日本エタニット大宮第一次訴訟10周年集会(2019年3月16日)ご報告より

原告団通信NO9の抜粋より

2019年3月16日に「エタニット大宮訴訟10周年記念集会」をさいたま新都心のホテル・ブリランテ武蔵野で行いました。(略)

1次訴訟(2008年3月26日提訴)のK様に当時の思いをお話しして頂きました。1人では提訴できなかったところ、A様のお子さんがご一緒に原告となってくれたので提訴でき、10次訴訟まで至ったのは感無量とのことでした。

また、北穂さゆり様の映画で、金井原告団長のインタビュー映像等が流れ、「体力のあるうちに社会に一石投じたい」という原告団長等の思いが強く伝わりました。そして、多くの元従業員がアスベスト疾患となった悲劇が今も続いており、周辺住民3名の中皮腫も見つかった(内2名は亡くなる)など、被害拡大しているのに、会社や国が十分対応していないエタニット水道管の問題を今後も皆で広めようと誓いました。

さらに、11次提訴(当時は提訴前)のM様のお子さんから、父の同僚との再会を喜ぶとともに父の偉大さを再認識したとのご発言頂きました。(略)

原告団長・金井孝之挨拶案

私達は、日本全国の家々にきれいな水道水を行きわたらせるべく、一生懸命にパイプを作成しました。夜も機械を止めず、3交代で仕事をしました。ところが、パイプにはアスベストが用いられており、その危険性を聞かされておらず、多くの仲間が、中皮腫、肺がんに倒れました。

肺が固くなるじん肺(石綿肺)となり、たんや咳が止まらない気管支炎も発症している仲間もたくさんいます。会社や国はアスベストの危険性を古くから知っていたので、2008年以降、訴訟を続けて、2019年には11次訴訟まで解決しました。

健康や命はもとに戻りませんが、労働者の人権の大切さを深く認識してもらうために、多くの皆様とともに今後も活動を続けていきたいと思っております。さらに、工場周辺に住んでいただけで中皮腫になった住民さんが3名は確認されています。すでに新幹線敷設で引っ越された方も多くおられます。

石綿検診を3年行われただけでも、その3割程度にアスベストを吸った胸膜プラークがあるとのことでした。
周辺住民被害についても、よりしっかりした調査が必要と考えております。
宜しくお願い致します。


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