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引退試合があった

3−0で勝利を収めることができた。が個人的には収まりの悪い試合だった。ガッチガチに緊張して試合に入るわ、ミスを連発するわ。ほんと周りのおかげでサッカーしてるの実感した日だった。

試合が終盤になったら自分も点取りたくなっちゃって、自分の前の選手が動けなくなったのをいいことに上がりまくった。結果点は取れなかったけど。まぁ総じて活躍はできなかった。それでも満足する、自分を受け入れるには十分な試合だった。

試合が終わった後はzornの「My Life」が脳内で流れてきて結構泣きそうになった。その日のうちはなんとか耐えたものの、翌日の4年生それぞれがチームの前でしゃべる引退会見みたいな時にギャン泣きした。

試合中の後悔なんていくらでもあるが、まぁこんなもんだ。
よくやったよ。
終わりにふさわしい試合だったと思う。












おまけ

これで僕の大学サッカーは終わり、と思ったら大間違いである。僕が引退すると思っていた方は甘い。週刊少年ジャンプ作品、特にBLEACH、ドラゴンボール、銀魂あたりの履修をおすすめする。

引退しようと思っていたのは本当だ。実際そうすればめちゃくちゃ収まりがよかったし。なんなら僕の代の四年生は結構サバサバしていて、この判断(あと一週間やるか否か)はそれぞれに任せるといったものだった。もちろん僕はみんなで足並みを揃えると思っていたが。それはなんとなく予想通りだった。

しかし予想外だったのは、後輩から引き止められたことだった。もちろん僕は人気者ではないので、全員からせがまれたわけではない。数人でも十分嬉しかったし、何よりまだ自分が必要とされていると思わなかったので驚いた。必要とかそんなメンヘラ的な言葉の重みは後輩たちには無い。ただ一緒にやりたい。きっとそれだけだ。でも、それでも十分だ。

本音を言ってしまえば、他の四年生と足並みをそろえずに自分だけ引退するのが嫌だっただけなのかもしれない。でも両方とも本音だ。

とはいえ、もう僕にサッカーを続ける明確な理由はない。それも事実だった。
今週の出れない試合のために練習をするのか。
今週末の試合に出るために練習をするのか。
同期と一緒やりたいのか。
一緒にやりたいと言ってくれた後輩のためにサッカーをするのか
それとも、この一週間サッカーが上手くなるためにやるのか。

選択肢は二つ
出れる練習試合のメンバーと練習して今週末練習試合に出るか。
僕は自分の面目が潰れるような気がする

出れないトップチームの練習試合のためにトップチームで練習するか。
自分の面目は保たれるのかもしれない。

心の中では前者を選ぶべきだと思っていた。試合にも出れる。自分の身の丈にもあっている。自分のプライドがちょっと傷つくだけだ。間違いなく後者を選ぶべきだ。

結果、前者を選んだ。後一週間だけ、トップチームで足掻いてみたい。試合に出るよりも日々の練習で自分をぶつけてみたい。試合の区切りはもう先週つけてもらった。試合は後輩に譲るから、練習だけでいい。自分の実力をぶつける場所を渡してほしい。

これだって本当はトップチームから落ちて自分のプライドが傷つくのが嫌ってのが本音かもしれない。その後に本音を正当化する為の建前を並べ尽くしただけかもしれない。そうだとしてもやっぱりどっちも本音だ。

あと一週間だけ。件の僕のためにはない試合まで。十分じゃないか、一週間、4回の練習。高校の最後の夏みたいだ。


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