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幸せ恐怖症

大切なことが増えるほど、どんどん怖くなってしまう。


今の全てをかけたアルバムのミックスが終わった。
あとはマスタリング、入稿。
(今回は歌詞カードなども見よう見まねで初めて自分でイラストレーターで作ったので、なんか変なとこ無いか不安。)


このアルバムを作ると決めた時、アレンジャーのタイラくんに「これが遺作になっても悔いないくらい、そうだな、私の葬式で流しても良いと思えるくらいの、やれること出し切ったアルバムにしたい」と話した。
私があまりに深刻なので、実は末期癌なの?とか色々言われたけど(違います)

女の30歳ってなんだか色々と思うこともあり、いや、実際最近はもう30も31も変わらんな、好きにすれば良いかなんて思い始めたけど。とりあえず切羽詰ってた。詰まってる。


シンガーソングライターとして活動しようと決めた時に、自力で出来る(事務所とか大人の力を借りずに叶えられる)最終目標として掲げたのが、青山月見ル君想フでのワンマンライブだった。
そのワンマンを背伸びしてでも今年開催すると決めたので、それくらい覚悟のあるCDも作りたかった。


曲作りはもちろんすごく悩んだし大変だったけど、ずっとやりたかったことをやっと形にすることができた。これはチームさまさま。
最高のプレイヤーに出会えて、楽器もめっちゃかっこ良く録れたし、何より音も良いし、もう文句のつけようがない。
歌のレコーディング前は週に何日もボイトレに通って個人練もやって、もう毎日歌うのが楽しくて仕方がなかった。
やっと実現出来る。早くみんなに聞いてほしい。
写真も良い感じに撮ってもらって、ロゴも素敵に描いてもらって、ほんとにみんな親切で、何もかもが幸せで、全てが嬉しくて前向きだった。

でも全体像が出来上がってきて後はコーラスとミックスかぁ、くらいの頃、私は急に怖くなって、訳のわからないタイミングで泣いたりパニックに陥るになってしまった。


「our life」という曲がある。今回のために書き下ろした新曲で、特にお気に入りだ。
そのラフミックスをスタジオでルンルンしながら聴いていた時、思い描いた最高の出来過ぎていきなり怖くなって大泣きした。

こんなにみんなが良いものを作り上げる為に頑張ってくれたのに、私が不甲斐ないばかりにたくさんの人に聞いてもらえないかもしれない、どうしよう、私のせいで台無しになってしまう


一度その思考にハマったらもうダメだった。
どんどん楽曲が完成に近づく度に、その作品が素晴らしければ素晴らしいほどに、怖くて申し訳なくてパニックになってしまった。

挙げ句の果てに、今日全てのミックスが終わり、本当に本当に全曲めちゃくちゃカッコいい最高のアルバムが完成した、その瞬間、私は泣きながら崩れ落ちた。

本当は素直に喜びたかった。
凄く良いアルバムになったから。
でも怖さが勝ってしまった。
もはや意味がわからない。


一緒に覚悟を持って取り組んでくれたタイラくんには、まだ発売前なのに、売れないかも...って泣かれても困るから!と一蹴された。
もうその通りすぎて何も言えない。
そうなんだよ。まだうちらしか聞いてないのに...(笑)
何かの間違いで広まるかもしれない、思わぬ人が聞いてくれるかもしれない、なのに私は、前向きな想像をするのが怖くなってしまった。

そんなの頑張って支えてくれた人たちに失礼だとわかってる。
チームのみんなは仕事とはいえ私を信じてついてきてくれて、一生懸命やってくれて、感謝してるし心から嬉しい。
でもその気持ちを裏切りたくない、私がなんとかしなきゃ、の方向に頭が回転して、おかしなことになっていた。

ファンも正直数が多いとはいえないけれど、1人1人の気持ちがいつも本当に嬉しくて、しばらく会えない時もあの人元気かなぁとか実はずっと思い出してて。SNSで反応あると嬉しくて。ライブで会えたら一番嬉しくて。頑張って私が大きくなって、もっともっと喜んでほしいと思ってて。


前回のアルバムが完成した時は、「かぞえうた」の完成版を聞いた瞬間嬉しくて泣いた。(その様子が面白すぎてYouTubeに上がってます https://www.youtube.com/watch?v=TnEImw5Syxc )
自分はこんな良い作品を作れたんだ、という達成感、ただそれだけで満足だった。


でもどんどん、大切な人たちが増えていく。
守りたいことが増えていく。
自分の達成感だけでは終われなくなっていた。
みんなにどうにかして返したいのに、もうどうしたらいいのかわからない。


でも冷静に考えると私が今怖がっていることは不毛すぎる。
売る前から泣くなよな、ほんと。
そもそもよ。もともと売れてないんだから、これも売れなかったらどうしようなんて考え自体が傲慢すぎる。売れなくて当たり前のとこからスタートなのに。
てかそもそも私、今の時代に大ヒットするような音楽性じゃないっつーの(それほんと面白い)


「もうこれで音楽やめたい、大変。」と泣いて取り乱してしまったことを、失礼すぎて後悔している。
やめたくなさすぎて、もっともっと一緒に作品を作りたくて、でも自分が不甲斐なくて、そういう言葉が出てしまった。

ほんとに、ほんとは、まだまだ歌いたい。
今回のアルバムを通してより強く思った。

まずはいつも身近で支えてくれている人のために、私は心を込めて届けなければならない。
わかっていたはずなんだけど、心と体がおかしな病気にかかっていてどうしようもなかった。ごめんなさい。


こんなことで泣くのはもう今日で終わりに。

不安になる程かっこいいアルバムを、みんなにちゃんと聴いてもらえるように。頑張るから。

ワンマンも。
目先の数字を気にしては心配になるけど(一応大きなお金も動くので)
コロナを理由にもしたくないけど影響大。
まあ色々ね、そりゃ大変なのは最初からわかってたし仕方ないから。

とにかく、ワンマンに行こうと思ってくれた人のために、私は全力を尽くす。
会場がたった1人でも100人でも、みんなを幸せにする、その気持ちに変わりはない。
配信でもちゃんと空気が伝わるように頑張る。


夜中に書いた文章は基本的に載せないようにしてるの。
変なこと書いてる場合が多いので。
(8割以上の記事はとてもじゃないけど載せられなくてそのまま削除してる)

でも今日中に届けなきゃいけない気がしたから。
Twitterにも変なこと書いちゃったし。
起きた時恥ずかしくて死にたいかもだけど、載せちゃう。


みんないつも助けてくれてありがとう。
ちゃんと音楽で返すからね。
楽しみにしていてください!

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「成田麻実2ndワンマンライブ〜Dialogue our life〜」

2020年11月29日(日)
会場:青山 月見ル君想フ
Open 17:30 /Start 18:00
前売 3,500円/当日4,000円

【MOON ROMANTIC CHANNELにて生配信】
配信チケット2,000円(アーカイブ1週間)
https://www.moonromantic-channel.com/1129

来場チケット受付は
①メール
info@narita-asami.com
(お名前(HN)・ご連絡先・枚数をお送りください。こちらから確認の返信をいたします)
②対バンライブの物販
ご予約票をご記入いただきます。
※チケット料金のお支払いは全てワンマンライブ当日会場にて行います

Vocal and Piano:成田麻実
Guitar:en_Taira
Guitar:小野寺翔
Bass:竹田智
Drums:岡田夏樹

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