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マンガ 『すべてがちょっとずつ優しい世界 完全版』がリリースされました

西島大介さんのマンガ『すべてがちょっとずつ優しい世界 完全版』が9月15日に電子書籍でリリースされました。私は今回、こちらの日仏英3バージョンのDTPを担当しています。

夜が明けず、静寂が支配する「くらやみ村」。ぼうや、村長、かぼちゃさん、ネズミ、おばけ。さまざまな住人が暮らすこの村に、ある日街の人がやってきます。村を照らす「光の木」はいりませんか? シンプルなタッチで描かれた、現代への寓話的メッセージ。

電子書籍化の主なDTP作業は、紙書籍のスキャンデータを電子書籍用のサイズに整えたり、英・仏版では訳語のセリフや語りを改めてコマや吹き出しの中へレイアウトしたり、表紙や奥付のリデザインなどがあります。そのほとんどは、Adobe InDesignを使って作業していきました。

本作はちょっぴり切ない物語なので、キャラクターの吹き出しにセリフを入れながら、感情移入をして涙目で作業を進めていたのは良い思い出です。初めての電子書籍化の仕事で日仏英3バージョンを担当し、英語のコミックを読んで雰囲気や形式を掴んだりと、試行錯誤しながらの挑戦でした。

きっかけは1年半前に双子のライオン堂書店から出版したカードゲーム『すべてがちょっとずつ優しい世界』のアートワークを担当したことで、海外向けにKickstarterをしたり、その特典として電子版のコミックを制作したのが始まりです。「マンガと一緒にゲームもぜひ!」と言いたいところですが、ゲームはすでに完売してしまいました。

当初は自分が電子書籍化も担当するとは思っていなかったので、こんなに長くひとつの作品に関われるとは驚きでした。普段はボードゲームや、雑貨のデザインばかりをやっているので、マンガという新しいジャンルのデザインができて新鮮でしたし、以前から雑誌などで西島さんのイラストを目にしていたので、今こうして一緒に仕事をしているのも不思議な感覚です。

現在は、西島さんのエッセイ漫画の電子書籍化も作業を進めていますので、そちらもお楽しみに。最後に、こちらのマンガはもともと講談社から2012年に初版が刊行されていましたが、長らく紙書籍では手に入らない状況が続いていました。今回の電子書籍化で、西島さんファンの方や、カードゲームを遊んでいただいた方、やっとお披露目になりますのでぜひ読んでみてくださいね!



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