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掘り起こした赤土が黒土化?

前回の記事は菌と石についてです。合わせて書ききれなかったので、赤土の不思議に思った事について、記事にしていこうと思います!一人でも多くの方とシェアできればと思います。


私たちの土は建物跡地の赤土

一輪車に石交じりの土を入れふるいにかけ、土と石を分ける作業中

赤土の悩みを抱えている私たちの土地(地層の様な)ですが、改善策を求めて、畑の岩盤層なるものの改善等について、動画で解説している方の投稿を良く見ています。岩盤層はまずは、砕く事から始まるそうなのですが、それは、バール、ハンマーをもってしても出来ない固さになってしまっています。表層までカチカチの為、植物の根が発芽して、うまく岩盤層を崩す程の柔らかさもないように感じます。

多くの農家さんも同じ悩みを抱えている

調べたところによると赤土は多くの農家さんも悩みを抱えている事を知りました。しかし、赤土を味方にして、独自の味わい深さをPRしている方もいらっしゃる事で希望を持てました。月山高原の人参という事でブランド化し、赤身の強い濃厚な味わいは、他の人参に勝るとの事です。

月山高原人参は菌によって克服

月山高原人参 山形 味の農園より

土壌の改良の方法については、内城菌という複数の土壌菌を用いて、液肥+耕運によって複数年にわたり克服したそうですが、やはり改善のきっかけは菌にあるのか・・と密かに妄想を膨らませておりますw

再度、重機を使わないと難しいのかと考えましたが、菌や、有機物の力でどうにかできる事に期待して、しばらく観察する事に致しました。

現在実験的に行う土の様子

米ぬかを土の上全体に撒きました

以前の記事で、米ぬか+腐葉土+土+納豆菌を少々(量が少なく培養できているか心配のものを表層に少し)撒きました。畑の半分は、量が確保できない為、赤土剥き出し+米ぬか?+表層に選別した際に積まれている砂+土の層を形成したもので様子を見てみます。

納豆菌は表面にうっすらしか撒けなかったので、もう少し多く培養し、土で育ませたいと思います。

赤土の正体とは

重機を使い、土を掘りました

植物が、固い層を崩すにはどういう力が働けばいいかを赤土のブロック(塊)を物理的に割りながら見てみます。水をかける事もしました。

すると予想していた結果とは異なる結果が得られました。読者の方にとってはどのような印象をお持ちでしょうか?

実験1~3

①石の割り方と同様に一点に鋭く力を集中させた時にパリッと割れる
②中に小石が混じっているものの、塊の主となる赤土は、細かいふるいにかけると、粉のようになってしまうこと
③水分を含んだときにわずかに粘土質になり、力が弱くても、割れる事がある

これは塊のブロックを取り出した際の実験ですが、現在の土の中の様子は、重機でほぐし、そのまま固まってしまったので、一つ一つの大きなブロックを形成し空気を多く含んでいる状態と言えます。表面的には隙間の無い様な状態ですが、土の内部までは、圧縮され固まってはいないのではないかといった具合です。

現在の内部の状況と、取り出したブロックの状況が似ている状況だと推測すると、分解生成されていく過程は以上の①~③のような状況だと考えました。

水によって性質が変化

ひとつ希望が持てた事は水を含むと、軟化、粘土化するという事です。当たり前と言えばそれまでですが、最近の植物の生育の状況を見ると、太陽の日差しで栄養分を吸収、生成し、根に水分が多く含まれた際に、一気に成長しているように感じます。

作物の根の気持ちになって赤土を突破するイメージをもつ

米ぬかを撒いたところを観察中

元々が赤土の粘土質で育つ植物であれば、根を伸ばすタイミングも自らが感じ取れるのではないかと思っているのです。その際に、硬質ながらも、少しづつ根を伸ばしてくれることが出来れば、赤土にも内部に酸素や、水分、栄養分も供給され、次の成育する作物に良い環境を整えてくれると思います。

そこで少しづつでも育つことが出来れば、根の先端部から一点集中で下の層を目指して根を張り、小石をよけながら、細かい砂(赤土の粉状の固体)を団粒化することが出来、微生物、有機物の分解が進むことで、黒土化していく好循環が生まれれば、とても嬉しい結果です。

実際の営みの順序については、どのように変化するかまだ分かりませんが、3週間後の変化を通じて、また疑問が湧いてしまった事を一つ取り上げたいと思います。

不思議体験

赤土が黒土の塊に変化

3週間後、まだ微生物や、菌による繁殖が少ないこの時期ですが、2日程前、久しぶりに雨が降りました。表面を濡らしたほどの雨は1週間ほど前、その後は朝露程度の表層にうっすらと水分を含む毎日を過ごしていた土地ですが、2~3時間程のまとまった雨が降った後の事です。

③で示したように水を含んだ後どれほど柔らかくなっているのかと確かめたく、固い赤土の層(剥き出しで小石混じり)に向かってスコップを立てました。

ザクッザクっ!

・・・!!

土をスコップで掘った様子

固いながらも表層をめくる事が出来たのです。
またその下の層をめくってみると、なんと黒っぽい土の塊が見えてきているのでした。

とても意外でした。以前も重機で掘り起こした土(赤土)を掘り起こして2~3カ月程放置、山積みしただけの土が真っ黒の土に変化(表層は赤)した出来事があり、黒土の上に被せたんだっけかな?と思った事がありましたが、今回もそれに近い出来事が起こったのでした。

土の中で何が起こっているのか。

現在の畑の土の様子

その当時の土の状態は赤土の山としてしか記憶しておらず、なぜ黒土になったのか、間違って黒土を積んだ上に被せたからなのかなど、考えておりましたが、結局分からないままでした。

今回の件も突然の出来事だったので、重機で掘り起こしている際に、黒土が混ざったのか、雨で水を含んでいるから黒っぽく見えているだけなのかは、よくわかりません。

短期的だっためそれほど予想に反した出来事でした。赤土のブロックについては、表面黒内部が赤に変化(畑土の方は表層赤っぽい内部黒)でした。

黒土化するという事は

これについては、引き続き、乾燥や、雨に当てながら観察していく事になりますが、赤土に含まれている微量な有機物から空気、水を含むことで、腐敗、発酵が進み、黒土化したと考える事が出来ます。

腐葉土や、おがくず、その他の有機物も堆積し、発酵が進むと、徐々に黒くなって、土かしている事を見てきたからです。同じような経験をお持ちの方、この分野に関して、知識の長けている方が見てくれていたら教えて頂きたいことだと思っております。

来年は幸先良い結果を得る事ができるのか

冬に真っ赤な実を付けるナンテン(南天) 「福をなす」という縁起のいい植物

ただ一度は、絶望を感じた土づくりに、早くも光明の光が差したことに変わりはありません。おそらくもっと農業に慣れている方や、土木に通じている方でしたら、土の入替を行っていた事でしょう。

ただ、土をいじる重機を動かすレンタル代ですら、必死に捻出している私たちにとっては、今ある土をどこかに処分し、他から持って来てもらう事など予算立て、見立てが分からず、思いっ切ってそうしたことはできませんでした。結果として、自然に身を委ねながら、良い方向に傾きかけたことがとても嬉しいです。

土と向き合う、さとし大工

まだまだ年末まで時間がありますので、年越しまで土と向き合い、いろんな学びを頂きたいと思います。[今年の土は今年のうちに]といった具合で、また今日も、土いじりに励んでいるかと思います。引き続き次の記事を楽しみにして頂けると嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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