真実をほしがる者たち【詩】

チョコレート色の満月は
人々を不安に陥れた

木々に集う鳥たちは
愛を語らう季節だというのに

悲鳴の上がりそうなピンクの世界
それは望まれたものではなく
しかも表面だけのもの
それを破りさって中身を見なくては

真実はどこにある
満月の中
ピンクの中
それともどこにもない

そもそも真実なんて曖昧なもの
なんでほしがるんたろう

それは煌めいてるの
それは柔らかな手触りなの
それは甘く舌触りがいいの

ほしがる理由はわからないけど
どうしてもほしいなら
自分で作ってしまえばいい
これから自分でつくる真実

間違ったらやり直しだから
丁寧に作らなくてはいけない

丁寧に丁寧に
さかむけを丁寧に剥がすように
血が出ないように
血の赫が加わったら
1からやり直しだから

真実はちょっと間違うと
拗ねてしまうような面倒なもの
だから優しく懐柔して
私のための真実になってもらおう

真実ってそんなにも
必要なものだっけ?

※皆様の現代詩を読むにあたって、どういう読み取りをすればいいのかわかるようになりたくて、その一貫として自分でも詩を書いてみることにしました。

ぜんぜんみなさんのみたいにはならないけど、これから頑張って書いていきますー。


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