見出し画像

『空に聞く』

 シネマハウス大塚で開催された、小さな上映会に行ってきた。いくつか上映された作品の中で、小森はるか監督の『空に聞く』で、しっとり涙を流してしまった。

今年の3月11日は、色々なきっかけが重なって、自分なりに東日本大震災について振り返ってみようと思ったのだが、私にとっては振り返るほどの記憶がほとんどないことに気付いた。
当時の私は26歳で、祖母の家で完全無職。暇を持て余してはパンを焼き本を読むような自堕落な日々だった。

そんな当時の私と同い年くらいの女性たちが、震災についての映画を作っていると知って足を運んだ上映会だった。
大人として、そういうのはきちんと観るべきかな、と思った。
それくらいはしなくちゃいけないよな、と思った。

小森監督が撮る陸前高田の風景が、息をのむほど美しかった。
それ以上に気高く美しいのは、時代を重ねて継承されていく人間の魂なんだと知った。
いろんな人に観てほしいな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?