週末の繁華街からの話


今月は週末になると、駅近くでやたらと仮装をした子供たちに出会う。先日は外のベンチで小さなスーパーサイヤ人(悟空)が足をぷらぷらさせながらスマホを見ていた。ハロウィンが近くなっている。
性格上、渋ハロなどは恐ろしくてしゃーないが、子供たちが楽しそうにしているとウフフと笑いもでる。
気持ち悪いか。


定期的に集まるひとらとの飲み会、みな住んでる場所が微妙に遠いので、中間地点でとなると、自然に大きな駅近くの飲み屋になる。
週末など人でごった返すのは当たり前で、こちらは仕事終わりのさして元気でもないときに、わっきゃわっきゃ浮かれている人込みをかきわけて指定された場所に向かう。元気はないけれど、この前古着屋で買った可愛いニットベストをおろせたので気分はよかった。

先に飲み始めていたところに合流し、近況報告会が始まる。
言っても私は最近何したかと聞かれても『ネトフリにあるミニオンシリーズ全部見た』しかないのだが、内1人には彼氏ができていた。大変めでたい。
また別の1人は、ちょっと前まで好きな人が連絡を返してくれないだとか、LINEを返す前にインスタに友だちとの写真あげててありえないだとかで情緒がイカれていたんだけれど、だいぶ落ち着いて関係も良好らしい。大変よかった。

初めて行った居酒屋だった。かなり酒が濃くてどえらかった。
先にいたひとらより回りがはやく、身体が呪印仕込まれたんかくらいまだら模様に赤くなる。年々ひどくなってきて、ちゃんと翌日まで残るようになってしまった。飲むのは好きだが、むくみとか気持ち悪さとか、代償がでかくなりすぎていて、楽しかったなと素直に思えなくなってきた。寂しすぎる。

二次会のカラオケでチョコパフェを自分が頼んだものと他のひとが残したもの2つ食べたこと以外おぼろげな記憶。
胃が痛いのは酒のせいだけではなさそう。
帰ってきたらリュックに見知らぬ大量のパンが入っていた。しかもちゃんとパン屋さんの。なぜ?


給料日前のきちきちなタイミングだったからか、ひとりの「おごるから二次会カラオケ行こう」だけしっかり覚えていたんだけれど(私は調子の良い脳をお持ちである)、翌日ちゃんと割り勘で請求された。離れていても簡単に送金できるペイペイは本当に便利ですね。これもまた楽しかったで終われなかったひとつの理由だ。

だいぶ酔っていたからおごると言ったこと自体その子も覚えていないんだろうけれど、いつも食べられないのに料理をめちゃくちゃ頼み、飲めないと言っているのに人の酒を頼んだりする。食べ放題飲み放題ならまだしも、正直モヤモヤが残る。
友だち同士でお金のことをうだうだ言いたくない方が勝つので全然払うんだけれど、『たった数時間でこんなにお金つかうんならもう行かなくてもいいかなァ…』が頭を侵食してくので、私は本当に友だちが少ないんだと思う。


酔うとかなり歩きたくなる。
翌日も出勤だから、電車ではやく帰った方が確実にいいんだが、もう歩きたくて歩きたくて。
結局電車で20分のところを歩いて1時間かけて帰った。そのときがいちばん楽しかったかもしれない。
地元近くは静かでいい。喧騒から逃れた先で、最近聴いているお気に入りプレイリストを歌いながら帰った。
喉が枯れているのはカラオケのせいだけではなさそう。
暗闇でよく見えなかったが、途中川沿いを歩いているときに恐らく男女2人がだべっていた。なんか、そういう雰囲気だったとしたらマジで申し訳なかったなと。私の米津が迷惑をかけたかもしれない。

家に帰ってメイク落としと歯磨き、着替えだけ済ませ1時半就寝。
5時半起床風呂。体調絶不調。おつかれ。


こういう時いつも、過去の自分を思いだす。
若かりし頃、飲み会とかで朝までいく周りの陽キャにあてられ、私も仲間入りできるかもとうぇいしたあの頃。
結局柄にもないので限界は来たし、何やってんだとなったし、乾いた笑いがでる。

楽しくなかったわけじゃないけれど、"そうじゃなかった"っていうのが答えだなァ~~と、ぐるぐる回る頭で考えたりするのだ。

自分が選べるところは、嬉しい楽しい大好き経験で満たしたい。
その為の芯は必要だと、目覚ましのカフェインを接種しながら思った。



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