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お客様の反応を期待しない

日本一予約の取れない○○になる方法マガジン。
今回はお客様の反応編。

質問です。
あなたはなぜセラピストになりましたか?
あなたはなぜ、この道を目指しましたか?

先日、Facebookで知人がシェアしていたこちらの記事を例に思うこと。

(↑業界関係ない方もぜひ読んで欲しい記事。)

人間界、他人や社会をジャッジする事だらけ。私は今、いかに〝ジャッジしないか〟を考える日々です。

本来、何事も自分次第。自分だけなら比べようがない、比べる必要もない。しかし、自分と他人を別物にして、2軸、多数軸で見るから比べることになる。文中に、

人が人をジャッジするというのは大変難しく、ともすると傲慢になりがちです。自戒を込めて私自身は、相手によって判断を変えないように気をつけています。


とある。

「この人はきっとこうだ!」
「◯◯なんだから、◯◯すべき」
「〜ねばならない」

これらはすべて、自分軸から他を見て、評価、ジャッジしていること。

では、お客様の反応に期待した時、自分が欲しい反応をされなかった場合どうですか?この記事では、「ただめし券」を使った人の感想の書き方についてこのように書かれています。


でも「助かりました」と書いてくれた人に、私が「丁寧に書いてるから、使ってもいい人だ」とジャッジしてしまったとしたら、それこそ危険なんですよ。投げ捨てたようなメッセージを書いた方も実は本当に困っている方なのかもしれません。

私がいる業界でいうと、セラピスト(整体師、施術家、治療家、エステティシャン、医師や医療界などもですね、ボディケアに携わる職業。ここでは以下総じて「セラピスト」と表記します)の多くが

「たくさんの人の役に立ちたい」
「人をキレイにしたい」
「体が辛く困っている人を楽にしてあげたい(治したい)」

と言います。はたまた、

「お客様に喜んでもらいたい」
「お客様を笑顔にしたい」
「人からありがとうと言われたい」

などともよく聞きます。

想像してみてください。もし、一生懸命施術したあとにお客様が
施術自体に対しての感想(良かったとかスッキリしたとか)や、
予後の体の状態(悪かった部分が改善した、〇〇が治ったなど)
について反応が薄かったり、特に感想も頂けなかったとしたら?

「すごく楽になった!と言われたい」
「あなたのおかげで悩みが解決したと言われたい」
「すばらしい施術ですね!上手ですね!と言われたい」

と願うセラピストは多いと思います。仮にもしあなたがセラピストを目指した理由が、

「相手にめちゃくちゃ感激されて、めちゃくちゃ感謝されること」

だったらそれらをいの一番に求めて当然かもしれません。
ですがそういう方はたまたまこの道を選んだだけで、これが叶うなら他の職業でも良かったのかもしれませんね。

お客様に明らかに不満を与えていたり、どこも改善することなく下手くそな施術だったが故の無反応ではもちろんダメですが(結果が出る技術力があるのは当たり前。それ前提での話)、たとえ施術後の感想が言葉としてはなくとも、その方が明らかにいらっしゃった時より軽やかな声のトーンや動作になっていれば自分の施術がどうだったかはわかるもの。そして、特に分かりやすい反応はもらえなくともリピートし続けるというお客様もおられますよね。

相手の反応がどうであれ、結果、その方が辛さから解放されたり、困りごとが解決したり、気持ちが明るくなったり、以前より状態が改善に向かっているならそれでいいじゃないですか?それをこちらが、

〝施術後は感謝されるもの〟
〝症状が改善したら、それは自分の手柄〟
〝良い施術をしたら、その価値を言葉や態度で示してくれる人が良いお客様〟

などと決め付けていたとしたら、あなたはセラピストを志した原点から遠のいている証拠でしょう。相手の反応でその方をジャッジする権利はこちらには無いのです。あと意外と多いのが、

「◯◯先生のおかげで◯◯になれました」

→これを欲しがるセラピスト。不妊やアトピー、長期に渡る不調や体質改善系では特によく耳にしますね。

そういう本当に困っていることがある方のほとんどは、良いと言われるもののあれこれを試しています。もしお客様がそう言ってくださったとしても、それはあなたを喜ばせたい配慮からくる発言かもしれませんし、他のところでも同じ様に言っているかもしれません。困りごとの改善は、本人の努力や工夫、マインドの変化など、結局は本人のおかげです。たったひとつの何か、たった1人のセラピストの力で治したとは考えないのが筋だと私は思います。

身近な例を挙げると、妊活を始めて見事、妊娠に至った方がその後あちこちで「あの人はうちのおかげで妊娠できた」と言われていました。おもしろいほど、そう言い切る方々は皆、自分の手柄だと本気で思っているご様子。そんな話を聞くたびに「色々やってとっても努力した相乗効果でもあるだろうし、そのご夫婦は健康だし、結局はふたりのパワーなんだよな」と思っていました。

例え、
「あなたのおかげで妊娠できました!」と言われようが言われなかろうが、結果、「その方が妊娠して喜んでいる。」「健康な体に向かうためのお手伝いが出来たかも。」セラピストはそれで良くない?

あと、こういうセラピストもいます。

「◯◯先生無しでは生きていけません」

これを求める人。こういった言葉を欲したり、むしろこれを当たり前と思うセラピストって、はたしてこの道を目指した時からそれを目的としたのだろうか?(だとしたら、私はそんなセラピストにはいくらゴッドハンドでもかかりたくないなぁ)

求めていないのにこのように言って頂けた場合は素直に喜んで、そこまで言ってくださるお客様にはただただ感謝すればいい。やっぱ誰かの役に立てたら嬉しいもんは嬉しいし。喜んじゃいけません、って話ではないです。
しかし、お客様にこう言わせる、このように依存させることが目的となってしまっては、もし相手が自分に迎合しなかったときは不満に苛まれてしまうでしょう。

それって施術外のことで、過分だと私は考えるのだが、残念なことに素晴らしい技術を持つセラピスト(特に治療家に多いかなー)に意外とこのタイプがいる。この道にいる目的が、「人を健康にする」「美しくなって喜んで頂く」などからは逸れ、〝支配欲〟に転じていることに気付かず、顧客からの依存を好む。

信頼と依存は異なります。

大昔はそういうエネルギーが合っていた時代もあったかもしれない。ヒトラー時代とか、サムライ時代とか。お山の大将に屈する者以外は許さん!的な。だけど今は時代が違うって。良いものや情報が溢れかえっている現代なんだから、もっと広く、柔軟に構えましょうよ。

さらにこの記事にあるとおり、

「ただめし券」を使う人は、お金に困っている人であろう、だから感謝するであろう、感想も丁寧に書くであろう、といったジャッジを設定すると本質が見れなくなる。

この記事のお店が提供している「ただめし券」は、〝本当に困っている人に使っていただく〟というサービス。それが目的であって、「丁寧に感謝してもらうため」のツールではない、とおっしゃっている。

券を使ったけどメッセージを雑に書き殴る人も、可愛げのない反応をする人も、無反応の人も、一般的に考える常識からは微妙な反応でも、もしかしたら本当に困っていて使った可能性は大ということ。

接客業、サービスを提供する側はついつい、相手の反応を自分のものさしでジャッジしてしまう傾向にあるが、

そんな時、問いかけてみて。

〝私はなぜ、セラピストになりたかったんだっけ?〟

本気で一流を目指すなら、常にそこに立ち返って欲しい。

かくいう私も以前はバリバリそうだった。お客様からありがとうって言われたいし、体が楽になったとか、スタイルが良くなったとか、ゴッドハンドだ、カリスマだと言われるのが普通だと思っていた時期もある。

皆さんもそうだと思うが、もちろん多くの方はそういう反応をくれる。だからそうじゃない方がいた場合に違和感を感じるのも無理はない。しかし、中には何年もリピートされていても、あなたのおかげであーなったこーなったなどとはほとんど言わない方もおられるし、むしろうちではない他社(他者)の良い話をあれやこれやとする方もおられる(笑)

だけど、毎回先の予約をくださり、何度も何年もずっとご縁していただけるのは何かしら良き変化を感じていただけているからであって、それこそが最高のコミュニケーション。そしてここ数年はもはやそういったことすらも考えなくなった。

私がこの道を志した理由は

〝前夫のように死する病に至る前に防げるものは防ぐ〟

〝本当の健康とは何かの追求〟

だから、反応がどうであれ、結果的に、皆様が少しでもそれに近づけたなら、それでいいのだ。反応を気にしない、のではなく、大事なのは「反応をジャッジしない」こと。

さて、もう一度聞きます。

「あなたがこの道を志した目的は、何ですか?」

※追伸
「反応を期待しない」からと言って、リピートして頂けないことをそのままスルーするのはお門違いですよ!(笑)しっかり結果を出し、お客様の目的に寄り添える高い技術力や知識は言わずもがな、必要です。プロとして、そこは一流を目指して習得に励みましょう!それが備わって、はじめて上の話が該当します。

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「緩和ケア」と「産後ケア」。一見対極な存在と見られがちですが、両方を経験しそれらは近い存在であり、両方の重要性を心から訴えたい。これらの在り方捉え方の啓蒙、それらにお役に立てる活動をすることが私の将来の目標です。頂いたサポートはそのために使わせて頂きます!