見出し画像

『めぐみとあおい』は多分、『カランコエの花』ばりに突き刺さる


 振り幅のデカイ記事でおなじみ、朝乃です。
 今ちょうどKindleでコウペンちゃんまみれになりながら幸福論の言葉を噛み締め、『少女革命ウテナ』のミュージカルサントラを聴きながら幸せになってました。
(この記事の書かれた当時はそんな状況だったのです)

コウペンちゃんとおべんきょうする『幸福論』 アランとおともだちになろう【電子特典付】 るるてあ 

(コウペンちゃん×幸福論の感想、ウテナの推しポイントについてはまた今度。書くかどうかはやる気次第)


作れ、百合天国!!

 うーん、Twitterで森島明子さんが『ゆりざんまい』という漫画を描いてたことを知り(※さらざんまいアンソロジー)、さらにうえまつさん(元々はビスケットつながりです)が今度、
「BANANA FISHと百合を観る=天国!」
 とのことで羨ましくなりまして。

 やっぱ僕も百合天国を構築しなきゃ駄目だな!!!
 トランス論争で頭グルグルになってる暇はねぇ!!!

 それで約10年ぶりに真面目に読んでみた百合漫画というのが、金田一蓮十郎さん作『マーメイドライン』。

マーメイドライン 完全版 (百合姫コミックス) 金田一 蓮十郎 

(完全版が出てる……だと……!?と思ったけど中身はほぼ前と一緒らしい)

 ご紹介するのは実質的な表題作である『めぐみとあおい』です。
 これ、買った当時に大学の友人たち(非百合好き)に貸したところ
「あの、レズ?漫画って言ってたけど普通だったね」
 と言ってました。

 そうこれは、普通だからこそえげつない作品です。


「私、人魚姫なのよ」

 ふわふわの長い髪が美しいめぐみは、自らのことを人魚姫にたとえています。
 浮世離れした彼女を見ると、友達のあおい(※のちの金田一作品『ライアー×ライアー』烏丸くんの妹)はいつもドキドキしていました。
 そんな彼女たちの出会いのきっかけは、「借りていた本にあおいの名前があったから」。
 前から仲良くなりたいと思っていためぐみはあおいに声をかけて、友達になります。
 あくまでも友達として。

 それからめぐみの誕生日が近づき、あおいは何をプレゼントしようか迷います。
 迷った末に選んだのが、幼少時にめぐみが好きだったと言っていた人魚姫の絵本。
 それも、ふわふわの髪をした人魚姫。

 プレゼントをもらい、喜んだめぐみはポロリと「この物語って同性愛のお話なのよ」と口にしました。
 実は、めぐみは内心ではずっと、あおいに恋愛感情を抱いていたのです。
(以下、胸をえぐられるむごい号泣ゾーン)
 という百合の話。

 やばいなんだ、なんだこれ本当。
 10年前に読んだ時より涙がにじむ。
(※もしかして:元々メンがヘラってるせい)
 あぁでもさぁ、

 「デビルマンで美樹もミーコも死んだ」よりは幸せじゃね!!?(チョイスが闇深い朝乃/デフォルト)

 ええ。
 多分、めぐみとあおいの物語というのは、今でいうとこの『カランコエの花』です。


あなたが好きで、守りたかった

 そうなんですよ、優しいからこそむごい。
 「好き」に基づく優しさがあるからこそ、相手を傷つけてしまう。
 胸をえぐられて涙が出る。

 えー、いやぁ、「多分」というのは……
 あの映画が2018年にあまや座で上映されてたのは知っていたのですが、

 とうとう行けずじまいになってしまったからなんです。
(すみません、茨城県民だけどあそこに行くのは大変)
 でも他の方の感想や記事を読む限りでは、共通する部分も多いんじゃないかと思います。

 ちなみに、カランコエの花は「非劇場であっても上映OK」とのこと。
 それって地元で百合天国? いや百合、地獄……?
 あぁでもそっかぁ、茨城県内のどっか大きいホールでやってくれないかなぁ……
 「安易にLGBTブームに乗っかることの危険さ」を知ってる人がいてくれないと、なかなかまずいことにもなりそうだけど。

 うん……うん。

 まぁ、この願望は願望だけでやめておきます!!


この記事が参加している募集

読書感想文