見出し画像

通話を文字化&解析してくれるサービス「ミーテル」

スタートアップ企業のレブコムが開発した人工知能(AI)搭載のクラウドIP電話「ミーテル」が面白い。パソコンのブラウザー上からワンクリックで発信でき、会話の内容をAIがリアルタイムで解析。通話の中身を完全に見える化した。

ミーテルでは、通話中に交わした言葉が自動的に全文文字起こしされ、会話の速度や抑揚の強弱、沈黙の回数まで克明に映し出す。驚くべきは、その解析内容だ。

 ①1秒当たり何文字話しているのかという「話速」
 ②会話のやり取りが何回あったかという「ラリー回数」
 ③相手の会話にかぶせて発言した「かぶり回数」
 ④話している時間と聞いている時間の比率を示す「トーク:リッスン比率」
 ⑤沈黙回数
 ⑥抑揚の強弱

上記のようなことを、極めて細かく結果が分かる。さらに、

 ・会話内容をすべて録音
 ・倍速再生
 ・自動で全文文字起こし
 ・ビデオ通話にも対応(録画した動画にテロップを入れられる)

◯対面、電話、ビデオ通話で変わってくるコミュニケーション
  現在のネットワーク品質では、遅延がどうしても発生する。ビデオ通話が一番大きく、もちろん対面が一番遅延がない。遅延が大きな環境下では、やはり相手の話終わりを待ってからでないと、コミュニケーションがなりたたない。話したいことがあっても、相手の話終わりをじっと待ってからになる。また、沈黙も電話やビデオ通話では、通信障害かなと相手を不安にさせてしまうので、あまりない方がいい。しかし、対面ではあえての沈黙はありだと考える。それは、テクニックだ。

◯利用シーン
 上記のようにお手本となるトークは、状況や業界、商材によって多少変わっていくと思う。何を正解とするかは非常にデリケートな問題だと思う。若者向けには、多少早口でも飽きさせないような話し方がいいと思うし、商材によっては、軽く見られないようにゆっくり丁寧に話す方が落ち着いてみられるかもしれない。杓子定規にあなたのトークは◯点という風に点数をつけるのはとても難しい話だと思う。

◯他のビデオアプリと連携できると面白い
 mmhmmのようにZoomやWebEX、TEAMSなどと連携できると面白いと思う。上記のような解析がこのプロダクトのバリューではないかと思う。であるなら、他のどのビデオアプリとも連携可能としておけば、一気にマーケットは広がるだとう。すでに導入済みのビデオアプリを変更することは至難の業だ。

◯使える機能

さらにキーワードを事前登録できるため、例えば営業部であれば、成約につながるキラーワードを話に盛り込んでいるか、「絶対にもうかります」といったNGワードを言っていないかなどをすぐに確認できる。すべてがテキスト化されて共有されるため、上司も会話のニュアンスを正確につかめ、具体的な指示やフォローを入れやすくなる。

銀行や保険会社、証券会社の営業を取り締まる金融庁などにはウケが良さそうだ。近年オンライン商談が浸透してきていることを考えると、その商談をミーテルで解析し、「セルフチェックとして(事前に金融庁が承認した)NGワードを使っていないかのチェックをしています!」と言ったら、褒めてもらえそうだ。もしくは、不正営業で業務改善命令がでた金融機関などの是正策にもなるかもしれない。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?