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ゆず愛
2020年6月24日 19:23
「ありがとう。じゃあいくよ!」彼女は、微笑んだ。しかし、その微笑みの中に黒い闇が見え隠れしているように感じて。私は身構えた。「やめないか!君はいつまで嘘を繰り返すつもりだ。H1002!」後ろから父の声が聞こえて、振り返る。「亜子!その横に居る奴は有花ちゃんなんかじゃない。幼なじみの有花ちゃんは、別世界になんか飛んでない。ずっと自分の殻に閉じこもり、部屋を出るのは用を足すときだけだった。