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「親子ワーケーションにおけるトキメキ」の言語化

親子ワーケーションに関する投稿は、twitterにも細々とやっているのだけど、意外にもインプレッションがいつもより多かったこのツイート。

ここに書いたことは本当にその通りで、最近はワーケーションの募集記事を見ても「行きたい!」と思って熟読するものと、詳細ページのリンク先を開かずにニュース記事を閉じてしまうケースと、くっきり分かれてきたように思う。

フォローしている、雷鳥の藤江さんや、神奈川ワーケーションNaviの福田さんのツイートも、そうだよなぁと結構うなずいた。(需要が足りないのもあるけど、供給側がニーズに応えられているかどうかっていうのも結構大きな問題)

ワーケーション的な事業に対して、いろんな補助金が出ているのは何となく知っているし、かなり苦慮している観光業がそれを使って盛り上がっていければ最高だし、これからの時代に合った新しい働き方や風土文化を、働く人と提供する側と一緒に作っていければいいな、と思っている。

とはいえ、なんかこの「ソウジャナイヨ感」と「これは絶対行きたい!と思うトキメキ」の感覚の差はどこにあるんだろう…
というのが、ここ数か月、何となく頭から離れないでいます。

ということで、そのモヤモヤを自分の中でも解消すべく、今回は、
「親子ワーケーションにおけるトキメキの言語化」
として執筆してみようと思います。
※執筆時点ではどの程度の長さになるのか、何が結論として出てくるのかわからないまま、とりあえず筆を進めてみようかと。
※たぶん、日が経てば加筆訂正(もしくはその時の最新を投稿)していくこともあります。
※そして、そもそも、これは私の価値観であって、親子ワーケーションをしている人の価値観ではないことも前提に置いたうえでお読みいただければと思います。(でも誰かや何かの参考になればいいなと思いつつ)

1)親と子どもが一緒に行うワーケーションでの呼称

親の仕事を「ワーケーション」として行い、そこに子どもを連れて行く、というようなスタイルの呼称ですが、比較的目にするのはこのあたりかなと。
・親子ワーケーション
・家族ワーケーション
・ファミリーワーケーション
・子連れワーケーション

先日の記事でも投稿しましたが、私のベストは「家族ワーケーション(もしくはファミリーワーケーション)」です。その次が「親子ワーケーション」です。
そして、「子連れワーケーション」と書いてある記事を見るとちょっと残念に思います。
そういえば、以前も自身でこんな投稿をしていました。(一部今回用に加筆)

「子連れワーケーション」とは親が主体の行動で、子どもが置いてきぼりになってる感じ。 「親子ワーケーション」の方が親はワークとバケーション、子どももエデュケーションとバケーションするような表現でいい感じ。
親がワーケーション行きたくても子どもが学校休みたくなく行きたがらないって話も聞いたことあるので、言葉のチョイスって大事だと思う。
最近誰目線で言葉を捉えるか、どうやって言葉で共感できるかを考えてるので、なんか敏感に反応してしまったな。。 
まだ慣れ親しんでいない人に「子連れワーケーション=仕事も子供も連れて」、って捉えらえるとなんかネガティブなイメージも出てきそう。

「働く」ことを通じて、どういう世の中にしたくて、それはどういう言葉で表現するのかよいのか、もっと考えたいと思う。そう言う意味だと、やっぱりファミリーワーケーション、家族ワーケーションって言葉がすごくしっくり。血縁関係がない親子でも、3世代でも、みんな家族。
多様性の時代に、どのような言葉をチョイスするかが文化になるし、アイデンティティになると思う。

何気なく募集や告知に使っている呼称が、これからの時代の文化を作っていく。そう考えると、言葉のチョイスはもう少し丁寧にしていけたらいいなと思っています。そして何より、これからの未来を一緒に担う子どもたちが、親が実際働く背中を見て学べる貴重な機会(=ワーケーション)の呼び方を、関わるステークホルダーみんなで、もっと丁寧に扱ってほしいなと思っていたりします。

2)ビジュアルでのトキメキ(主に写真)

この投稿のサムネイルの写真を選んだ時も、結構いろいろ見て選びました。
私が感じる「(親子)ワーケーション」ぽい(=心地がよい)写真と、そうでないもの。今までは、無意識で選別していましたが、意識を向けるとこういう感じなのかなと思いました。

・空が見える
・遠くが見える
・その土地ならではの空気を感じる
・季節を感じる
・きちんと仕事ができる

例えば、「ワーケーション」というキーワードで画像検索した時に、ビル群がいっぱい建ち並んだ写真が出てきたのですが、うーんなんかこれは違うなと。人によっては違うかもなのですが、私には「ワーク」要素が強すぎて「バケーション」「エデュケーション」要素はあまり感じることができませんでした。(ステイケーションとか、ホカンスとかならありなのかも)
いつも通勤している途中に見える景色でもなく、自宅近隣から見える景色でもなく、「知らなかったところで、空が広くて、遠くが見渡せて、その土地独特な空気のにおいがあって」。そういうところを、私はワーケーション先に無意識に求めているのかもしれません。

あとは、よくある「PCと一緒にデスクが映っている写真」「PCと一緒に景色が映っている写真」の切り取った写真。行き過ぎると「砂浜でPC広げてる」とか、「真夏の炎天下/真冬の雪景色で野外でワーケーションしている」とか。いわゆる「映える」写真としてよく使われることもあると思うし、それで実際QOLが上がる人ならそれでもよいんですが…。
ただ、その写真を掲載する前に、ぜひ同じところにPCを置いて、仕事してみてください。そして、仕事が捗ったかどうか試してみていただけるといいと思います。(イマイチなところは、多分1時間持たないはず‥)
私の感覚としては、結局、「どれだけ仕事に対する生産性をキープor普段よりアップできるか」がワーケーションにおいても非常に大事なポイントだと考えています。そこがないと、ワーケーションの半分以上が達成できなくなってしまう。

なので、まずは普段のワーク環境が整っていることを目いっぱいアピールされていること。(アクティビティや現地の風景写真が多くて、仕事環境の写真が少ないことも、よくある。)
その上でその土地ならではの付加価値があることがポイント。そこがその土地を選ぶ醍醐味だなと思っています。(付加価値が先に来てしまい、それじゃワークできないよ、ということが結構あったりします‥(おススメしたい気持ち、よーくわかります!が!))

結局のところ、
「ここでやったら(このスケジュールだったら)仕事捗りそう!」
「この景色を子どもと一緒に味わいたい!」
というこの2つの感情が、ファーストインプレッションでうまれるか、どうかなのかもしれませんね。

3)滞在環境におけるトキメキ

この辺は個人的な趣味の部分もあり、かつかなり偏ったところにもなってきますが。最低限私がチェックしているところはこの辺りかなと。

・食事が美味しいこと(≒ご当地グルメ)、美味しい食材が手に入ること
・現地の「暮らす」を味わえること(スーパーや産直市場などで買い物する、公共交通機関をあえて利用するスケジュールを組む、銭湯を使ってみる)
・子どもが託児中や滞在中に、子ども自身もその土地の空気を感じられること

敢えて「観光」ではなく、「ワーケーション」で行っているので、(観光ももちろん大事なのだけど)「そこに住んでいるかのように暮らせるか」というポイントを、結構大切にしています。

ホテルや旅館で何でもやっていただけるありがたさもあるけど、大体3泊4日、長いと7泊程度滞在する我が家では、どうしても宿泊費は抑えたい。(その分他に回したい!)なので、寝床だけは最低限確保し、後はできるだけスーパーで食材を買って自炊したり(自炊できる宿を選ぶ)、お風呂もあえて銭湯に行ってみたり、子どもが楽しめそうなご当地スポットを探してみたり(結果的に地域にお金がより落ちることにもなりますしね)。
その土地土地に馴染めることは何だろう、ということをリサーチし、ピンときたものに手を上げることにしています。

子どもが過ごしやすいかどうかも結構大事なポイント。
私はできるだけ、子どもにも土地を味う体験をさせてあげたい派。室内の託児部屋だけで1日過ごすのはなんだかもったいないので外に連れ出してほしいと感じてしまうタイプ(社会科見学とか、街を少しだけ歩くとか、駅で電車を見るとかでもOK)。とはいえ、安全面から外に連れ出したくない親御さんもいるので、この辺はいろんな考え方あると思います。せめて、屋外が見えて(大きな窓で1日の太陽の動きも感じられる)、地域の動きが感じられる(人の動きや車の往来など)のは最低限あるといいな、と思っています。

あとは、スケジュールを詰め込み過ぎないこと。特に子どもが一緒の場合、大概思うようには行きません(これは普通の旅行でも同じ)。気分が変わった(やりたくない)、トイレに行きたい、なんか眠い、お腹空いた、などなど、日常茶飯事。ワーケーション中とはいえ、子どもは、いつも生活している「子どもの時間」の中で過ごしているからです。
よく親がワークに集中できるように、と、子どものアクティビティががっつり詰め込まれているプランもあり、「それ、本当に大丈夫…?」と思うことも。
子どもは「ぼーっとしている時間」程、脳が活性していろんな知識をため込んでいるということもあるそうなので、子ども向けにも「余白のある」スケジュールを組んでいく必要があると思っていますし、個人手配で気を付けている点でもあったりします。
(託児の問題はまだ沢山あるので、親としても課題解決に関わっていきたいなと思っています。)

4)アクティビティから考えるトキメキ

先日実施したワーケーションをきっかけに、今後の親子ワーケーションプランの検討をご一緒しているケースがあります。
先日、メールをやり取りしながらふと思ったのは、
今いる居住地の近くでもその体験はできなくはないけど、あえてワーケーション先でやることに価値があると思えること
が大事なのかもしれない、ということでした。

例えば、自然観察とか、本来であればどこでもできるし、お金払わずとも、ご近所から少しだけ足を延ばすだけでも十分できると思うんです。
ご当地ご飯だって、今時お取り寄せすれば自宅でも美味しいものが食べられるし、わざわざお金と時間をかけてまで行く必要もないわけです。

でも、なぜ、行きたいと思うのか。なぜワーケーションするのか。
しかも、家族や子どもと一緒に、仕事も一緒に持っていくのに。

この辺りについては、ぜひワーケーション先駆者の方の意見もいろいろと集めて、「あなたにとってワーケーションとは」「なぜあなたはワーケーションするの?」みたいな語録を作ってみたいなぁとも。笑
※結局のところ、ワーケーション=自分なりの働き方・生き方、なんですよね。イベントづくりや箱作りではない、アクティビティの良しあしではない、ということを最近よく思います。

私の個人的な答えは、
まず、私"個人の"生き方・考え方の軸があること
・それと共鳴する強烈な「ここに行ってみたい」で引っかかる何があること(それは施設なのか、観光名所なのか、子ども向けの環境なのか、その土地の人なのか、食事なのか、はあるけど)
・そしてその次に、「この景色を家族と一緒にゆっくり時間をかけて体験できたらどんなに素敵なんだろう」と心が動くものがあること

うーんこれは難しいですね。書いてみたものの、まだ自分の中でももうちょっと詳細分析してみないと、公開するに足らないなと思いました。苦笑

とはいえ、一つ言えるのは、
ワーケーションをやりたいと思う人が、「どういう働き方・生き方をしたいか」という軸がないと、いつまでも自分の満足度が上がらないし、受け入れ側もその人への満足度を上げるための手が打てない、ことかなと。(まずは自分がどうしたいか、の意思をきちんと持っていることですかね)

会社に言われた通りの仕事だけしている、と、いつの間にか自分軸で生きられなくなってしまう(やらされ感、義務感)。それって一度切りの人生、なんだかもったいない気がします。もっと、自分の人生は自分で描いていいはず。
なので、せめてワーケーション中は、自分が働きたいように、働きたい場所で、働きたい時間に働く。

それが、
今いる居住地の近くできなくはない。でも、あえてワーケーション先で(いつもと違う環境で)やることで、その価値(あなたにとっての「働く・生きる」を考えるきっかけとそこから得られるもの)を高められることができる
のではと思っています。

5)最後に

今回執筆してわかったのは、「ワーケーションしたい私」が「どういう軸をもっているか」でトキメキの度合いが変わるということ。
結局、ワーケーション実践者が自分のことをどれだけ理解して、自分のやりたいことワーケーションを通じてどうやって実現するか、をどれだけ深く考えられるかで、トキメキの度合いが変わってくるんだと思います。(本当にワーケーションは目的ではなく、手段だなと強く思います!)

ワーケーション(ソロ・親子)を実践し、発信をしていく中で、本当にいろんな人との出会いがあり、価値観を知ることができ、働き方・生き方にふれることができました。
これからも未来を担う自分の子どもにも、そういう大人がいることを見せられているのが、とてもいい機会にもなっているなと、振り返るたびよく感じています。

自分が働く姿、社会がどうやって動いているか、を、子どものうちから体験できる、親子ワーケーション。
ぜひ、これからも親子ワーケーションに関わる皆さんと、一緒に新しい未来を、そしてトキメキが少しでも増えていく未来を作っていけたらなと思っています。

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