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「自分でやった方が早い」は本当か?

ビジネスシーンにおいて、これってよく耳にしませんか?特に優秀な人ほどこんなセリフをよく言っている気がします。仕事を周りの部下や新人に仕事を任せるよりも、自分でやった方が早いというわけです。

◯これは本当なのか?
 実際にタイムトライアルをして試した人はいないと思うので、本当のところはわかりませんが、僕が思うに「本当」だと思います。まず間違いなく、優秀かつ経験のある人が「自分でやった方が早い」という場合、それが正解だと思います。未経験かつ能力がそれほど高くない人に目的・作業手順・ゴールを教えて、適宜質問に答え、完成をチェックする。絶対に非効率だと思います。

◯では、なぜ他の人に任せるのか?
 なぜ、時間も品質も落ちるであろうに他の人に任せるという非効率なことをするのでしょうか?それは、

早さや効率を求めてないから

です。優秀な人が行なっている作業を、周りの他の人に任せる理由は2つあります。

 1.ナレッジトランスファー
 2.リスクヘッジ

 上記の2点は、経営者の視点からの目的です。優秀な人のナレッジを周りの人へトランスファーできれば、未来的には生産能力があがります。また経験値もあがります。ナレッジは財産なので、その財産を増大していくことこそ、企業価値の向上につながります。
 そして、リスクヘッジとは言わずもがなで優秀な人がいなくなるリスクをヘッジするわけです。人というリソースは企業にとってはある意味「借り物」です。従業員から労働力を借り、その対価を払う。ということは、労働力の持ち主である従業員が、辞めるといったら誰も止める権利はないわけです。つまり、ナレッジという会社の資産を「借り物」に依存させておくのは大きなリスクなわけです。だからこそ、分散して管理しておく必要があります。

つまり、「自分でやった方が早い」という発言に対しては「早くなくていいから周りの人にやらせなさい」と経営者(それに近い人)が指導することが正解だと思っています。

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