張本勲、イイこと言った!!!その2
前回の続きです。
映画にしても小説にしても、何にしても、「その2」から見るというのは非常に心地の悪いものでありますが、このnoteというのはそういった意味では特別な存在です。
なぜならですね、、というかまぁ、前作をご覧になった方は分かっておられるはずですが、「その1」の内容がゴリ薄なんですよ、、、
日本の高校野球の話をしていたつもりが、気づけば私はインドネシアのガジャマダの話をしていたんですよ、、、?わかります、、、?(ガジャマダのことがどうしても気になるという方だけ、前作をご覧になってみてください。)
なので、今回は寄り道をせず、しっかりと前に進みたいと思います。
どうぞお付き合いください。
〈 老害が生み出したもの〉
高校野球好きの私は、夏の高校野球岩手大会の決勝を楽しみにしていました。大船渡の佐々木を甲子園で見たい!勝ってくれ!と。
しかし、佐々木選手は決勝では投手としても野手としてもグラウンドに立つことはなかった。結果は、2-12で敗戦。
それは正直な話、ショックでした。
監督の英断。佐々木には将来が。
それはわかってるけど、やっぱり見たかった。
これはひょっとすると、高校野球ファンなら誰しもが思ったのではないでしょうか。自分だけではないはずです。
しかし、そんな気持ちとは裏腹に
彼の将来を優先させた監督の決断は明らかに正しかった。
ということを私はすぐに理解しました。
「プロ野球、メジャーリーグでの活躍に期待しよう!」そう言って頭を切り替え、私は、あのモヤモヤした感情を口に出すことはありませんでした。
もちろん、SNSを見てもそれほど話題にはなっていない。
佐々木選手の登板回避というニュースから、我々が彼の将来の活躍を期待するまでの間にあったモヤモヤはどこかに消え去り、綺麗な言葉だけが世の中に溢れたのです。
私はこの状況を見ていて、非常に怖くなりました。
批判されることが怖くて、「佐々木投げろやー!」という正直な思いを口にできなかった。そんな人が多かった。私もです。
そんな中、現れたのが張本さんを含めた老害と呼ばれる人たちでした。
「投げるべきだった」と発言した張本さん。高校にわざわざ抗議の電話を入れた人たち。
彼らの行為、発言は一瞬でネットニュースになり、拡散。
善良な市民たちから一斉に非難を受けました。
そこにダルビッシュ有選手や長友選手ら数々の著名人も加わり、「老害たち」への批判はエスカレート。世間ではかなり話題になっています。
世間の声は、高校野球、甲子園の過密日程を是正するべきだ。というところまで広がりました。これらの声は高野連の耳にもしっかり届いたことでしょう。
ここで考えたいのは、老害と呼ばれる方々が生み出したものは何だったのかということ。
私が思うに、彼らが生み出したのは「議論」だったのです。
〈善良な市民とは誰か〉
そもそも、議論というのは何か。また、それはどういったときに起こるのか。
広辞苑では以下のように書かれています。
ぎ-ろん【議論】
互いに自分の説を述べあい、論じ合うこと。意見を戦わせること。また、その内容。
私が、張本勲イイこと言った!!というのはここにつながってくるわけですよ。
時代遅れな意見でも、自己中心的な意見でも、彼は自分の思いのままに言葉を発したんです。そして彼は様々な反論が出ても、その思いを貫いた。
私たちはこの老害発言を聞いて、自分たちのモヤモヤをスッキリさせた。
そして、自分たちが傷付かなくていいと分かった途端に言いたい放題。
自分たちこそが善良な、良識ある市民であるかの如く、彼らを非難した。
意気揚々と議論の場に立った。
しかし、善良な市民は誰なのか。
張本さんの発言の上に胡座をかいて、やっと議論を始めたような人が善良なのか。
彼らを善良な市民というのなら老害たちにもその素晴らしい称号を与えてあげてほしいものだ。
張本勲イイこと言った!という意味を少しは分かっていただけただろうか。
彼がいなければ私たちが安心してこの問題を議論することはできなかった。
だからこそ、私はあの御意見番コーナーはなくならないでほしい。
正論ばかりでは何も生まれない。
私たちとは違う意見が出てきて初めて議論を始めることができるのだ。
感謝しようではないか、老害たちに。
〈おわりに〉
ここまで私のnoteを読んでくださった方々、どうもありがとうございます。
高校野球の過密日程の問題、選手ファーストという考え方、体罰など。
これらは日本の体育・スポーツ界が抱える大きな問題です。
一刻も早く、これらの日本の悪しき風習、伝統がなくなり、健全な環境が整えられることを願います。
改めて申し上げておきますが、
私は大船渡高校の監督の判断を支持します。
張本さんの発言は時代遅れで、間違っている。と思います。
その上で聞いてほしかった私の思いを綴りました。
佐々木選手の更なる活躍を期待して、このnoteを締めくくりたいと思います。
メジャーで大谷との投げ合いが見たいなぁ〜!!
それでは、また!
2019.07.30 アサリヒカル
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