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世界の文字:アフリカ~中東

アフリカのサハラ以南では、一部の部族単位で固有の文字があったりするが、広範囲で支配的な文字文化は存在せず、ヨーロッパによる植民支配時代に各現地語にラテン文字が当てはめられ、現在はほぼラテン文字。

サハラ以北のイスラム圏では、アラビア文字が主流。

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アラビア文字は、右から左(ただし数字は左から右)。
ネットカフェでパソコンを使ってみると、Windowsのディスプレイが左右反転している。
スタートボタンは右下、閉じるボタンは左上、とにかくすべてが左右逆。

日本語も、もともと右→左だったが、明治期から西洋文化の影響を受けて徐々に左→右に移行した。
日本語はひとつひとつの文字が独立しているので逆転はそれほど難しくなかっただろうが、アラビア語は文字をつなげるので逆転できない。

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ヒエログリフ。

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古代エジプトで使用された象形文字。
文字というよりは、あからさまに絵。

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この絵を崩して文字っぽくなったものがヒエラティック。
さらに崩して民衆に広まった文字としてデモティックがある。

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エジプトが衰退してギリシャが台頭すると、ギリシャ文字が普及してエジプトの文字は廃れた。

ナポレオンのエジプト遠征の際に発見されたロゼッタストーン(大英博物館所蔵)には、ヒエログリフ、デモティック、ギリシャ文字、の3種の文字で同じ内容の文章が刻まれており、解読に成功した。

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イスラエルの標識は、ヘブライ語、アラビア語、英語の3種の文字で書かれる。

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ヘブライ語、ヘブライ文字はユダヤ人固有の言語。
紀元前後にユダヤ人はパレスチナから追放され、世界各地へ離散し、ヘブライ語は廃れた。
しかし、19~20世紀にユダヤ人が再びパレスチナに舞い戻って集結したことで復活した。
一度廃れた後に復活した言語としては、世界史上唯一の例。

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ヘブライ文字も、右→左。

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モロッコの標識は、アラビア語、ティフィナグ語、フランス語の3種の文字で書かれる。

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ティフィナグ文字は、ベルベル人の言語のひとつ。
ベルベル人は、先史時代よりアフリカ北部に広範囲に居住してきた先住民で、アラブ人とは別系統。

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現在のモロッコで支配的な言語はアラビア語で、フランスやスペインに植民支配された歴史からフランス語とスペイン語の通用度も高い。
ベルベル文字は実用度は低く、伝統文化として保護されている。

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