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女児ヘア戦記

幼少期女児のヘアスタイル、親のスキルをあらはす。

思わず平家物語風になってしまったが、
女児母となってから、しみじみと感じ入っていることだ。

小さな頭に沿って美しく編み込まれた髪。
大人顔負けのファッションに合わせたゆるふわヘア。

え、今日ふつうの登園日よね??

と一瞬固まったことが何度もある。

アナ雪ブーム期

長女が年中〜長の頃だろうか、髪を可愛くしたいブームが訪れた。

ブンバボンが始まったら登園、が決まりだった我が家では、
「エルサは無理!もうシルエットはかせだもん!!」と母が怒るのが毎朝の恒例行事だった。
いま思うと怒ってるにしてはセリフがマヌケだが、当時は大真面目である。

エルサ、というのは後ろでひとつに編み込んだ髪型のことだ。
我が家では、
 ひとつ編み込みは「エルサ」
 普通の左右のお下げは「アナ」
 ツインテールは「メイちゃん(@トトロ)」
と呼ばれていた。
編み込みは「くっついた三つ編み」、お下げは「くっついてない三つ編み」とも呼ばれるため、
 くっついてないエルサ=後ろでひとつ三つ編み
というパターンも存在する。

アナ雪ブームで編み込みをマスターしたママも多いのではないだろうか。

ゴムはこの色がいいとかひとつ結びなのにどうしても2個使いたいとかふたつ結びのゴムは違う色にしたいとか、細かい要望を繰り出してくる姉妹2人の髪を整えるのは、楽しくもあり大変でもあった。

猫っ毛クルクル茶髪姉妹

ちなみに、娘2人ともクルクルで細くて茶色くて少ない猫っ毛。梳かすにはタングルティーザーが欠かせない。

長女は、年長の夏にショートボブまでバッサリ切ったことでクルクルがかなり落ち着いてしまったが、ごくゆるいウェーブも悪くない。

とはいえ、夏場や雨の日にだけ額に現れる小さな強いカールもまた、たまらなく愛しかったりする。

一方の次女は、雨の日はマンガのような縦ロールを形成する。そのくせ、頭頂部から耳上くらいまではそこまでクセがなく、ヘアスタイルとして完成している感がすごくて感心してしまう。お友達はもちろん、ママ友たちからもよく羨ましがられている。

次女本人は、くるくるを気に入りつつもサラサラストレートへの憧れがあるわけだが、プリンセス感を好む年中ストレートヘア女児の間で三つ編みパーマが流行ったのは彼女のせいであることを記しておきたい。

まねっこ謎オーダー期

三つ編み期が落ち着いた頃、「〇〇ちゃんみたいにしたい」期が来た。次女が年少に上がった頃だ。

くるりんぱが多かったが、ただのくるりんぱでないことが多かった。

延長保育の常連である我が家がお迎えで会えるのはごく一部の決まった同志ばかりのため、オーダーは次女の記憶頼みになるのだが、これが謎で。

微妙な位置のくるりんぱ。
不自然に残された1束。
高さのバラついたツインテール。
半端な三つ編み。

ほんとに??と何度も問いながらやっていた。
ヒアリングが必要な分手間がかかり、負荷が大きい時期だった。

セルフスタイリング期

そんな戦争のような朝の時間は、ある日唐突に終わりを告げる。

長女が、

「自分で結ぶからいいー」

と言い出したのだ。

長女が言い出し、自然、次女も倣った。

梳かさずにまとめるし、あちこち浮いてたりボサボサだったりはするが、直そうとすると「いいの!!!」と叱られる。

母、グッと我慢の日々。

自分でやるようになってからは、髪型はひとつ結びがほとんど。以降は使用グッズの変遷だ。

飾り付きゴムブームのあとシュシュブームが来て、いまは母用の黒茶のどシンプルゴムに落ち着いてしまった。校則かよ。

代わりに、パッチン留めに凝っている。こちらも、飾り付きのものには見向きもしなくなった。飾りなしで、ラメやツヤやマット加工されただけのものがお気に入りで、ひとつふたつと必ず付ける。
2人して前髪を伸ばしているせいもあるけれど。

最新ブームは

そんな中、いつも次女のお友達である娘ちゃんの髪を可愛くやっているママ友が、最近結ばせてくれないの、と言った。

聞くと、

 年長女児の間で髪を結び直すのが流行っている

そうなのだ。

だから、そもそも解きにくい髪型は拒否されるようになったし、自分でやるようになってしまったらしい。

確かに、誰かが結び直すと一斉にやり出す、という現象が長女の時もあった。
大人っぽく感じるんだろう。

一斉にちょっと気取って髪を結び直す女の子たち。

その仕上がりはぐちゃぐちゃでも、きっとフンスと鼻息荒く誇らしげな顔をしているのだろう。

想像だけでも可愛すぎる景色だ。

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