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転居と開業, 声と鉛筆——スウィンギングな2023年振り返り

2023年もあと数時間!みなさんの振り返り記事を見て、俺もやらねばという思いに駆られております。こういうのは年を越した瞬間にやる気が迷子になるので、ひとまずバーっと書き上げてしまったほうがいいのだ。座席の利用時間が制限されたタリーズの机を原動力にして、2023年を爆速で振り返ろう。


墨田区に引っ越してメイカースペースを始めました

社会人1年目から住み続けた御徒町を離れ、墨田区押上近辺、京島という街に引っ越し「京島共同凸工所」というものづくり工房を始めた。2022年夏頃の取材がきっかけで場所のオーナーと知り合い、僕のスキルがぴったりだったこと、そして街の雰囲気に強く惹かれたことから「やるしかねぇ!」と決意。春先スタートの予定だったが、引っ越しやらラボの整備やらで長引き、7月のお披露目会を経て8月から正式スタートとなった。

機材の時間貸しだけで収益を上げるのは難しいだろうと思っていたが、それは数字にもしっかり表れており。ワークショップや街のイベント、受託開発や場所を生かした記事制作など、そういうアクションの拠点として使っていくことが大事になりそう。というか、ただ待つより動いたほうが楽しいし、何よりこれだけ魅力的な街で、一人で黙々とやるのは勿体なさすぎるから。

コンビニバイトを2週間もたたず辞めた僕にとって、一つの場所を切り盛りするのはほぼ初めての経験で。サービスとしての足りてなさとか、空間を作ることの変数の多さとか、考えることの多さに揉まれながら日々を送っています。来年もどんどん盛り上げるぞ!

10月に行われたイベント「すみだ向島EXPO 2023」にも凸工所のラボ長として参加し、街で拾ったものでお土産を作るワークショップを実施したほか、毎日の出来事を書き留める日記も書き続けた。その日のうち、遅くとも翌日にはアップするのは結構な負担だったが、今見返すとライブ感に溢れていていい味がする。新天地で、住民と事業者の間の立場で、街や人との距離感を図りながら過ごした濃密な1ヶ月の記録だ。

記事をモリモリ書きました

京島共同凸工所の営業日は毎週金土と第1・第3日曜日。それ以外の曜日はこれまで通りライターとしての仕事を続けている(いつ休んでいるのかと聞かれたら、適当にぼーっとする日がたまに生じているような状態であり、サステナブルじゃないので対策を考えている)。

記名/無記名を合わせて、執筆を担当した記事は90本ほど。編集や校正を担当する機会も増え、おそらく2-3日に1本位のペースで関わった記事が世の中に出ていった計算になります。

デジタルファブリケーションや電子工作、ものづくり全般を広く扱うメディア「fabcross」では、スタートアップから老舗企業、3Dプリンタを活用するアーティストの方まで幅広く取材。10周年を迎えた記念記事の執筆も担当させてもらい、万感胸に迫る思いがありました。

市民に開かれた創造拠点を目指す、シビック・クリエイティブ・ベース東京 [CCBT]

他媒体でもデザイン/メディアアートなどの企画展示を先導する施設や、ゴリゴリのハードウェアを扱う製造業、個人でブランドを立ち上げようとする方などのお話を伺いました。自分の運営する工房でものづくりをする方の記事を書けたのは、得意分野をうまく掛け合わせられた嬉しい出来事。文章以外の形でも、人の活動を支える取り組みの幅を広げていきたい。

そのほか、生まれ故郷の長野県でまちづくりの話を聞いたり、持続可能性の観点からデジタルファブリケーションの話を聞いたり。しゃべる家電に八百万の神を見いすこともあれば、少年ジャンプ×ボードゲームという俺得コラボを見届けることもありました。毎年思うことですが、本当、お声がけいただく皆さんには感謝しかありません…!

俺の俺による俺のためのPodCast

4月から「そぼろげ!2色丼ラジオ」というPodCastを始めた。工房の仕事とライターの仕事、日々の暮らしや街の出来事など、拡散し続ける自我を引き止めるために、バイネームのメディアがあったほうが良いと思ったのがきっかけだったはず。

だいたい毎週1回更新中。ペースが乱れるのは仕事が忙しかったり心身がすぐれないときなので、むしろ来年は「週に1回コンスタントに番組を更新できるくらいの余裕」を持つために優先度を上げてみたい。

少なからぬ人のお耳を拝借できているようで、聞いてるとよと言われたら淺野からの好感度が無条件で爆上がりします。まだの方は「2色丼ラジオって何?」を説明した#001 、冒頭の凶行が話題を呼んだ#013 、 京島の暮らしを語る#024 あたりから聞いていただけると良いらしいですよ。

飛躍の2023から着実の2024へ

1日1万歩歩く生活を10月末まで続けていた。新しい土地を探検するのは楽しいし、ラジオやPodcastも聞くので全然苦にはならない。ただ、40歳年上の自分の父親も同じ数字を追いかけているらしく、老後にできることは今頑張らなくてもいいかも、とは感じることもあった。自然と体重は10kgくらい落ちましたが、まだまだ安心できない領域なので見守ってください。

めきめきと働いた一方で、あまり自分のことに構ってやれなかった感覚もある。2023年は「頼まれていないこと」を意識的にやって、自己満足の度合いも高めていきたい。

2022年振り返り、あるいは100本中のマイベスト

去年の振り返り記事を見返すと、「頼まれていないこと」をやりたいとある。ラボの開業やワークショップの開催、一人語りのポッドキャストまで、誰に言われるでもなく実施したことはたくさんあった。どれも無理してやっているわけではなく、生活の楽しみが増すものなので非常に良かった。

新天地でいいスタートができた2023年だったので、来年はそれらをしっかり地に足つけて広げていきたいです。普通自動車免許を取るとか、お金周りをちゃんとするとか、そういう「すべきことちゃんとする」ことを目指して。どうか来年もよろしくお願いいたします!

ヘッダーとこの画像は、EXPO期間中に凸工所に来てくれた高鍋剛さん撮影のもの。
自分が少しずつ「街の人」になっていく感覚も新鮮でした。

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