あしげい2023をそれぞれの眼差しから振り返る(今野裕一郎・山田涼子)
8/19(日)に閉幕を迎えた『葦の芸術原野祭2023』。あれから3週間が経ち、秋の予感が近づいてくる日々をたどりながら、それぞれの生活や創作へと戻っていきました。
あしげいとはなんだったのか、それぞれにとって何が起き、いまの時間へと続いているのか。この連載では、実行委員・参加作家それぞれの眼差しから、あしげい2023を振り返っていきます。
今野裕一郎
こんにちは、今野裕一郎と申します。2021年に葦の芸術原野祭の立ち上げに関わってから今に至るまで実行委員として参加し、今年で三年目を迎えることができました。継続という意味で当面の目標だった三年間が過ぎたところです。今年は斜里ねぷた祭りにも参加させていただいたりほんと楽しいことばかりでした。街の人たちと毎年再会を果たすたび優しい言葉をもらって頑張る事ができました。訪れるたびにどこを見ても人の顔が浮かんでくる風景が知床斜里にあります。ありがたいです。今年を振り返ってみて正直な気持ちとして反省することはございません。心血注いで目一杯やって創作も生活も全部大事でした。2023年のあしげいをやり切ったという気持ちと大きな感謝を持って今は東京へと戻って生活をしてます。
印象深かったのは、斜里高校のみんなとやった「だれかのどこか」という映像ワークショップです。コロナ禍に始まった芸術祭で子供たちと会う機会を作ることが難しかったのですが、ようやく10代の斜里で生きる人たちと関わることができて、感じたのは希望です。
その後ねぷたや斜里のお祭りに行くと高校生のみんなと再会するのも楽しい時間でした。もっとさまざまな年齢や立場や職業の人たちが関わってくれる、一人一人がその先に新しい何かを見つけれるような場を作れるようやっていきたい、いくつも頭の中にアイデアが出てきますね。今やるべき仕事の一つは間違いなくあしげいです。
心動かされることが何度もあったあしげいの日々を総括することは無理です。
楽しい日々でした。僕らと関わっていただいた斜里で暮らす皆さんや手伝ってくれた方々、あしげい会場に来てくれた皆さん、距離関係なく応援してくれた人たち、いろんな思うことがあしげいにある街の人たち、すべての人たちに出来るだけ敬意を持って生きていく努力をしたい、そして楽しいこと考えて生きましょう。
そうやって表現というものを身近に感じて生きていけたら、あしげいが四年目を迎えることができたら、海や山や土地そのものから感覚を得ることができたら、みんなが元気でいてくれたら、また表現を通して真っ直ぐ会いましょう。
山田涼子
山田涼子と申します。 今年のあしげいでは斜里在住実行委員として参加させていただきました。 それと、作品の展示もさせていただきました。
昨年のあしげいで、中山よしこさん・夫である AIR 田とともに「マッチのまち」という展示をしました。 それがとても楽しく充実感があり「今年もなんとか参加したい!あの気持ちをもう一度!」という思いで、今までやったこともない個人での作品展示で参加させてもらう決意をした次第です。
2 階の展示室で、みなさんの素晴らしい作品にまじって自分の良く言えば素朴すぎる作品が展示されることに不安しかありませんでした。 が、実際展示してみるととても気持ちの良い展示空間ができあがり、なんとか違和感なくその一部になれていたのではないかと思っています。
40 過ぎ(子持ち)にして初めてこんな経験をさせていただき、感謝しかありません。
ほかにも、実行委員としてのお手伝いであしげいに集う人びととふれあったり、お客さんとして観劇してバストリオの大ファンになったりと、とにかく満喫させていただきました。 今考えると、誰よりも楽しんでいたかもしれません。
町内町外の尊敬できる人たちにたくさん会えて、感性をビンビンに刺激させてもらえる機会が一年に一度、しかも自分の暮らしている町でおこなわれることがとてもありがたいです。長く続いてほしいな、と思っています。
来年はもう一歩踏み込んで、自分にできることでちゃんとお手伝いしたい!というのが私の願望です。
振り返りは順次公開予定です。お楽しみに!
(編集:中條玲)
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葦の芸術原野祭は、有志による継続的な開催を目指しております。グッズの売り上げ・カンパは大切な継続資金となります。会期は終わってしまいましたが、グッズの購入でご支援いただけますと幸いです!
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