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建設業で情報発信が必要な理由

今後、建設業界で情報発信が非常に重要になっていきます。

建設業界の仕事は、漠然としたイメージはあっても実は細かな内容まではあまり知られていません。積極的な情報発信を通じて、社会への貢献度や仕事の重要性を発信していくことが業界の存続には必要不可欠です。


情報発信の効果

朝日土木では、DX推進室の若手社員を中心にSNSの運用を進めています。

主な目的は、採用活動のための情報発信のつもりでしたが、やっていくうちに色々な気づきがありました。

一つは、予期せぬ企業間の接点が生まれています。

先日もX(Twitter)経由で会社を取材していただく機会がありました。若い企業経営者でSNSを積極的に活用している方は多く、人脈というまでには至りませんが、そこからちょっとしたつながりが生まれていくのは大切なことだと感じます。

もう一つは情報収集です。

新しいICT技術や社内業務のデジタル化などを各社が積極的に発信しており、取捨選択は必要ですが新しい情報があふれています。

また、東日本大震災や能登半島地震の時にも感じましたが、災害時の情報収集はSNSがとても有効であり、ニュースや新聞などと比較しても圧倒的なスピード感で(正誤入り混じった)情報を入手することができます。

建設業の情報発信の変化

建設業では、ここ数年でSNSの使い方が大きく変わってきました。

災害に関する情報だけでも、東日本大震災から能登半島地震までの13年間で、建設業界の情報発信力は大きく向上しているように思います。

私は東日本大震災の時、東京で建設中のビルの21階で震度5強の揺れを経験しました。その時のSNSは、混乱する電車の運行状況や通勤経路の危険個所、輪番停電の影響範囲などが発信され、私も随分それに助けられたことを覚えています。

その後復興が進むと、震災の悲惨さやその体験を伝えるためにSNSが活用され、岩手県宮古市の津波の映像がSNSで繰り返し流れていたことを記憶している方も多いかと思います。

津波で流された鉄道車輛と大量の瓦礫

それが今回の地震でどう変わったのかと言うと、災害の救助や復旧活動にあたる方々の情報が多く発信されるようになりました。

現地で作業する自衛隊の方や地元建設会社、遠方から支援に駆け付ける建設会社の活動がSNSでも広く発信され、それに勇気づけられている方も多いと思います。

今回も積極的に情報発信をされている建設業の方々を見て、その重要性を再認識しています。

私自身、良いことをしているのであれば、それをわざわざ発信する必要はないだろうと考えていましたが、個人ではなく業界というより広い視点で見ると、それは最適解ではないと考えるようになりました。

情報発信が必要な理由

SNSは、プライバシーや著作権など留意するべきことも多く、企業としても社内情報を発信していくことの逡巡はあるように思います。

それでも、災害復旧などの緊急時のみならず、建設会社が日夜取り組んでいるインフラ整備の仕事は社会にとって重要な役割を果たしており、その活動を積極的に外部に発信して認知を広げていくことは必要不可欠です。

その仕事の重要性が広く世間に認知されることで、建設投資への理解や業界の魅力向上にもつながり、建設業界としても一企業としても、その持続的な存続につながっていく大きな意義があります。

未来に向かって種をまくような話になりますが、微力ながら地道に続けていきたいと思います。


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