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Rambling Noise Vol.9 「さらばAfter the クリキャロ」
時の経過は無情。
やがて用事があるからと、一人またひとりと少しずつその場を離れ始めた。
でも、腑抜けのアサノさんは、解散となった後もどこへ行っていいのか判らない。すんなり帰る気にもなれない。
万博会場に居残ったクリキャロメンバーの、のんちゃん(Yuta Nozaki)、なほ(阿守奈保)や、たっちゃん(佐々木達也)の後に付いて、なんとなく落ち着きなくウロウロフラフラとホリエモン万博 メイン会場一階の展示ブースを回るのが関の山なのでした。
やや、というか、大分ナサケナイデスネー。
その時の一枚。
タイの「トゥクトゥク」が展示されていたので、まぁ乗ってみるさー。(いや、それはタイというよりは、沖縄風な物言いでは・・・)
トゥクトゥクって、むかぁし日本で生産していたダイハツ ミゼットがそのルーツらしいですよ。いわゆるオート三輪だわね。
うん、懐かしいねぇ。アサノさんも子供の頃に乗せて貰ったことあるよ。チープ過ぎてワクワクしたあるよ。だって自転車みたいなちゃっちい運転席だったあるあるよ。
どっかの近所のおっちゃんが運転しているのを追っかけて走ったこともあるあるあるよ。(だから、それは日本に来た中国人風だよね)
しかし、どうでも良いけど、アサノさん、この写真の目つき悪過ぎでしょう。
やっぱり青年スクルージ役の影響ですか。
はぁ、生まれつきですか。そうですか。
![](https://assets.st-note.com/img/1666079521065-2WIlg1hL1T.jpg?width=800)
他には、出展ブースでチャイを馳走になったり、ゼロ高ブースやARスポーツ HADOのブースを覗いたり、検査機器で体内年齢を調べて不機嫌になったりしていた。
派手なウィッグをつけたお嬢さんがお手手をもみもみとマッサージしてくれる「おてやすみ」には、照れちゃって変に難しい顔してお断りしたりと、相変わらず素直ではない。
また、気がつけば隣に立っていたN国の立花党首を「やたらとぶっといわ、元気だわだなぁ」と、ボケッと眺めてたりもしてた。
それから、観客で来てくれていた友人と合流して、その友人のそのまた友人が偶然出展していると言う岐阜県ブースでワケも判らずほんわか談笑。
そんな風にしてネチョネチョ過ごしていたけど、結局14時だか15時くらいになって、アサノさんはその友人の車に同乗させて貰って横浜へ帰ることとした。
会場に残っていたクリキャロメンバーに別れを告げ、ホリエモン万博の会場であるベルサール六本木を後にした時のアサノさんの胸は、安普請のプレハブ小屋の窓枠の様にスッカスカだった。
舞台をやり遂げた高揚感はまだ残っていたけれど、「あの日々はもう過去のこととなってしまったのだ」という軽い妄執の念が、寂寞とした風を呼び寄せ、ガタピシとしたその窓枠から音を立てて通り抜ける。
それとは対照的に、2月初旬ではあったけども、首都高横羽線を走る車の車窓越しに見える午後の眺望と陽光は、ぼんやりとした暖かさを携えていた。
幕引きだ。
長くもあり短くもあった特別な一日も、もう終わろうとしている。
流れ行く穏やかな仲春の景色を目に映している内に、アサノさんは不覚にもまどろんでしまった。
<ミュージカル HIU版 クリスマスキャロル>
キャスト:三浦佑介、浅野智、Yuta Nozaki、山口明日美、辻村星音、中村一咲、田中遼、Makiyo Kashima、熊澤海人、宮崎祐司、阿守奈保、粒見桃加、佐々木達也
ダンス:いけたく、katoeri
衣装:山口康代
キービジュアル制作:Masayuki Ikki
Special thanks:大角結菜、上原里穂、木津桃子
演出:三浦佑介
![](https://assets.st-note.com/img/1666920379402-8x46Gc9own.jpg?width=800)
(続く)
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