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目玉焼きの記憶から

おはようございます。朝充コミュニティメンバーのひらちゃんです。早速ですが、今日は朝時間がきっかけで再会した童話の話をしようと思います。

うちには保育園に通う娘がいます。朝食には毎日卵焼きを食べていたのですが、一か月ほど前になぜか急に「目玉焼きが食べたい」と言い出し、今では毎朝、目玉焼きを食べています。娘は朝すっきり起きてくる子ではなく、起こされてまだ半分夢の中にいるような状態で朝食のテーブルにつきます。出されたものを淡々と口に運ぶ娘。しかし目玉焼きの黄身は、最後の最後までスプーンで何度もすくって食べます。それを見て、余程気に入ったんだなと思うと同時に、目玉焼きを美味しそうに食べる子が登場する童話を思い出しました。

皆さんは「くまの子ウーフ」という童話をご存じでしょうか。これは、ウーフというくまの男の子の日常が描かれている話です。この一話が小学校の教科書に載っていたことで、私はこの「くまの子ウーフ」を知りました。教科書の中のウーフは目玉焼きを食べており、それが美味しそうで、小学校低学年だった私は授業中に、いいなぁ、食べたいなぁ、とよく思っていたのです。娘が目玉焼きを食べる姿から不意にこの話を思い出し、図書館で借りてきました。

本を開いてその一話を探します。話のタイトルは「ウーフはおしっこでできてるか??」です。冒頭はこんな表現で始まっていました。

 くまの子ウーフの朝ごはんは、パンとはちみつと目玉やきでした。
  ウーフのおかあさんは、かた手でたまごをぽんとわって、フライパンでじょうずにやきました。
  おさらにのせた目玉やきは、金色にかがやいています。

ああこれこれ、こんな表現だった!と懐かしさで胸が躍ります。ウーフはお母さんとおしゃべりしながら朝食をとりますが、おしゃべりの途中、

ウーフはおさじで、たまごのきみをすくってなめました。

そして食べ終わると

はちみつも目玉やきも、きれいになめてしまいました。

とのこと。目玉焼きが3度も登場していました。なるほど、印象に残るわけです。そしてやっぱり美味しそう。何十年ぶりかに、この目玉焼きの描写を味わいました。

さて、目玉焼きを食べ終えたウーフが何をするのか、話の続きを追います。筋を省略してお伝えしますが、ウーフは外へ遊びに行き、きつねのツネタから、ウーフはおしっこを出すからおしっこでできていると言われます。心外に思うウーフ。でも、その後で気付きます。自分の体からは、怪我をすれば血が出るし、涙も出る。草っ原を転がると面白いし、食べたいと思ったり、怒ったり喜んだりもする。そして話の最後が、これです。

「ねえ、おかあさん、ぼく、わかったよ。ぼくね、なんでできてるかっていえばね。」
 ウーフは、うれしそうにいいました。
「ぼくでできてるの。ウーフは、ウーフでできてるんだよ。ね、おとうさん、そうでしょう。」

何だか思いがけず、大人にも通じるようなメッセージを貰った気がしました。私は私でできている、そうだなあ。小学校で読んだ時には目玉焼きに気を取られ、また、ウーフの最後の言葉はよく分かっていませんでしたが、今読むとなかなかに深い。ほのぼのとした雰囲気を感じつつ、読み応えもある素敵な話に新たに出会った気がしました。

朝活とは関係のない話でしたが、朝時間からの思いがけない再会を書かせていただきました。コミュニティでは、おすすめ本などについて雑談するイベントも定期的に開催されています。気になった方はコミュニティに参加してみませんか。

※文中の引用部分はすべて「くまの子ウーフの童話集1 くまの子ウーフ」(神沢利子、株式会社ポプラ社)からのものです。

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