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「不便だけど満点」が、古民家宿の生きる道?!

まったくの素人が、
地方都市のシャッターばかりの旧市街で
古民家のゲストハウスをオープンしてもうすぐ約10ヶ月。

初めて迎える冬の対策として
小さな隙間も徹底して隙間テープで埋める、
大きなガラス窓にはカーテン状の幕をつけるなど
小さな改修をリアルタイムで試しています。
(古民家のDIYに終わりはありません。笑)

しかし、朝夕の冷え込みは想像以上。
そもそもの暖房の火力を増強するために、
大きな薪ストーブとエアコンに加えて
石油ファンヒーターを3台に増設しました。
(寄付をいただいた方々に感謝)

冷える土間を大型の薪ストーブと石油ファンヒーターとエアコンの力技で快適に!

口コミ・レビューが命の時代、
宿屋にとって「寒い」はかなりネガティブなワードです。
しかし

そしてついに「少しだけ寒かった」というレビューをいただいてしまいました^^;

今回の石油ファンヒーターの増設は、
できる限りお声に対応したいとの思いからでした。
必然的に燃料費用はかさむのですが、
ゲストにより快適に過ごしていただけることを最優先に
試行錯誤を続けています。

しかし、おかげさまでレビューのマイナスはそれほどつきません。
「少し寒い」というコメントいただいた
お客さまからもありがたいことにトータル10点をいただけました。

対面でも口コミでも、いただくのはうれしいお言葉ばかりで、
ネガティブなワードはほとんどありません。
むしろ古い家に対して敬意をもってお泊まりいただいている印象です。

できる限りのことはしたいのですが
古民家である以上、
寒さ以外にも、歩けば鳴る床や階段、
開きづらいトイレの扉など、不便はたくさんあります。
(あ、扉は私のDIY技術不足がほとんどでした^^;)

「少し不便だったけど満点」という口コミ・レビューを
いくつかいただいた経験から感じたのは
気密性の高い現代住宅に慣れた人々にとって
すきま風がピープー吹き込む寒さも、
歩くたびにギシギシと鳴り響く床も、
現代ツーリズムにおいては非日常であるということ。
ずっと住むのはつらいけれど、
数泊であれば、ふだんではありえない特別な体験として、
おおらかにお許しいただいているかのようです。

できうるおもてなしを尽しさえすれば
古民家特有のさまざまな不便は、
それほど気にする必要がないんですね。

不便や不経済を理由に、
古民家はスクラップ&ビルドが運命です。
しかし、そのオーナーのみなさんは、
古民家が本来もつ大きな価値に
もう少し胸を張ってもよいのかもしれませんよ。

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