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週報04|クミンとすき焼き / 健やかなのに物足りない / 玉ねぎのこころ

240122ー240128

毎週某曜日は休みにする宣言をしていたが、久々の依頼が嬉しくて予定を入れた。そのこと自体は後悔してないが、半休みたいな概念はあまりうまく作用しないようだ。平日も週末の工房も幸いにして忙しく、土曜の夜おそくまで店でお酒を飲んでいたら内省する感じになってしまった。遅くとも日が変わる頃には家に帰る暮らしを心がけよう。

丸ごとの休日、午後に目覚めた時点で悔しさが漂う。やっちまった感を噛み締めつつ、とはいえ映画を見に行くために予約を入れ、意外と席がギリギリだったので滑り込みになる。自宅から電車にのれば30分ほどで着くところ、早めに出たので小一時間サカサカ歩いた。体を動かすと精神がよく働いたと勘違いするようで、映画館に着いた頃にはやっちまった感が薄れたので大成功。

菊川の映画館Strangerで『枯れ葉』を見た。区民割を使えばコーヒーを買っても丁度2,000円なので嬉しい。「くみん」で変換するとスパイスの方のクミンが出てくる。近所の飲食店で「墨田区民ティー」なるものがあったので注文したら、「今日から始まる 素敵な生活 あなたも私も すみだ クミンティ」みたいな歌詞と共にクミンティーが出てきた楽しい記憶。学生時代、プロダクトデザイナーのご自宅でバイトしていたことがあり、何かの拍子でお土産としてクミンをいただいたことがある。料理に入れたらクミン!という主張に驚いた。扱えるスパイスの数だけ生活に彩りが増すのかもしれない。

冴えない休日を如何せん。年末のふるさと納税で駆け込んだ牛肉が届いていたので、すき焼きをかますことにした。いい肉が届いたからと人を招くこともできたが、なんかそういう気分ではなかったし、すき焼き初学者として遠慮を知るべきだったので良しとする。駅前の市場で買った大きな白菜や、丁度良い春菊などもある。いつもより一回り大きなフライパンを箱から出し、解凍がこなれていない肉で埋めていく。野菜も肉も美味しいが、これは割下と生卵のマジックかもしれず、いい肉のパワーを引き出せたかには自信がない。

気がつけば一月も終わりに差し掛かっている。週報とPodcast, それぞれちゃんと更新できていて偉い。原稿もいいペースで書けている。街のことや自主プロジェクトも進み始め、こうして客観視するといい感じなのだけど、どこか疲れている感じがあるのは何故だろう。働きすぎというほど働いてはいないと思うのだが。運動不足かもしれないので、2月になったらちょっと筋トレとか再開してみよう。

友人の運営する場所で居酒屋がスタートした。開店初日に立ち会えたのはスゴいことではなかろうか。末長く続いて「俺、初日にいたんだよ」ってドヤれる未来があるかもしれない。街のイベントも初回の企画会議に顔を出せた。始まりから見届ける、いよいよ中の人としての振る舞いが始まったきた感触。

他の面白いものを紹介してひとしきり盛り上がった後、あれ、俺は何者なんだっけと思うことがある。あなたが面白いのではなくて、そこを取り巻く人々が面白いのではないか。ずっといい人感、周りに配慮している感があって、別にそんなことは望んでいないのに、真意を見せていないみたいな見られ方をすることがある。剥いても剥いても変わりはしないが、その中身が空洞である可能性を見つめるのが怖い。いい人かと思ったらつまらない人でした、が一番リアルでいやだなあ。


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