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現場紹介:四日市中央線道路整備工事

今回は近鉄四日市駅の整備プロジェクトの一端となる、四日市中央線道路整備工事についてご紹介します。この工事は四日市市が総合評価方式で発注した公共工事です。

この工事の最大の目玉は、四日市の目抜き通りとなる中央線を再整備し、新宿にあるバスタのようにバスやタクシーなどの交通結節点機能を有する停留施設を建設する点です。

この整備工事によって、停留施設に加えて歩行者空間も整備され、安全に歩くことができる街づくりが行われることで、駅前に賑わいをつくることが期待されています。

バスタプロジェクトとは

バスタとは、国土交通省が推進する道路事業と民間のターミナルを官民連携で整備する交通拠点の機能強化プロジェクトの一つです。

全国的にも新宿駅のバスタ事業を皮切りに、神戸三宮駅や仙台駅、静岡駅など各地の主要な交通拠点の整備が進められてきています。

近鉄四日市駅東側の停留施設
円形の歩行デッキ

このプロジェクトの最大の目的は、ICTやMaaSの発展に追従したモビリティのトータルマネジメントを行うことだと言われています。

これまで地方のインフラは国や民間などが個別に整備を行い、中心駅には必然的に機能が集中していましたが、それぞれの相互作用や相乗効果は薄く、ネットワークとしての機能が強いとは言えない状況がありました。

実際に地方都市を観光をしていても、微妙に使いづらく連絡の悪い地方交通網を経験された方も多いと思います。

今後は人口減少や災害に強いまちづくりを推進していく上で、それらを総合的にマネジメントして、無駄を極力なくしていく必要があります。

そのために交通拠点を集約し、各事業主体が連携してリソースをシェアし、役割を的確に分担していくことで、無駄のないスムーズな道路ネットワークを構築することがバスタの一つの目的と言えます。

朝日土木の果たす役割

その中で朝日土木が担当しているのは、近鉄四日市駅西側の道路並びに歩行者通路の整備工事になります。

近鉄四日市駅は、JR四日市駅へとつながっていく東側の商店街を中心に発達してきた歴史があります。今回の工事範囲は、近年新しいオフィスビルなどが建ち並び開発が進んでいる西側の工事で、東西の人や車の流れをつくる重要な役割を果たします。

オフィスビル街の歩行空間
公園につながる歩行者通路
歩行空間と一体的に整備されるストリートファニチャー

工事の特徴

今回の工事は、四日市市民の方々の毎日の通勤経路をすこしづつ新しくしていくという、第三者障害が発生しやすい非常に神経を使うデリケートな工事です。

当社では技術提案の段階から3Dモデルを作成し、歩行者や交通量のシミュレーションを行いながら安全に配慮した工事計画を行っている点が特徴です。

全体モデル
各施工ステップの計画

それにより、歩行者や車の安全性を最大限に確保しながら、無事故での工事の完成を目指しています。

2024年の3月には西側の工事はすべて完了し、順次公園の整備や東側の停留施設の建設に移行していきます。プロジェクト全体の開業は2025年の春ですが、どの様に街が変わっていくのか今からとても楽しみです。


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