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asanotski
2016年9月26日 00:42
さわやかな風が頬をなでる。 まだ朝日の昇りきらない暁時、いつもこうして草原を眺めるのがエナの習慣だ。 右も左も、見慣れた景色。それをゆっくりと、全身に風を纏って感じていると安心する。―ここは、私の場所。私の世界。 深呼吸をひとつ。そうしたら、朝一番のあいさつをしにいこう。 トゥトもマァも、一つ下のミラももう起きて卓を囲んでいる頃だから、少し遅れたことを詫びながら。 それもいつものこと、
2016年9月7日 23:22
このケーキ、なににみえる?あかのスカートのおんなのこ、「いちごのケーキ!」くろのズボンのおとこのこ、「チョコレートケーキ!」みどりのくつのおとこのこ、「ケーキじゃないよ、プリンだよ!」きいろのふくのおんなのこ、「わかんなぁい!」 さてさてケーキはこまりました。 だれひとり、おなじ「じぶん」をみていないみたいです。 じぶんはケーキのつもりですが、もしかしてケーキじゃないのかしら。
2016年9月2日 00:08
やけに空があかるいと思ったら、ほぼ満月に近いんじゃないかという月がかかって星も見えない。 雲もなくて、月の独壇場。さすがに情緒のかけらもない。 ひっそりした夜の空気が好きなのに、煌々ととでも言うべき月の光。あーあ、影から影へも楽じゃない。 きょうのところは白旗あげて、やすむとしよう。 きっと明日、明日がだめならつぎの日にでも、私の好きな夜がまたやってくる。