小さな焼き芋屋がフードロス削減で動いてみた結果②
前回の続き
畑にあるたくさんの規格外のさつまいも
農家さんは人手がない、現地に人がいない。
農作業はとっても忙しい。
長年、フードロスに心を痛めていて
その畑を見たいも子が「さつまいもたちを救ってあげる!」と
心に誓ったのでした。
小さな焼き芋屋に何ができる?
私は普段移動販売の焼き芋屋をしています。
主婦に毛が生えたような焼き芋屋です。
冬場に手伝ってくれる「おいものお兄さん」と
夏場の人力発電かき氷も手伝ってくれる「おいものお姉さん」と
子どもの小学校の学区をメインに回っているような、小規模の焼き芋屋さんです。
たくさん拾ってきても置く場所はありません。
さらに、さつまいもは熟成1ヶ月以上は寝かせないと甘さが出ません。特に紅はるかなら3ヶ月は熟成させたい。
しかも今回の芋は
焼き芋にもできないくらい傷ついているさつまいもが多く
熟成したからと言って、焼き芋にできるとは限りません。
そして畑仕事という肉体労働。
1コンテナ20キロくらいのものを運びます。
みんなに謝礼(人件費)を払い、交通費と時間をかけていくとなると
戸田市の最低時給で換算しても日当1万5千円。
ということで、
こちらの事情をまとめると
・持って帰ってきても保管する場所がない
・熟成中に痛む可能性が高い
・距離が遠い 往復4時間
・交通費、人件費
・予定を組んでも天気が悪いと予定の組み直し
それらを踏まえて、なにができるか
SNSを通して聞いてみたり、ボランティアセンターを訪ねたりしました。
考えたこと1
ボランティアで拾いに行き、市内に配ろう作戦
例えたくさん持って帰ってきたとしても
交通費、人件費は間違いなくかかります。
だからと言って、そこを節約すると地獄です。
ボランティアさんターの所長さんから
「企画書を書いて好きそうな人を集めてみたら?」
そして、一緒に動いてくれそうな共通の知人を教えてもらいました。
お芋を拾って子ども食堂に配ったり、民間学童に配ったり、
トラックを出してくれそうな人、
楽しんで活動してくれそうな人、
「私はこの活動で、こんな未来を作っていきたい!
そのことをみんなに伝えることで、応援してくれる人が現れるよ。」
ありがたいアドバイスをもらいました。
・・・ですが、実現できませんでした。
集団で動くには意識を揃えることが大切です。
そのための準備期間がありませんでした。
天気が悪いと中止や時間の変更、日程を再設定、
スケジュールが決まらない中
みなさんを引っ張ることになりそうだったので
まだ自分でもわからないものに、声をかけることはできませんでした。
考えたこと2
SNSでアイデアを募集する
Facebookで自分のタイムラインで尋ねたところ、
たくさんの方がアイデアをくれました。
私の投稿はこちらです。
【フードロス問題に知恵をお貸しください】
10数年ぶりに
俳優の永島敏行さんにお会いして
この干し芋農家さん、
テレビでマツコデラックスさんが「おいしい」と言った
干し芋を作っています。
すごい!
畑には
干し芋にも焼き芋にもできないさつまいもがたくさん。
フードロスでも、まるでさつまいも天国!
阿佐美やはずっと
「形が悪くてもおいしさが大切」と思い15年、
一般的にロスと言われるランクの芋など、
かなり幅広く扱ってきましたが、それでも使えないおいもたち、、、、
傷のついた芋は、熟成には向きません。
ですが、
すぐ食べればおいしいものばかりです。
このおいもたちを
廃棄のもの、フードロスを
生かせる方法を探しています。
アイデアがあれば教えてください。
<問題1>
保存が効かない、1週間くらいならもつ。
<問題2>
人出が足りない。現地まで行き、収穫と箱詰めは自分でやる。
<問題3>
たくさん持って帰ってきても置き場所がない。
これに対し、たくさんコメントでアイデアをもらいました。
・芋拾いとして募集
・フードバンク、子ども食堂に寄付
・動物園に寄付
・メルカリで販売
・加工する
・人材派遣会社をつかう。
いずれにせよ、
人が動くとお金がかかる問題がついて回りました。
このSNSのやりとりから、実際に実行したことをご紹介します。
③に続く。
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