我闘雲舞って何がいいの?その6
前回、前々回と試合の素晴らしさについて書いたが、今回はもう一つの試合が面白くなる要素を紹介したい。
それはお客さんである。
とにかくお客さんの盛り上げ方、一体感が他とは違うのだ。例えば、ここではどういうコールが面白いか?あえてしないほうが面白いか?レスラーが今求めていることを瞬時に察知する。また、拍手や感嘆の声が一部ではなく、ほぼ全員が一体となって巻き起こる。考えてみてほしい、後楽園ホールの満員のお客さんが、ほぼ全員一体となって、拍手やコールが起きた時のことを…後楽園ホールと市ヶ谷ではキャパが100倍違う。でも、相対的に感じられる一体感は同じはずだ。また、これは市ヶ谷特有の現象である。母数が多くなれば、それが薄まるのも当然で、リングの大会では、他と同様これは感じられない。
時にはレスラーが、お客さんをロープと見立てて、エスケープするために、手を伸ばして手を出してと要求されることもある。そこで、手を差し出すのか?公平性を保つため手を差し出さないか?これは、レスラーとお客さんとのプロレスでもあるのだ。
結論として、市ヶ谷の空間は市ヶ谷でしか出せない独特のものだ。テクニック、スピード、頭の回転力、お客さん…全てが揃って、この熱が生み出せる。リングのプロレスしか知らない人は、カルチャーショックを受けるであろうこの空間、プロレスファンならば、ぜひとも一度は味わってほしい。
次回は、座談会について書きたいと思う。
リャオサイ、メシャイ!リャオクァ、メシャイ!トンパイ、シャイ!レッツゴー!ガトームーブ!
その7へ続く…
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