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海苔弁の衝撃、胸キュンの鳩サブレー〜「イラストレーター 安西水丸展」

鎌倉から東京へ行くことをこの界隈では
「お江戸へ行ってくる」と言います。
みんなが言うかは知りませんが、私の友人は割と使っているかと思う。

そんなわけで先日、鎌倉を抜け出し、お江戸へ行ってまいりました。
世田谷文学館で会期延期されている
「イラストレーター 安西水丸展」のお話です。

安西水丸さんという存在

本といえば村上春樹作品しか読めない私ですが、
村上ファンとして、これまでは村上作品との関わりにおいて
なんとなく触れていた安西水丸さん。
展覧会ではこれまでの作品はもちろん、
その技術や、集めていたものなどが紹介されていて、
楽しい驚きがたくさんありました。

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多様な技法の上にある、うまさと愛らしさ

色の載せかたや、ホリゾンの使い方
(絵に一本線を入れるだけで机の上に物があるように
見える技法)は、なるほど!という感じで、

そういうことを知った上で作品を見ると、
なんとなく描かれたようなもの達が
しっかりと練り上げられたものであることがわかります
(当たり前だけど...)。

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ホリゾンを使った作品たち↑

海苔弁の衝撃!もしもこんな原画が送られてきたら・・・

一番衝撃だったのは、
平松洋子さんの「ひさしぶりの海苔弁」という本の表紙の原画。
自分がもし水丸さんに表紙を依頼して、
これが上がってきたらドン引きするな、
この人真面目にやってくれてるのかな?
って思っちゃうだろうけど、最終形の表紙は完璧。
デザインの力ってマジですごい。

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そこを見越して描いたであろう水丸さんも本当にすごいなぁ。
お隣の江國さんのスイカの表紙も
シンプルだけど素晴らしいなぁ、と思ったのでした。

鳩サブレー見つけた♪

美術展に行くときのお楽しみはグッズ販売ですが、
今回はTシャツがほしいなあと思っていました。

水丸さんがパッケージを仕事場?ご自宅?にも飾られていたという
鎌倉の銘菓「豊島屋の鳩サブレー」♪
Tシャツに見つけて、やっぱりウキウキしながら買いました。

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とにかく水丸さんの絵を見ていると、
この世界は豊かだなって思えててくるのです。
もっと味わって日々を過ごしたいな。
そんな気持ちを思い出させてくれた、素敵な展覧会でした。

「魅力のある絵とは」

そんな水丸さん、生前は鎌倉にもおうちをお持ちだったそうです。
江の島のお土産屋さんを紹介する記事を見つけて嬉しくなりました。
私もあの参道を歩くのは大好きです♪

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最後に水丸さんのお言葉を。

「魅力のある絵というのはうまいだけではなくて、やはりその人にしか書けない絵なんじゃないでしょうか。だから、そういうものを描いていきたいなと思います。」

「ヘタウマ」と言う言葉があるけど、ヘタの中にもウマさがあるからこそ
味のあるものが生まれるんだよなぁ。

当たり前だけど・・・。

展覧会情報

会期は9/20まで。

ユーミンのアルバム「PEARL PIERCE」の歌詞カードも
展示されていましたよ♪

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