見出し画像

化石みたいな案内のあふれる街で

街中をアンテナ張って歩いているとツッコミどころが多いので、おもしろくもあり悲しくもなる。今日はそんな話です。


繁華街として有名な某区の駅前、人も店も多くごった返した通りを歩いていたときのこと。聞こえてきた街中のアナウンス。
細かい文言は忘れてしまったが、趣旨は「お店に入る前に会計方法を確認しましょう」というものでした。ここでいう「会計方法」には、現金かキャッシュレスか、はたまた割り勘なのか奢りなのか、といったところまで含まれていたように記憶しています。

そんな、え、そんなことも確認しないで飲み食いして、こんな、アナウンスで流さなきゃならんほどの騒ぎに発展させた人がいるんか、という衝撃で思わず失笑してしまったので覚えています。


確かにね、支払方法キャッシュレスでいける! と思って入ったお店が現金でしか払えないところだと、いろいろ注文した後に気づいたら、下手したら無銭飲食になってしまいますし。割り勘かどうか云々は、たぶんパパ活だったり恋愛詐欺だったりに引っかからないようにみたいな注意喚起のためだと思うんで、大切なことなのかもしれないですけど。
いやー、でも、そんな、街中でアナウンスすることかなぁー。

だいたいアナウンスというのは、ほとんどの人は聞いていないんじゃないかと思うんですよね。初めてその地を訪れた人とかは耳を澄ますかもしれないけど、歩いている人はだいたい、誰かとおしゃべりしているかイヤホンで何かを聞いているか他のことに気をとられているかで、たとえアナウンスが耳に入ったとしても、それで「そうか、それは気をつけなきゃあかんな、ご忠告ありがとう」と襟を正す人がいったい何人いるだろうか。
それよかこのストレス社会ですから、自然の音とかリラックスできる音楽を流すとかしたほうがいいんじゃないかなぁと個人的には思うし、なんなら都心は音にあふれているのでいっそ無音でも良いと思っているのだがいかがでしょうか。

蛇足かもしれないけど「そんなこといちいちアナウンスで流さなくても」という指摘に対して、もし知的障害や発達障害の人向けに流している、という反論があったとするならば、「誰でもわかるよね」というのが暴力になりうるというその視点には納得するけれども、それならばもうちょっとやり方を工夫しないと伝わらないですよね、と言いたい。



で、類似のことはやはりすでに世に問われているのであった。
私はまだ読んでおりませんが、きっと「ほんとそれ」的な内容がてんこ盛りなんだと思うので近々手に取ろうと思っています。ご参考までに。


あとアナウンスと言えばひとつ、バスの中で「五千円札、一万円札は使えません」っていうのよく聞くんだけど、聞くたび思うんだけど、乗ってから一千円札の持ち合わせがないことに気づいた人はどうすればいいんだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?