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モリサワフォントの新プランいろいろ

ポッドキャスト「アシカガCAST」第766回の要約記事です。

フォントのサブスクMorisawa Fonts

モリサワの、サブスクリプション型でフォントを提供するモリサワパスポートが終了して、Morisawa Fontsという新サービスに移行したのが2022年の10月でした。

そして最近、Morisawa Fontsに関していろいろな新しいリリースがあったので紹介したいと思います。

なお、Morisawa Fontsは1年間64,240円で2000書体以上のモリサワフォントが使えるサービスです。一つの契約でインストールできる台数は2台までなんですが、同時に2つの端末で利用することはできません。

Morisawa Fontsサイトのトップページ

モリサワはプロ向けのフォントメーカーで、DTPの黎明期には印刷物に使うフォントといえばモリサワのフォントしか選択肢がない状況でした。

新プランのSelect8&Select24

Morisawa Fontsに新たに「Select8」と「Select24」という新プランが2024年9月12日から追加されます。これらのプランは、使用できる書体数を制限する代わりに、より安価な料金設定となっています。

Select8

  • 1ライセンスあたり 26,400円(税込)(月当たり2,200円)

  • 1,400書体以上から8書体選択 (3回入れ替え可能)

Select24

  • 1ライセンスあたり 43,560円(税込)(月当たり3,630円)

  • 2,000書体以上から24書体選択(3回入れ替え可能)

両プランとも、年間で3回までフォントの入れ替えが可能です。

ファミリーじゃなく書体単位で8書体は少ない

Select8は月額2,200円と、非常に使いやすい価格設定になっています。しかし、8ファミリーではなく8書体までしか選べないので、かなり制限されたプランだと認識した方がよいです。

フォントにはファミリーというものがあり、1つのデザインのフォントに複数の太さのバリエーションが存在します。最近は太さ違いのバリエーションが多いフォントが多く、それこそ1つのファミリーで8種類の書体があったりします。

1つのフォントファミリーで太さの違う8書体がある例

デザインの統一感を保つためには、同じファミリー内で太さの異なる書体を使用することが一般的です。なので1つのフォントファミリーの複数の書体を用意しておかないと使い勝手が悪いです。

そのため、Select8プランは、どうしても使いたいフォントが1つある場合など、1つか2つ程度のフォントファミリーを使用したい場合に適しているプランだと考えられます。

モリサワによるプラン紹介に、複数のフォントフェミリーを使うにはSelect24が良いという意味の記述がありました

Morisawa Fontsに写研の書体が登場予定

2024年には、Morisawa Fontsで写研の書体が使用可能になる予定です。写研は、デジタル化以前の印刷物で広く使用されていたフォントメーカーです。

モリサワと写研それぞれの創業者は、共同で日本で最初の写植機(写真植字機)を開発した歴史があります。そのあと別々の道を進んだわけですが、2021年にモリサワと写研が共同で、写研のフォントをOpenTypeフォント化すると発表しました。

写植機発明100周年にあたる今年2024年に、写研の書体がMorisawa Fontsで提供開始される予定です。これにより、写研のフォントを使いたいユーザーがMorisawa Fontsを利用し始める可能性があり、新しいSelect8やSelect24プランはそういったユーザーにとって魅力的な選択肢となる可能性があります。

Morisawa FontsでWebフォントを提供開始予定

2024年9月12日から、Morisawa FontsでWebフォントの提供も開始される予定です。

年間66,000円(月あたり5,500円/1,200万PVまで)からの料金設定です。

  • プロジェクト管理数 1プランにつき 5つまでプロジェクトを作成可能

  • 利用可能書体数 1プロジェクトにつき10書体まで利用可能

  • 利用可能ドメイン数

    • 1プロジェクトにつき5ドメインまで

    • 1プランにつき10ドメインまで設定可能

モリサワはすでにTypeSquareというWebフォントサービスを提供していますが、Morisawa FontsのWebフォントはより大規模なサイト向けの設定になっているようです。

また、デスクトップフォントとWebフォントを共通のMorisawa IDで管理できる点が利点のようです。

Morisawa Fontsの学生向け特別価格がめちゃくちゃ安い

2024年9月30日から、Morisawa Fontsの学生および教職員向け特別価格が提供開始されます。

学生価格が1ライセンスあたり990円で、これ月額じゃなくて年間990円なんです。通常プランだと年間64,240円のMorisawa Fontsが990円で使えるということで、めちゃくちゃ安いとネットで話題になっていました。なお、教職員価格は年間33,000円です。

なお、学生が卒業後の最初の1年間は「社会人応援価格」として年間11,000円で利用可能です。

参考までに、Adobe Creative Cloudのコンプリートプランの学生価格は以下の通りです。

  • 初年度:月額2,180円(通常価格の71%オフ)

  • 2年目以降:月額3,610円

通常価格よりも半額以下ではありますが、月額3610円は学生にとってお高い値段ではありますね。

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