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多様性を受け入れるには?

令和3年年9月定例会で最初の一般質問を行いました。
この記事では質問のやり取りをまとめたいと思います。

質問のテーマは以下です。

  • パートナーシップ条例で広く多様性の理解を推進する



浅野千紘です。
令和3年年9月定例会に当たり、通告に基づいて質問をいたします。
「パートナーシップ条例について」

パートナーシップ条例について。少し見づらいですが、資料1を御覧ください。日本では、2015年、平成27年に渋谷区と世田谷区で初めてパートナーシップ条例が導入されました。LGBTなどのカップルを自治体が認めるパートナーシップ制度の導入自治体は、2021年7月16日時点で111自治体となっています。自治体にパートナーシップ制度を求める会の調査では、総人口の3分の1以上をカバーしており、権利保護や支援の動きが広がっています。
以下、質問です。

資料1



  


【Q1】
今後当市でもパートナーシップ条例制定に向けての検討の機会をつくるべきと考えますが、いかがでしょうか。

【A1】北村保市民生活課長
浅野議員のパートナーシップ条例についての質問にお答えします。

まず、パートナーシップ条例の検討の機会についてですが、法律上では性別が同じ者同士の同性婚は認められていないことから、自治体が同性カップルの宣誓を受理するパートナーシップ制度が存在することは承知しております。日本では、渋谷区と世田谷区を筆頭に2015年11月からパートナーシップ制度が広がり、2021年7月の発表では111の自治体がパートナーシップ制度を導入しているとのことでありますが、各自治体が認めている制度になるため、内容が自治体ごとに異なることなど、まだ問題も多数あるようです。現時点では直ちに条例を制定する状況ではありませんが、先行して制度を導入している自治体の情報を収集する必要があると考えております。


  
  


【Q2】
 見附市のような人口規模ではパートナーシップ条例のような条例はニーズの把握はまだまだ難しく、声が上がったから検討するというプロセスは困難であると感じます。そのような場合、どのようにして条例の検討を始めるのでしょうか。

【A2】
次に、条例の検討について。市民から条例制定に向けた声を直接的に把握することは、確かに難しい状況であります。ただし、現在市では平成29年3月に策定した見附市人権教育・啓発推進計画の見直し、改定作業を行っているところであり、今回も前回と同様に人権に関する市民意識調査を実施し、市民の意識や意見の把握に努めたいと考えております。質問項目は、おおむね前回調査と同様ですが、新たに性的少数者、性的マイノリティー、LGBTといった人権に関する問題についての質問項目を盛り込みました。今後、今回の意識調査の結果を精査し、条例制定の必要性を検討する際の判断材料にしたいと考えております。



【Q3】
今後は、多様性、ダイバーシティーを重視したまちづくりがますます重要になると考えます。現在見附市で多様性の視点が取り入れられていたり、重視をしている政策はどのようなものになるでしょうか。また、今後多様性を重視した政策で力を入れていくものはどのようなものになりますか。

【A3】
次に、多様性を重視した政策についてですが、市は令和元年度に国からSDGs未来都市に選定されました。SDGs17の目標の中で多様性の観点で市独自目標として掲げているものはありませんが、SDGs全体に通じる誰一人取り残さないという理念やパートナーシップで目標を達成しようという目標17からも分かるように、SDGsの考えのベースに多様性の尊重があると考えています。第5次見附市総合計画後期基本計画においては、SDGs未来都市の実現のため、持続可能なまちづくりの視点に加え、多様性、ダイバーシティーの視点を持ち、性別や年齢、性的指向や性自認に関係なく、様々な立場の人が話し合い、課題を整理し、解決方法を考え、誰一人残さないという理念の下、多様性、ダイバーシティーのある社会の実現を目指すべく、全ての施策に取り組んでいるところです。今後も新たな施策については、この理念の下、進めていきたいと考えております。
以上でございます。




◆浅野千紘 それでは、再質問をさせていただきます。


【再質問Q1】
続いて、パートナーシップ条例について再質問させていただきます。まず、新潟県内では新潟市にパートナーシップ条例があると思いますが、他市の状況はいかがでしょうか。また、検討しているほかの市はありますでしょうか。


【再質問Q1】
私どももこの質問をいただいてネット等で検索をしました。今のところ新潟県内では新潟市のみということで、また他市で検討しているかどうかということでありますけれども、今のところそういった情報は入っておりません。
  


【再質問Q2】
やはり今も新潟市ということだけなので、先進的に考えていく必要があるのかなと思っています。ご答弁の中で平成29年度3月に人権教育・啓発推進計画が改定をされて意識調査をされたというふうに理解したのですが、そこに新たな項目で性的少数者などの項目を盛り込まれたというふうに思ったのですが、その調査は現在結果は出ているのでしょうか。


【再質問Q2】北村保市民生活課長
再質問にお答えいたします。
人権教育・啓発推進計画の見直しにつきましては、今やっているところでありまして、策定委員会、検討委員会を7月に行いました。その中でどういう意識調査をするかという内容で、その中でLGBTに関する質問を入れようということで、調査自体は10月ないし11月を予定しているところでございます。なお、無作為で1,000名の方にお願いしようというところでございます。


【再質問Q3】
分かりました。調査は、10月、11月の予定ですね。そこで調査をして判断材料の一つにというふうに先ほどおっしゃられていたと思うのですが、調査が終わっていないので、現状ではちょっと決まっているのか分からないのですが、その判断材料になるにはこの1,000名中に例えば声が上がったら検討していくというふうになるのか、多数の声というのはかなり難しいと思うのですが、そこの基準というのは現状ではあるのでしょうか、それとも調査をしてからというふうになるのでしょうか。


【再質問Q3】
再質問にお答えいたします。
今のところまだ、調査をこれからするということで、何人になったらやるとか、そういったことは全くまだ決まっておりません。




【再質問Q4】
調査してからの判断になると思いますので、それはお願いしたいと思います。

  続いて、多様性を重視したまちづくりについてですが、SDGsなど第5期の計画も私も質問させてもらったりしましたが、その根底にはダイバーシティーを重視したまちづくりがあるというふうに思いますが、その中でも特に市として多様性を重視したというような政策があるのかなと思うのですが、全体的に根底にあるのはそれはそうだと思いますが、1つ挙げるとしたらというのは難しいと思うのですが、あればお伺いしたいです。


【再質問Q4】
再質問にお答えいたします。

  どの施策に力を入れてとか、この施策は力を入れなくてもいいというものではないと思います。全てにおいて力を入れてといいますか、国籍、人種、性別、年齢、障害の有無なんていうのを互いに尊重した施策を進めていかなくてはいけないというふうに考えております。

  


【再質問Q5】
もちろん個々の政策で、これは力を入れて、こっちは力を入れないということの意図ではなく、多様性の視点が重視されている政策で例えば例に挙がってくるものはあるのかなと思ったのですが、全体の政策の根底にあるというふうなことなので、やはり今後その点を重視した政策として、一例としてパートナーシップ条例などの検討をしていくとその視点が前面に押し出されるのかなと考えます。

  最後に、市長に多様性の生かし方、今後についてお伺いしたいのですが、お願いします。


【再質問Q5】久住時男市長
浅野議員の質問にお答えします。
多様性という言葉、最近出てきましたけれども、やはりこの観点というのはまちづくりにおいても大変重要だと思っております。見附市は、大変ありがたいことにまごころ学園が長い間見附市の中で支えられておられたということと、やっぱりそういう障害を持った人たちを支えるという人たちも多くいらっしゃって、ただたしか私が市長になったときに、まちの真ん中でそういう方々が堂々と活躍する、また姿をお見せいただくというようなものがなかなか難しい、そんなふうに私思っておりましたので、ネーブルみつけを初めスタートしたときに、あの風来人というお店はぜひそういう皆様が堂々とまちの真ん中で活躍する姿を、多くの市民の皆さんがまた関わって交流をして当たり前だというような形になるようなまちになればということで多少思ったことがございます。幸いこの数年間、見附まつりで樽ばやしに障害を持った皆さんが堂々と参加をしている、そんなふうなまちになったのも、その観点でいろんな皆さんがご協力いただいて、それが当たり前なのだという形のものが増えてきている。それも一つの多様性という観点での見方、またまちづくりの一つであったのだなと思います。今回のパラリンピックを見ても、改めてそういう姿、堂々とされておる姿がまた私どもの社会でも当たり前なのだという形で考えられる、それが一つのダイバーシティーということなのだろうと思います。各方面でまだなかなかご苦労されている方々おられるかもしれませんが、そういうことを乗り越えていくようなまちづくりにしていくというのも私どもが目指す見附市ではないかと、そんなふうに思っております。

  以上です。



【結び】浅野千紘
多様性について、パートナーシップ条例だけではないですが、いろいろな方面で新しい考え方とか、これからコロナも収束は難しく、Withコロナの時代がやってくると思いますので、そのような社会に対応していける市政、政策などを一緒につくっていきたいなと考えております。
以上です。




※その後2022年6月に見附市人権計画にLGBTの項目が追加されました。
見附市人権計画↓

https://www.city.mitsuke.niigata.jp/secure/28124/jinkenkeihatukeikaku01.pdf

9 性的少数者等の人権施策の推進
(1)現状と課題 性的少数者については、性同一性障害や人の性愛の向かい方である性的指向等に関 して、市民の正しい理解が求められています。性的少数者は、社会の無理解や偏見の ため、不利益や差別を受けている状況にあります。このため、このような人々の精神 的苦痛に関する相談対応が必要となります。

市民意識調査結果:性的少数者、性的マイノリティ、LGBT という言葉の認知度 「言葉は聞いているし、意味も知っている」という人が全体の半数いる反面、「言 葉も聞いたことがないし、意味も知らない」という人が全体の 4 分の 1 いるという結 果となりました。

市民意識調査結果:あなたの周りに性的少数者はいますか? 「はい」と回答した人は 5.8%であったが、「わからない」と回答した者も半数以上 という結果になりました。

市民意識調査結果:性的少数者の人権を守るために、特にどのようなことが必要だと 思いますか。 「学校現場における理解の促進」(38.2%)が最も高くなっています。次いで、「職 場における理解の促進」(31.6%)が 3 割台で続きます。 性的少数者(LGBT)の人権を守るためには、学校現場や職場などにおける理解 の促進が大切だと考える人が多い状況でした。性的少数者(LGBT)の理解を促進す るために、当事者からの話を聞く場面など理解に向けた啓発活動が大切であると考え ます。


(2)今後の方針・取組 性的少数者、性的マイノリティ、LGBT などという言葉について、市民意識調査の 結果では 6 割を超える人が知っているという回答ではあるが、実際に周りでそのよう な人がいると答えた人が 1 割以下という結果からわかるように、まだ身近な問題とし て把握している人が少ないという現状があります。 性的少数者、性的マイノリティ、LGBT などの人について、まず十分理解していく ことが大切なことであるため、様々な機会を通して啓発活動を推進していく必要があ ります。 また、性的少数者、性的マイノリティ、LGBT などの人が偏見なく地域で生活して いけるような体制を整えるとともに、それを理由として人権侵害を受けた場合の相談 窓口の周知に努めます。

●性的少数者への人権侵害に関する啓発活動の推進
性的少数者、性的マイノリティ、LGBT などを理由とした差別や偏見などに対し て、すべての市民や企業を対象とした啓発活動を推進します。

●相談体制の充実
国・県などと連携して、相談体制の充実を図ります。

●行政による取組の推進
公共サービスの提供や社会基盤の整備、社会保障などにおいて、性的少数者、性 的マイノリティ、LGBT などの状況などにかかわらず、誰もがその地域で暮らし やすいまちになるように努めます。

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