見出し画像

【ASE-Lab.メンバーの声】 #3 〜トロント大学 神田芽生さん 編〜

海外や全国各地から宇宙好きメンバーが集うASE-Lab.。
都内に拠点を置かない団体の活動にメンバーは実際どのように参加しているのでしょうか。。
そんな疑問を持った皆さん!運営メンバーの舟坂が調査してきました

メンバーインタビュー企画第三弾!今回は日本ではなくカナダ在住のメンバーでトロント大学に通われている神田芽生(かんだ めい)さんを取材してきました!!大学では、統計と宇宙物理の知識を元に素粒子実験で用いられる検出器の研究を行っているという神田さん。カナダからの参加ということで場所の違いだけでなく時差もある中、ASE-Lab.内では衛星データ解析ゼミの企画者を行うなど積極的な活動を見せています。取材では、日本とカナダの両方で様々な活動に取り組む彼女の姿に迫りました!



1.自己紹介


舟坂:まずは自己紹介からお願いします!

神田:トロント大学四年生の環境物理学部、宇宙物理学専攻、統計学副専攻の神田芽生です!
 
舟坂:凄い、二つも専攻があるんですね!

神田:専攻と副専攻の両方取らなきゃいけないということが海外大学だと割とあります。あとは、私の大学だと、specialist(一つの学問を深く掘り下げる専攻の種類)っていう専攻があって、私は宇宙物理学のspecialistと統計学を副専攻としてやっています。

舟坂:なるほど。大学で他にされていることはありますか?

神田:そうですね、大学のサークルとしては、データサイエンスの同好会に入っています。ASE-Lab.以外では、宇宙広報団体TELSTAR[1]に入っています。

TELSTARでの課外活動の様子


[1]団体ホームページ:http://spacemgz-telstar.com/

舟坂:TELSTARでの活動もやっていらっしゃるんですね!結構海外からの参加ですと、情報はTwitterとかそういうの使って見つける感じなんですか?

神田:そうですね、宇宙広報団体の方もASE-Lab.もTwitterで調べました

舟坂:そう聞いて、なんだかASE-Lab.がグローバルに活動できる団体になりつつあるんだなと

神田:そうですね(笑)

TELSTARでのオンラインミーティングの様子

2.将来行っていきたい研究


舟坂:今、大学で宇宙物理と統計学の勉強をされてると思うんですけど、そういうことを通じて将来行っていきたい仕事とか研究ってありますか?

神田:そうですね、私が宇宙物理を専攻した理由が、そもそも素粒子から宇宙の誕生だったり、宇宙の構造の謎だったりにアプローチすることに興味があって

神田さんの素粒子実験の研究室でのノート


神田:去年から、素粒子の検出器の研究に携わっていて

舟坂:え〜〜めっちゃ楽しそう!

神田:(笑)検出器って言われても、全然イメージが湧かない方はでも多いと思います。舟坂さんは素粒子で特にニュートリノが好きだって自己紹介に書いてましたね。

舟坂:はい

神田:確か有名な検出器が日本にあると

舟坂:カミオカンデですね!

神田:お見事です(笑)
私は理論系の素粒子物理ではなくて、素粒子実験に興味があって。日本って実は素粒子実験凄いんですよ。やっぱりカミオカンデだったりKEKの加速器だったり、色々あるんですけど。まぁ色々ここで語るのにはちょっと長くなってしまうので(笑)またの機会にするんですけど。そのカミオカンデやスイスにあるLHCのような加速器の中に検出器っていうのがあって。要するにセンサーですよね、それって凄く小さい物なので大学の実験室で色々試す事ができるんです。私は統計の知識もあるので、統計を使って、センサーに入った量子の数だったり、電圧とかの定量、あとはセンサーが実際に感知した量子の数の関係だったりを研究しています

舟坂:すごい!だから統計とかも取っていらっしゃるんですね。センサーで素粒子とかを捉える時に、統計の知識とかも応用しますもんね。

神田さんが携わっている研究が行われている素粒子検出器の研究室

神田:そうですね、統計を専攻したきっかけは、本当に一年生で物理をやっている時でした。統計って凄く使えるって話を聞いて、物理と統計を組み合わせたら面白いんじゃないかと思って、一年の頃に統計を取りました。その後、実際に研究に携わった時に、「君統計の知識あるんだ!じゃあやってみない?」みたいな話になったので、取っててよかったですね。

舟坂:すごーい!というか一年生の時からそれに気付いて取って、結果的に自分の興味ある研究に役立つって素晴らしいですね

研究の様子

神田:そうですね。あと将来やりたいこととしては、より精度の高い検出器の研究以外にも、もう一つあって。実はこういうセンサーとかって、医療現場とかでも使われてるんですけど、そういう私たちの身の回りで活躍するセンサーと同じ原理だということは、ご存知でしたか?

舟坂:うーん。あまり詳しくはないのですが、検出器の技術とかを、別の医療分野とかに応用する、そういう研究を行っている研究室も私の大学にあって。そうやって純粋物理のために生まれた技術が産業とか医療でも同じように使われていたり、逆に産業や医療分野から技術を持ってきて応用されたりもしている、みたいな話はぼんやりと読んだことがあります。でも実際に全く同じ技術が使われていることはあまり知らなかったので、めっちゃ勉強になります!

神田:そうですよね。舟坂さんは多分ご存知の方だと思います。見えない部分なので、全然わからなかったっていう方は結構いらっしゃるんです。こういうセンサーも素粒子も、宇宙全体の話もそうですけど、見えないものってかなり詳しい人が噛み砕いて説明するイメージがあります。実際に見えないという事もあり、中々興味が湧かない人が多いと思います。
研究というと別に物理だけじゃなくて私みたいに統計だったり、他の分野が役に立つ事があるんですよね。そういう知識の点と点が繋がるみたいなのってすごく楽しいんです。この楽しさを皆さんに味わって欲しくて、さっき言った検出器の研究以外にも、教育の方の研究もしてみたいなと思ってます。

舟坂:一見すると素粒子実験とかって、関われる人の分野が限られているんじゃないかっていうイメージがありますけど、検出器に関わる人を見ても、それぞれで別々のアプローチをしていることが多いですよね。例えばコンピューターを使って、捉えた素粒子の軌跡を分析する人もいれば、回路とかを担っている人がいたり、神田さんみたいに統計使って調べる人がいたりもする。物理とか数学の中でも色々な分野を活かせる研究内容が多いなと。そういうことも伝えていければ、実際にいろんな関わり方があるんだなってみんな知れるような気がして。

神田:仰る通りです。TELSTARの方でも、宇宙に文系でも芸術系でもどんな方面からでも関われることを主に伝えるウェブサイトを最近リリースしまして。「うちゅうけん!」[2]っていうんですけど

[2]ウェブサイト:https://uchuken.spacemgz-telstar.com/

舟坂:めっちゃ気になります、見てみます!

神田:是非よろしくお願いします!

舟坂:宇宙とかが元々好きで、でも宇宙との関わり方がわかんないなぁって思ってる人に伝わるといいですよね

神田:そうですね、まさにそういう方々のためにウェブサイトを作りました。宇宙が好きな方の中には、高校の理系が難しくて理系にはいかなかった人や、文系の方に興味が出たという方もいらっしゃいます。それでも宇宙が好きだという方も多いので、そういう方に対して宇宙に関わることを諦めて欲しくない、理系文系で諦めて欲しくないという気持ちで、ウェブサイトを作りました。

舟坂:なるほど〜、とても熱意が伝わりました!ありがとうございます。

3.カナダの大学に行った理由


舟坂:カナダの大学に行こうと思った理由はありますか?留学とかですか?

神田:はい。カナダにそもそも来たのは高校の頃の交換留学がきっかけでした。交換留学しているときに、カナダの教育システムと日本の教育システムの違いに凄い気付かされて。カナダの高校の方が私の身に凄い合っていて、色々考えた結果、カナダの教育の方がいいだろうということで、高校からカナダに来ました。

舟坂:具体的にカナダの教育に関してどういうところが好きですか?

神田:高校の時も思ったんですけど、凄く自分を見てくれるというか、個人の積み重ねが凄く重要視されるので、学力だけで評価されない部分が凄く好きです。

舟坂:海外だと一人一人の授業中の発言とか、ディスカッションとかする機会も多いですよね。一人一人の興味を尊重してくれますよね。

神田:そうですね、大学だとそれをより強く感じる機会が多いですね。

4.ASE-Lab. を知ったきっかけ


舟坂:ASE-Lab. 自体の話に入っていこうかなって思うんですけど、そもそもASE-Lab.について知ったきっかけってなんでしたか

神田:最初は、TELSTARの人に「ASE-Lab.っていうのがあるんだよ」と紹介されて知りました。

舟坂:宇宙系団体に入っていると他の団体の話とかも結構聞きますよね。

神田:そうですね。皆さん団体間での関係性も強いのかなというのは感じます

舟坂:TELSTARはいつから入られているんですか?

神田:2020年ですね。コロナで帰国を余儀なくされて、日本にいる間に何か宇宙に関われることを、と思ったときに、TELSTARの活動がこのコロナ禍の間にオンライン化した話を聞いて。さっき言った通り教育に興味があり団体についてはTwitterで元々知っていたので、是非参加したいなということで参加しました。

舟坂:団体のオンライン活動が多くなってくれて、海外でも活動しやすくなりましたよね。

神田:そうですね。時差もあって、TELSTARもそうですけど、ASE-Lab.に入った当初は活動時間やどういう形態で行われてるのか分からなくて。リアルタイムで出なきゃいけないと勝手に思い込んでいました。ASE-Lab.に入る選択をしたのはこっち(カナダ)に帰ってきてからだったので、なかなか入る勇気がなかったんですけど、オンラインでの活動ということと、宇宙に関連して色々な分野を学べるゼミが開催されてるという事で入りたいなと。やっぱりカナダにいても宇宙物理を勉強されている方が周りにたくさんいるわけではなくて、しかもその中で同じ興味の方とか、これが勉強したいって同じ熱量の方って見つけづらいんですよ。でも、ASE-Lab. に集まっている方って、同じくらいの情熱を持ってゼミに参加している方が多いので。そういう方々と一緒に学んだほうが楽しいしという事で、時差があっても参加したいと思って、決意して入りました。

舟坂:確かにリアルタイムで参加できなかった人のために、ゼミ自体を録画してくれたりしますしね。海外にいて時差があっても参加できるんだなってことは、神田さんが実際にアクティブに参加されてるのを見ててもとても思って。あとは、そもそも海外にいると日本の同じ興味分野の人と繋がる機会というか見つける機会も少ないですし。日本で実際にどういう学生がどういう勉強をしているのかとかも把握できそうですよね。
神田:あ!それは本当に入って良かったなと思う理由の一つですね。あと、ASE-Lab. のメンバーって結構勉強したいっていう熱意がある方々で学業の方も優秀な方が多いと思うんですよ。なので、同年代の方々が大学から培うリアルな知識量っていうのが知れて、悔しいって思ったりだとか、もうちょっと頑張ろうっていうモチベーションになりますね。

5.ASE-Lab. での活動、企画しているゼミ

舟坂:ASE-Lab.で実際に行ってきた具体的な活動について教えて欲しいんですけど、今まで参加されたゼミとか、企画されたゼミを教えていただきたいです。

神田:他の人が企画したゼミに参加したことないんですけど、今ゼミ企画をやっています。宇宙ビジネスを支援している会社sorano meさんと、衛星データ解析のゼミを企画しています。ASE-Lab.に入ったときにちょうど代表の阿部くんが、衛星データ解析のゼミの企画者を募集していて、衛星データ解析の知識は全くゼロだったんですけど、「データ」と聞いて、統計学を学んでいる身として血が騒いだと言いますか

舟坂:お〜

神田:もう、すぐに衛星データ解析ってなんだろう!と。これは面白いと思って、企画者になろうと思いました。

舟坂:神田さん自身も、データの勉強とかはされていたけれど、衛星データ解析自体はあまりしたことが元々なかったということなんですね?

神田:そうですね、知識はゼロで始めたので。だからこそ、参加者に寄り添ったゼミが企画できているのではないかと思います

舟坂:実際に今までの回では、どういった勉強を皆さんでされてきましたか?

神田:今までは衛星データ解析をGoogle Earth Engine[3]を使って行おうという目標の下行ってきました。

[3]Google Earth EngineとはGoogleが提供している、衛星画像解析を行えるクラウド上のプラットフォームである。無料でアクセスすることができ、地球観測衛星が捉えたデータをJavaScriptを用いて処理し分析することが出来る。

Google. ウェブサイト"Google Earth Engine". Google Earth Engine.
https://earthengine.google.com/(参照:2022年7月9日)

舟坂:本当に少しなんですけどJavaScriptを使ってGoogle Earth engineで解析をやった経験は少しあって。実際に衛星のデータを扱えるのってかっこいいですよね。

神田:凄いですね!そうです、まさにそのGoogle Earth Engineなんですけど、私たちがやろうとしてるのはJavaじゃなくてPythonを使って解析をしようとしていて、現在は、ヘルシンキ大学が提供しているGeoPythonという英語のPythonの教材があるんですけど、それを使っていて。週に一回、その週の担当者が教材の内容を要約したスライドと教材内の演習問題を解くというスタイルでゼミをやっています。そこで出た質問をsorano meさんの職員さんに、次の週に答えていただいてます。それが1セットで、二周あたり1セットという感じでやっています

舟坂:普段の大学の授業とかだと、そうやってsorano meさんや宇宙ビジネスに関わってる方から教材もらったり、そう言った方に質問できたりという機会も中々ないと思うので、こういう少人数のゼミだからこそできることだと思いますよね。

神田:そうですね。sorano meさんの質問対応してくださる方にはPythonの話であったりだとか、あとは衛星自体のお話も聞かせてもらっていたり。そういったことができるので、本当に貴重な機会だなと思います。

衛星データ解析のゼミでの様子

舟坂:えー楽しそう!神田さん自身も衛星のデータ解析は初めてだったと思うんですけど、解析のこういうところ面白いな!とか発見とかはありましたか?

神田:データ解析って、つまりは衛星が撮った画像の情報を処理しているんですけど、その画像の処理の仕方って色々あるんですよ。例えば機械学習を使って行ったりだとか。私は全然そういうのを知らなくて。あとは衛星毎に、画像に特徴があることも全然知らなかったので、それも面白いなと思いました。

舟坂:確かに。データ解析の仕方だけでなく、データ元の衛星とかについても、どの衛星がどういう特徴の写真とかデータを持ってるかということも知れて、勉強になりますよね。

神田:しかも、衛星って波の波長とかの、物理の根本的な部分を使って、撮影を行なっているんですよ。そういうことも知れたので、より物理も好きになりました

舟坂:話だけではイメージ湧きづらいですけど、実際にそうやって目に見える形でデータを見たりそれを処理したりすると、物理でこんなこともできるんだ!って思えたりして、楽しいですよね。

神田:いやぁ本当に。多分私は素粒子実験もそうなんですけど、見えないものが見えるというのがすごく好きで。

舟坂:そうーーですよね!

舟坂:いやーめっちゃ分かります!しかも、目に見えなくて反応性の低いものを捉える技術というのもめちゃくちゃ凄いなと思いますし、それで目に見える形のデータとして見ることで本当に存在しているんだということも実感として沸くし、こんな目に見えなくて普段気づかない物から、こんなにも情報が得られて、宇宙についてここまで知れるんだって、生のデータというか、そういうことも知れて、すみませんすごい話逸れましたね(汗)

神田:いやいや、全然いいんです(笑)いや同じような気持ちの方がいて嬉しいです。本当にそうですね。素粒子実験でもそうなんですけど、「ゼロ」というのが、何も無いということの証明ではなくて、証拠でもなくて。見えない=無いではないというのが、衛星データでも素粒子検出でも一番魅力的なところかなと思います

舟坂:しかも、この宇宙を形作っているもののほとんどが見えないものとかまだまだ気づいていないもので溢れているんだなということも実感できますよね!!まだまだ謎とか知る余地のあるものがたくさんあるっていうのが。。

神田:ワクワクしますよね。

舟坂:ウキウキしますよね。本当に、そういう世界に住んでるんだ!みたいな。普段の生活も楽しくなるというかなんというか

神田:分かります分かります(笑)

舟坂:めっちゃ嬉しいです

舟坂:あとは、ゼミ以外でもASE-Lab.でやっていることとか、参加したイベントとかありますか?

神田:ASEトーーク!は何度か参加しました。

舟坂:そうなんですね!そういえば、安田君かな?が、初めの方のASEトーーク!で神田さんと朝まで話しちゃったーとかなんとか

神田:あ、それは多分、新メンバーの方々向けの説明会みたいなのがあったじゃないですか。あれが終わった後でSpacialChatで雑談した時のことですね。

舟坂:いいですよね。勉強会とかを開催しているサークルではありますけど、そういう交流会というか、ゆるーく同じ興味分野の人とか宇宙に興味ある学生の人たちと雑談する機会があるというのも良いところですよね。

神田:そうですね、宇宙以外のことも知れるというのは、本当にASE-Lab.の魅力かなと思います。

舟坂:私もまた神田さんとめっちゃ話したいです

神田:是非是非、素粒子について語りましょう!

舟坂:はい!

6.ASE-Lab. に加入するメリットについて


舟坂:あとは、結構初めの方でお話ししていただいたとは思うんですけど、ASE-Lab.に入ってここが良かったなとか、団体の特徴やメリットについて、他にも何かあれば

神田:さっき言った、同年代の人の知識量を知れるということもそうなんですけど。同じように宇宙物理を専攻してる方でも日本だとシラバスが違ったり、同じ分野でも日本ならではの研究方法をとっている研究室に入っている方もいるので。そういう日本の研究だとかシラバスを比べられるというのは、自分の時間で独学をするときに、ここを目指そうという指針にはなりますね

舟坂:確かに。あとは海外の大学での研究とかしていて、日本の学生の人からこういうアプローチ方法あるよとか日本の大学での研究ではこういうことしてるっていうのが聞けると、日本で行われてるアプローチや考え方を新しい視点として取り入れたり、カナダに持ち帰って使えそうですもんね。

神田:そうですね。何気なく話していて、今こういうことをやっているんだという話をお互いしている時に、気づかされることがあります。なので、新しいアイデアやもう一回ちょっと試してみようということが出来たり、何気ない会話からでもそういうアイデアが生まれるきっかけができるのがASE-Lab.の魅力かなと思います。

舟坂:そうですよね。めちゃくちゃ良い刺激になりますよね。

7.特に刺激を受けたメンバー


舟坂: ASE-Lab.に色んなメンバーの方がいらっしゃると思うんですけど、その中で特に刺激を受けた人がいたら教えていただきたいです。具体的にどの人から刺激を貰ったかも教えてください。

神田:実は二人いらして、加藤数麻君と前田航太郎君ですね。二人とも同じFUSiON[4]でのCanSatチームで加藤君はARLISS[5]の方に、私と前田君は能代宇宙イベント[6]に出る予定なんですよ。二人とも知識量が凄い。。

[4]CanSatのオンライン開発を行っている全国の大学生で結成されたチーム。ARLISSと能代宇宙イベントへの参加に向け、日々実験と開発に励んでいる。
参考:https://mobile.twitter.com/cansat_fusion

[5]ARLISS (A Rocket Launch for International Student Satellites)は日本とアメリカの大学チームが出場する、CanSat打ち上げ実証実験の大会である。アメリカのネバダ州にて毎年行われている。
参考:University Space Engineering Consortium UNISEC. "ARLISS". UNISEC JAPAN.  http://unisec.jp/activities/arliss (参照:2022年7月9日)

[6]「秋田県能代市で毎年8月中旬に行われる日本最大規模の学生/社会人によるロケット打上及び自律ロボット制御のアマチュア大会」(引用:一般社団法人あきた宇宙コンソーシアム. "能代宇宙イベントについて". 能代宇宙イベント.  http://www.noshiro-space-event.org/about.html (参照:2022年7月9日))

舟坂:うおー、というかFUSiONにも入っていらしたんですね!?

神田:あ、そうですそうです!能代のイベントに出るために私はソフトウェアを担当していました。

FUSiONチームで作製された機体

舟坂:凄い。加藤君とかゼミいくつもやっていて、実際に一つ参加してるんですけど。本当に知識がないと彼がやっているようなゼミはできないなぁと感じています。FUSiONでの活躍も凄そうですね

神田:そうですね、加藤君はたくさんのゼミをASE-Lab.でも掛け持ちしていて、少しでも必要だって思ったらその知識は全部吸収しているイメージですかね。前田君は、日本だったら同じ学年で、こっちが勝手に親近感を感じてるんですけど、CanSatのミーティングだったりslackでの会話だったりで見てると、凄いできることが多いんですよ。ソフトウェアだけじゃなくてハードウェア、メカニックスの方にも手が出せる

舟坂:おーー

神田:しかもそれでいてわからないことに対する理解が早い

舟坂:頭の回転も早いと

神田:そうですね、だからこそなんでもできる感じなんですけど。その二人を見ていると間近な自分がいかに無知で無力で

舟坂:いやいやいやいや

神田:今まで物理に対して全然真摯じゃなかったということを突きつけられて、今は目標にしてますね。

舟坂:凄い。時間勝負というか大会までにしないといけないことが多いって時は、特にその吸収の速さとか勉強の仕方とかもちゃんとしていると、そういうことも活きてくるというか。チームとして強いなって。大事ですよね。

神田:時間に制限があると対応力が問われるので。できることが多かったり、今までの積み重ねだったりっていうのが、学習の方法だったりっていうのもそうですし今までの知識っていうのもそうですし、表に出やすいのかなとは思います。

舟坂:話聞いてるだけでも、私とかとってものんびりなので。。そうですよね、そういう方とお話ししたり交流する機会も団体でめっちゃ多い。。いやぁ頑張らなきゃいけないなぁ。

神田:(笑)

舟坂:実際そういう隠れた才能というか、こんな一面もあったんだ!ってまだまだ知らない事も多い気がして、メンバーの人達。色んな可能性を秘めている人が多そうだなって思いました。

神田:ポテンシャルがある

舟坂:そうですよね。ある日突然化けるとか(笑)
ありがとうございます。話を聞いていてその御二方には私も今後もっと話す機会あると良いなと思いました!

FUSiONのミーティングにカナダから参加されている神田さん

8.最後に一言


舟坂:最後に、ASE-Lab.に加入したいと思っているけど迷っている宇宙に興味のある学生の人とか、海外の大学に通われてる日本人の学生の人とかの中で宇宙に興味ある人とかがいたとして、そういう人に向けて一言コメントをお願いできたらと思うんですけど

神田:ASE-Lab.はいつでもどこでもスマホやコンピューターがあれば宇宙について勉強したい学生たちがお互いの学習を支え合える仲間を作れるコミュニティだと思っています。日本国内の地方であれば時差がないのでリアタイの参加がすごく簡単っていうのがありますし、もし参加ができなくても、ゼミの中で柔軟に勉強する環境と仲間がいると思います。海外の方で参加を迷ってる方には、時差があってもやっぱり柔軟にゼミの中で工夫してできるということもありますし、あとはASE-Lab.のメンバーっていうのは本当に私も含めて海外、国内、大学問わずで、メンバーの経歴を見ていると、国内国外のイベントに参加して、たくさん経験を積んできた方々ばかりなので、日本にいながらも海外にいながらも世界の視点をもらえるというか。世界に目を向けられる場所だと思います。なので、参加して後悔することというのはないと断言してもいいくらい本当にないので、今参加を迷ってるのであれば、体験ゼミとかもあるので是非参加して欲しいですね。

舟坂:そうですね〜体験ゼミの宣伝もしていただきありがとうございます(笑)

神田:すごく良い企画だなと思いました!

舟坂: ありがとうございます。話全体を聞いていて、団体もグローバルな団体になってきているのかなと感じて、とてもウキウキしました。

神田:そうですね嬉しいですね

2021年夏、神田さんが東大の素粒子実験の研究室でインターンをした際の写真。
カナダだけでなく日本の研究に対しても興味を持ち、こういった積極的な活動をされている。

神田さんは素粒子物理の勉強をされているということで、興味分野が似ている私は取材していて本当に楽しかったですし非常に勉強になりました!ASE-Lab.のメンバーの中には、神田さんのように海外の大学で勉強されている方や留学経験のある方も多いので、そういう人と話せる場にもなっているようですね♪

この記事を読んで私たちの活動に興味を持ってくださった学生さん!是非弊団体のウェブを除いてみてください

↓こちらから参加登録も出来ます。

団体ホームページ


取材・文:早稲田大学 先進理工学部 物理学科2年 舟坂柚香 
(広報部メンバー)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?