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季節は平等にめぐる話

金曜日お疲れ様。

 今週は全然日記を書いていないので、何かしら書かなくちゃいけない気がして、パソコンの前に座っているけど、書きたいことが全く見当たらない。

 とりあえず文字を書きつけておくことが大事だと思って、残りあと一口くらいで飲み干せそうなアサヒスーパードライをお供に、キーボードを叩いている。(とりあえずこの一文を書き終えたら、もう1缶冷蔵庫に取りに行こうと思う。)

(新しい缶ビールを手に入れた。ついでにLewis Capaldiのプレイリストを流してムードを高めている。)

 月曜日からを振り返ってみる。

 今週は外食を3回した。それぞれ、恵比寿の北海道料理、浜松町の大衆居酒屋、銀座のキノコ火鍋だ。ご飯を食べた相手は計12人で、その中には社会人一年目のオタク女子もいたし、83歳の億万長者もいた。その日の気分によって私はお酒を飲んだり飲まなかったりした。

 いつも通りジムに行って筋トレをしながら、学生トレーナーさんの卒業旅行先について相談に乗った。「何週間も旅行に行けるのは学生の間だけだからね」と、どこかで聞いたようなアドバイスしかできない自分に、少しがっかりした気持ちになった。

 1カ月ぶりにカラオケに行き、覚えたてのあいみょんのマリーゴールドを大声で歌いながら、私の身体がコロナに打ち勝ったことを確信したり、人生初めての競馬で、驚くほどあっさりと7000円が紙くずになったけど、大してショックを受けなかったりした。

 ジーパンにダルっとしたニットで過ごす日もあったし、数カ月ぶりにジャケットをシャキッと着込み、ビジネスバッグを携えて出掛ける日もあった。

 味噌汁も作ったし中華スープも作った。ワイドショーでポーランドに落ちたミサイルのニュースを見ながら、インスタントラーメンをすすったのは昨日だったか。

 風呂に浸かりながら有島武郎の『小さき者へ』を読んだ。

 2週間前に買ったシクラメンからは小さい蕾がちょこちょこ頭を出していてとても可愛らしい。

 スーパーではホウレン草や春菊が陳列棚のセンターポジションに一年ぶりに返り咲いており、鮮魚コーナーは牡蠣のパックで埋め尽くされている。

 そして今日は頼んでいた年賀状が届いたので、一枚一枚に手書きでメモ程度のメッセージを書き添えた。「一年に一度、数秒しか思い出さない相手に送る意味はあるのかな」と疑いながらも、「いや、きっとそれこそが大事なんだ」と自分に言い聞かせながら。

 明日は玄関にクリスマスリースを付けて、オーナメントを部屋に飾ろう。


気付けば二本目のアサヒスーパードライも、あと一口で飲み終わりそうだ


冬がすぐそこに顔を出している。




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