ポケモンカードで日本語継承

多文化国シンガポールで子育てしているんだなぁ、ということを妙なところで再認識した日。

6歳の娘が通うInternational French School, Singapore のCPクラスではただいまポケモンカードが大流行中。

授業中に遊んで先生に没収されたり、あげたあげないので子供たちの間で揉めたり、紛失したり(盗難はない、と思いたい!)と子供ながらのいざこざは絶えないものの、子供時代はこういう流行り物で遊ぶのが楽しいよなぁ、と我が家も遅ればせながら、娘が宿題を自分で終えたご褒美に買ってあげたりしている。

子供ながらにトレーディングのルールがあるらしく、ポイントが高いだの、ダメージが多いだの、ポイントは低いけど可愛いと交換可能だの。参戦したのがつい最近なのでまだいまいちルールを把握していない母だが、毎日帰ってくると本日のポケモンカードの取引報告を詳細にしてくれる娘。

そんなカードをふと眺めていると、日本語と英語そしてフランス語のカードが入り混じっていることに気づく。へぇ〜。日本人を親にもつうちの子みたいのはきっと日本語のカードを仕入れてくるんだろうし、フランス人家庭の子はフランス語のカードをまず持ってくるだろうし、シンガポールにいれば基本的に買うカードは英語だし。そりゃいろんな言語のカードが校内で流通していても不思議はないよね。でもなんだか、たくさんの人種から成り立っているシンガポールで育ち、なおかつ移民の国フランスの学校に行っているんだなぁってことがストンと胸に落ちた瞬間でした。

海外で育つ子供に日本語をどう継承していくかというのは当然の私の中でも、周りの親御さんの中でも非常に大きな問題なのだけれど、日常生活の中で日本語に触れる機会が全くない国に住んでいる子供たちに関しては特に、日本語を学ぶ、そしてそれを継続していく動機づけのというのが非常に難しいと思う。そういう意味ではシンガポールであれば、日本語を話すお友達や日本人家族の知り合いもたくさんいるし、日常に日本のお店やスーパーがたくさんあって、日本語が溢れているから、「日本語をやる意味あるの?」という質問が娘から出たことはまだ一度もない。そして今回日本語のポケモンカードをやり取りしていることを知ってますます、日本語のお勉強を一緒に頑張る理由ができたなぁ、と思いがけないポケモンカード流行の効用にニンマリする母なのでした。


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