アセアンで働く。きちんとした実務能力を示す事が必要。

日本では、割と上下関係という概念が浸透しているのが普通なので、部下はよほどの事がない限り基本的には上司がいう事を聞くのが常識(常識をやぶる人もいますが、それは少数派)ですが、当地ではそれ程そうではありません。

日本において以上に、部下から好かれるか、この人から学んで自分の市場価値を上げたいと思われるか、どちらかをする必要があります。
前者は難しいです。

当地では、自分のスタッフと上手く働いていく体制を作る為に、彼等に対し自分自身の実務能力を示す必要があると考えます。

マレーシアでのある部門長の例

例えば、私はマレーシアにあるマレーシア企業で働いていましたが、そこのある部門の長は、能力について部下から十分なリスペクトを得られていませんでした。

その為だと思われますが、部門長に対する日本で言うところのやや生意気な振る舞いや言動もそうですが、スタッフ達は部門長の言う事をスムーズには聞いていませんでした。

マレーシアでの私の例

また、私が同じマレーシア企業で働いていた際のあるスタッフも、割とアグレッシブな人でした。

日本で言うところのやや生意気な態度を取ってきたり、ちょいちょい私は優秀ですアピールをしてきたりという感じです。

上司に対してですら、部門内での自分の立ち位置を少しでも高めたいという意思を感じます。

自己顕示欲が強い、責任感が強い、自己成長意欲が強いという面もあるので、悪い事だとは思っていません。
一般的な日本の会社環境とは違うという事です。

彼に色々な指示を出して仕事をしていってもらった訳ですが、高圧的に押し込んだり自分の知識や経験をひけらかしたりというのとは違うかたちで、一緒に業務を行う中で、私がその業務に関する知識、経験を豊富に持っているという事が伝わるように、私の話を聞く事には価値があると思われるようにしながら仕事を進めて行きました(=ときには作業、実務レベルの仕事を実際にハイレベルにやってみせる、等)。

その結果、私の話や指示をきちんと聞いてもらえ、密に報連相されるようになり、上手く一緒に仕事をして行けるようになりました。

タイでの私の例

また、今私が働いているタイの日系企業でも、上述のマレーシアでの状況にあったような、割とアグレッシブなスタッフがいまして、私がその業務に関する知識、経験を豊富に持っているという事を示し、私の話を聞く事には価値があると思われるようにしながら仕事を進めて行く事で、私の話や指示をきちんと聞いてもらえ、密に報連相されるようになり、上手く一緒に仕事をして行けるようになりました。

きちんとした実務能力を示す事が必要

マレーシアとタイで見てきた、体験してきた経験から、当地で自分のスタッフと上手く仕事を進めていく為には、余程マネジメントの才能がある人を除き、“一緒に業務を行う中で、私がその業務に関する知識、経験を豊富に持っているという事を示し”は必須だと考えます。

なお、マレーシアもタイも短期間でのジョブホッピングがかなり一般的な為、高圧的に押し込んだり自分の知識や経験をひけらかしたりというマネジメントスタイルだと、基本的にスタッフはすぐに辞めて行きます。

そもそもそういうマネジメントスタイルを取る人は少ないですし、目撃した数少ないそのような事例では(幹部社員の場合も含む)、例外なくスタッフはさっさと辞めて行きました。

“一緒に業務を行う中で、私がその業務に関する知識、経験を豊富に持っているという事を示し”以外にも大切な事はありますし、より上の幹部ポジションの人達をマネージしてく上でのコツはまた別にもありますが、それらについては後日別な記事にしたいと思います。

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