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ワクチン破棄のニュース、制約内での伝えかた

コロナワクチンが破棄されるようで。その額およそ6,000億円強。
もはや金額がでかすぎてようわからんのだけど、それを「無駄とは考えていない」と言い切る厚労省にはもっと唖然とした。

日本語の問題かもしれないけど、いや、6,000億円捨てたらそれは間違いなく「無駄」では? それだけのお金があれば、貧困問題や福祉の課題が多少は前進したのではないかと思うとなんともやりきれない気持ちになります。

たしかに当時の、海外からワクチン買うしかなかった、コロナウイルスがどれほどの脅威かもよくわからなかったあの状況で、必要数のワクチンを揃えるのは大変だったろうと思います。それこそ庶民の考えの及ばない諸々の困難があっただろうとも。
だから当時の購入金額や購入数が妥当だったかどうかは、このニュースからはわかりません。
なので少なくとも私は、ワクチンが余ったという事実それ自体にはあまり憤りを覚えないというか、読みが外れたこともあるよねとは思う。

うーん、でもさ。でもですよ。
当時の施策が失敗だったかどうかは、この報道だけではわからないにしてもさ。
国民のお金6,000億円廃棄して「無駄とは考えていない」と言い切るのはどうなのか。
それともあれか、マスコミがそこだけ切り取ったから良くないのか。本当はいろいろの説明があって結論「無駄ではなかった」ということか。国民のために奔走した公務員を守るための労いの一言だったのか。


ニュースを見ていると報道の仕方はいつもいろいろと思うところがあるのだけど、タイパという言葉も浸透した今では、限られた時間の中でどこを切り取って報道するかというのはいっそう悩ましい問題だと思うのですよね。


とすると今回の、「無駄とは考えていない」発言だけをあげつらって「どういうこっちゃ」と怒るのは、正しいようで批判としては不十分である気もします。少なくとも妥当性を検証するには情報が足りません。
で、そのあたりをきちんと検証して物申す国民がどれくらいいるかっていうと、少なくとも私には申し訳ないがそこまでの力がないので、有識者会議なり国会なりでその役目にある人たちにしっかり精査していただきたいところです。

でもねぇ、いっぽうで、いきなり「2億本破棄します」「無駄とは考えていません」って言われたら「どういうこっちゃ」と思う人が多いであろうことは想像に難くないでしょうから、もし厚労省がこれで説明は終わりと思っていたとしたら相当あまいなぁ、とは思ってしまいます。続報に期待。

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