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[Short Story] ビッチレラの背徳日誌 02

私はビッチレラ。
本当の名前はエラだけど、継母にそう呼ばれているの。

きょうは、お城に行って王子の寝室に忍び込んじゃった。

「ねえ、王子。私ね、試したいの。ちゃんと入るかどうか」

ベッドの上で真赤なエナメルのハイヒールを脱ぎ、足を広げて見せたんだけど、王子はたじろぐばかりでちっとも動かない。

驚かせてしまったみたい。彼は私の中に入る状態にはならなかった。
そりゃそうよね、不意打ちすぎたわ。

実をいうと私、まだ経験したことがなくて、どうやって始めたら良いのかわからなかったの。

ショックで落ち込み、残念な想いで帰宅した。
あ、ハイヒールを王子の寝室に履き忘れてきちゃった。


初体験失敗の穴埋めをしようと思って、村はずれの教会に行ったの。

「ねえ、執事」

「わたくしは以前、貴方の家の執事でしたが、今はこの教会の僧侶でございます」

「ねえ、僧侶、お願いがあるの」

「お嬢様、わたくしにはセバスチャンという名前がございます」

「セバスチャン、私の中に入れて。昔、ママにしていたように」


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