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Zoomのmmhmmっぽい新機能、試してみました?

 Zoomは8月4日に、最新版となるv5.2.0を公開した。

今回の改善点は、会議・ウェビナー、チャット、クライアント機能など多岐にわたる。その中でも、僕が気になった機能が3つある。

1.PowerPointのスライドをバーチャル背景へ
 まずは、「PowerPoint」のスライドをバーチャル背景として利用する機能だ。これは、まさに先日紹介したmmhmmで実現されている機能だ。

Macの場合は「Keynote」でも利用可能。プレゼンターのカメラは移動・リサイズ可能で、スライドの邪魔にならないようにレイアウトでき、このあたりもまさにmmhmmのようだ。画面下の中央にあるボタンでページの切り替えが可能だが、パワポのアニメーションを動かす事は出来ない。(ここもmmhmm同様)

 通常、背景画像の上にカメラ画像を配置する場合、自分の後ろにグリーンバック(グリーンの布)を用意する。しかし「Zoom」ならAIを使った背景切り抜き機能があるので、キレイに動画配信レイアウトを実現できる。

2. 地味に便利 明るさ調整
 オンライン商談などでよく見かける照明(女優ライト)。商談で営業マンの顔が暗いのは結構致命的なので、みんなこぞって買っていた。しかし、今回のバージョンアップでそれも不要となる。今回、標準機能でカメラ画像の明るさを調整することができるようになった。カメラの明るさを調整するには、設定画面の[ビデオ]→[低照度に対して調整]を手動にしてスライダーで明るさ調整。明るくした時の画像がとてもナチュラルで、白飛びや彩度のコントラストが不自然になったりということもない。素人にも、簡単に調整が可能だ。

3.PCの能力を効率的に使える
 じつは、背景を切り抜いて仮想背景を使うにはそれなりのスペックのPCが必要だ。リアルタイムにAIを使った画像処理を行うことはそれなりのリソースを使う。その証拠に、Zoomミーティングをしたあとは、PCがとても熱くなっている。

今回のバージョンアップで、第8世代以降のCore i3でもバーチャル背景が使えるようになった。また、仮想背景だけでなく画面共有でもハードウェアアクセラレーションを選択できるようになったりと、よりPCのパワーを効率的に使えるようになった。

*ハードウェアアクセラレーションとは?
 一言でいえば、負荷が集中するCPUではなく、GPUという部品で動画の再生や3D画像の処理など、グラフィックスに関する大量の処理を任せること。これにより、処理能力の高くないCPUでも、動画をスムーズに処理することができる。ただし、GPUが搭載されていないパソコンで、「ハードウェアアクセラレーションを有効にする」にチェックを付けると、不具合が生じるので注意が必要だ。


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