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講評をいただきました~第50回郷土作家アンソロジーより~

2020年3月1日の十勝毎日新聞で、第50回郷土作家アンソロジーの選者の皆さんから、講評が発表されました。

朝伊ミチルも、受賞者の一人として、皆さんからとても温かい励ましと評価の声をいただきました。とても名誉なことです。

十勝毎日新聞を読むことができる人は全道、全国でほとんどいないのではないかと思うので、私のぶんだけですが、いただいた講評を書いていきたいと思います。

鳥井 綾子 様

「黒石平」。父からの虐待で拒食症になった娘が、故郷の自然に癒やされ回復していく話は、いささか類型的であったが、父の死によって呪縛から解放されるまでを、モノローグ形式で展開。心情が情感豊かな文体で語られている秀作。

五嶋 純有 様

「黒石平」。作者自身が抱えるテーマに真正面から向き合い、真摯に作品に取り組もうとする姿勢が切実と伝わってくる佳品。技巧的レベルは決して高くないが、読みながら心揺さぶられる感動を抑えきれなかった。物語は、父の抑圧で精神を病んだ女性が、父の謝罪と死を乗り越えて、立ち直っていくまでを描く。

鈴木 扶 様

「黒石平」(朝伊ミチル)。27歳の女性の精神葛藤は父の死によって浄化され、それを黒石平の紅葉がもの悲しくも美しく包み込む。意志的で、線の太い、強靱な書き手である。

田中 厚一 様

「黒石平」。死に近づく父親を見つめつつも、悲しみよりも無常観があふれてくると、表現したすごみをみよ。自意識を巧みに表しながら、父との関係のきしみを描く。この書き手もこれからが楽しみ。

武内 哲 様

しかし、読み手の琴線に触れるテキストという点では、父の死によって父との確執から解放された娘に本当の救いはあるかと、モノローグの手法で問いかける「黒石平」、(略)が高く評価され、結局、最優秀は「該当なし」の結果となった。


皆さま、朝伊ミチルの作品を読んでいただき、講評をしていただき、誠にありがとうございます。心より感謝の念を申し上げるとともに、今後一層の精進を図ることをここに宣言します。




いつの日か小説や文章で食べていくことを夢見て毎日頑張っています。いただいたサポートを執筆に活かします。