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生まれつき、人間。1歳児の記録

いろいろなところに散らばっている息子の成長や子育て日記、少しづつまとめたものです。時系列ではないかもしれません。また途中で思い出した内容も綴ったりする予定です。※息子は2005年9月生まれです。

2006年11月27日

…1歳になった彼が今くぐり抜けている彼の時間は、 いろんなものがむき出しで、とびきり新鮮でとびきり残酷だ。いろんなことが見えるようになってきて、それを本能で、たましいで、直に受け止めるから、 悲しみや恐れや、喜びや安堵や新しい発見も、 ひとつひとつが大きな衝撃となって、息子を揺らす。
そうやって濃い時間の中で「自分づくり」をしている。

周囲の人、出来事。
なんのガードもなしに、まるごとそのまま体当たり。 初めて見るものを自分のどの部分にインプットしたらいいのか、 ひとつひとつのことを何度も何度も繰り返して、 試してみては跳ね返ってくる反応を受け止めて、そんな作業を積み重ねて毎日過ごしている。

たとえば、笑顔も。
かわいがってもらいたい自分の気持ちをちゃんと認識すると、彼は作り笑いを試すようになった。
エレベーターに乗り合わせた知らないお姉さんに、信号待ちでとなりにいるお兄さんに、それに食事中に振り向いて、私にも。こないだから何かあると痛々しいような笑顔をしてみせて、そのたびに私はギクリとしてしまう。

泣く行為も試す。 保育園に預けても別れ際泣くことなんてそんなに無かったのに、隣の男の子の泣き顔をじいっとみていたかと思うと、うえ~~ん。うえ~~ん。涙出てないのに、泣き顔。 (お母さんは彼にだまされて抱き上げに行くべきか否か本気で迷います。)

おっぱい噛んだって許してくれるかな?と上目遣いにチラッとみながら歯を立てたり、こらっ!と怒れば負けじとピシッとこっちを叩いて(殴って)来たり。
動物とはワケが違う。生まれつき人間で、赤ちゃんのくせに大人と同じレベルで相手を感じる力をもっている。それが、ちゃんとした社会的なヒトになるまでには、いったいどれだけのステップを踏まなくてはいけないのか!
整理しコントロールするだけの言葉を持たず、泣いたり、笑ったり、怒ってモノを叩き付けたり、彼はなんてしんどい毎日を過ごしてるんだろうと思う(それに向き合う親もしかり)。

このごろの日々の息子

バナナは、初めて食べさせた時に「おいしい!」と 感動したらしく、それ以降バナナがダイスキ。
なので教えたところ、イッパツで覚えた。 でも発音は 「ばーな」。
そしてそれが昨日「ばばば」に変化していました。成長?それとも後退?
すごい言いにくそうなんですけど。

とにかく暴れん坊で、気にくわないとすぐ物を投げるし、固いものも人に投げ付けるし、それを叱ると「ムッカー!(怒)」とするみたいで、反撃に…飛びついて来てかみつくし、手で髪の毛むしるし、だから「いけません!」と手をピシャッと叩いたら、「あー!!(怒)」と手をピシャっと叩かれた。
とにかく自分のやりたいことを阻止されるとしつこくしつこく主張。
いったい今後どうやって育てたらいいのだろうと、しばし途方にくれます。
でも、そんな乱暴者なのですが、時々お菓子を分けてくれたりも、します(ごくたまに)。
今日もミルクを飲んでいたら「ん」。
哺乳瓶を私の口にあてる。どうやら飲んでもいいよ。ということらしい。
ありがたい話です。さすがに哺乳瓶のミルクはちょっと飲めませんでしたが…。
そのほかのことは、
そうですね、携帯電話がゴミ箱に捨てられてたり、本がナベの中に入っていたり、自分の食べこぼしたうどんを、床に這いながら食ってたり(早く片付けろよ、親!) 、こないだは外で楽しそうに遊んでると思ったら、振り返った息子の口から、土がこぼれている! 息子は満面の笑みで地面に生えたコケをはがして土ごと食っておりました。
床一面に引き出されたティッシュが広がっていたのは1度ではないしお皿の中のパン屑は「ナイナイ」と言いながら、じゅうたんの床に一粒づつ落としてくださる(逆だよっ!)。
夜泣きはだいぶ収まって来たのですが、先日昼寝をたくさんした日の夜、目が冴えてしまったらしく、夜中気がつくと息子の声がする。
どうしたの?
と見てみると布団の上にちょこんと座って、本をひろげている。どうやらひとりで本を読んでいた様子。
あら、何の本を読んでるの?
と覗き込んでみると、
「ねないこだれだ」
あ、あなたです! 思わずつっこみいれてしまいました。


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