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今後さらに需要が増える「アスリートの SNS活用」 テクニックだけではない伸ばすための学ぶべき“視点”とは


Ascenders Collegeに関わるスポーツ専門職の人へ、その職種をめざしたきっかけや現在の仕事内容についてインタビューする新コーナー。第3回はアスリートのSNS活用のプロとして2020東京オリンピックにも携わり、2019年に『アスリートのためのソーシャルメディア活用術』を共著で執筆されている五勝出拳一(ごかつで・けんいち)さんのインタビュー後編をお届けします。


個人事業主とNPO法人で目指すアスリートのSNS活用支援


独立後にいろいろな選手やチームのSNS活用を担い、2020東京オリンピックにも携わった五勝出さん。独立後から現在まで、個人事業主とNPO法人izm(イズム)という二つの立場で活動を続けています。
「NPO法人izmはアスリートおよび育成年代の選手に向けて、キャリア支援や社会活動のサポートをするため独立前に設立しました。独立後に収益事業を行うための株式会社を立ち上げるか悩みましたが、”アスリートの価値を高めて世の中に伝える”という自分の軸をぶらさずに、収益事業もNPO法人izmで行っていこうと決意して、個人事業主との二軸で踏み出しました。それ以来、マーケティング支援、SNS支援、コンテンツ作成などをNPO法人で受け、実績を積み上げている段階です」
五勝出さん個人が担う範囲がますます大きい選択かもしれませんが、その後も順調なのでしょうか?
「2020東京オリンピックに携われたのもNPO法人izmを介してですし、バスケットボール女子日本リーグに所属するチームではSNSコンサルタント兼ディレクターとして、企画段階からコンテンツ作成のお手伝いをしています。頂いたお仕事は丁寧に取り組んで期待以上の成果を出すことで、また次の仕事に繋げていけると嬉しいですね」

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“五勝出拳一”がプロジェクトに関わる意味


手がけた作品が多くの人に見られ、今の時代を代表する憧れの仕事にも感じられる「アスリートのSNS活用」のサポート。仕事を進める過程で注意していることは、どのようなことなのでしょうか?
「僕はスポーツが大好きなんですけど、スポーツだけの人間にはなりたくないと常々思っています。僕はスポーツビジネスの最前線で活躍されているスタッフの皆さんよりも競技のことを知っていたりスポーツ現場にいたりするわけではありません。僕のような外部の人間が同じプロジェクトに関わる意味というのは、”スポーツ以外”のノウハウや視点をもって貢献することだと思っています。ですから企画やアイデアを出すうえでは、限られた予算の中でジャンルに限らないトレンドをキャッチすることを大事にしていましたね」
実際に五勝出さんは、本を読んだり勉強会に参加したりするだけでなく、電車の中吊り広告などの日々の何気ないシーンからのインプットも重視していたそう。「ただし…」と、もう1つ注意することを教えてくれました。
「SNSが伸びる手法やバズる手法はいくつかあって、今は本やインターネットでも紹介されています。ただスポーツの場合はそのまま当てはめてしまうと、選手のブランドを毀損したり炎上したりする可能性があるんです。すなわち"マーケティング的には一理あるけれどスポーツ的には正しくない”ということもあるので、そのバランスを取りながら運用にあたることが必要ですね」


概論にとどまらず、実践を通してSNSの攻略法を一緒に考えたい


今まで話してもらったような対アスリート支援とは別に、現在 Ascenders Collegeで「SNS活用」を担当している五勝出さん。具体的に講義ではどのようなことをされているのか聞いてみました。
「SNS活用というところで、自分のアカウントを使う場合と組織やチームのアカウントを使う場合の2つのケースについてお伝えしています。具体的には文章の書き方やハッシュタグの使い方などのテクニック的な要素もあるのですが、SNSでのマーケティングやコミュニケーションといった、より視点を広くした上流の話も併せてお伝えしています。YouTube、Twitter、Facebook、TikTokといった主なSNSの攻略法は、授業内でひと通り学べるようになっていると思います」
自信を持ってこう語る背景には、知識を学んだだけではなく、たくさんの場数を踏んできた経験があるからかもしれません。五勝出さんはさらに続けてこう話します。
「これまでの授業では概論的な内容が多かったのですが、今後はより実践的な内容に変えていく予定です。例えば、実際にSNS活用をしたいアスリートをゲストとしてお呼びして、アスリート本人のTikTokアカウントを成長させるプロジェクトなども構想内です。戦略やテーマを講座内で決めて、撮影から編集までも受講生が考えて行い、自分たちのSNS活用スキルとアスリートのアカウントの双方が成長できる機会をつくろうと考えています」


需要が大きいからこそ、実は今がチャンス


では最後に、五勝出さんが描く今後の目標を教えてもらおう。
「トップアスリートはこれからどんどん世界に出ていく傾向にあると思うと、今後そのようなアスリートをサポートする上で、僕自身も海外で生活する経験を持つ必要性を感じています。アスリートが国内外で価値を高めたり活動を広めたりしていきたいのなら、サポートする側もそうでなければいけないかなと。ですから来年には半年ほど、海外で現地のアスリートをサポートしながら、日本から依頼される仕事もする生活を送ってみたいと思っています」
こんな夢を語れるのも、これまでも一つひとつの経験から学び、着実に成果を積み上げて成長し、新しい道を切り拓いてきた五勝出さんだからこそなのかもしれない。そう思っていた時に、今どうしようかと悩んでいる人へ、とこんな言葉をいただきました
「僕自身がSNSをちゃんと使い始めたのは、実は3年前ほどから。その3年間の経験で感じているのは、サポートへの需要は多いのに供給が足りていないということです。つまり発信したい人は増えているのに、正しくサポートできる人がまだあまりいない。特にスポーツ領域のSNS活用は、これから需要がますます大きくなるでしょうし、供給側はまだ少ないので、大きなチャンスがあると思っています」
発信にあたって素材となる動画作成や写真撮影ができるだけでなく、その上流にあるマーケティングやコミュニケーションを理解し動ける人と切磋琢磨したいと語る五勝出さん。ひょっとすると今読んでいるあなたが、そのライバルを担う相棒になるのかもしれないー。

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五勝出さんがSNSの道を選んだきっかけや想いを語った前半の記事はこちら
https://note.com/ascendersinc/n/n775a199a0783

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