老いの形(90代お一人暮らし女性のケースより)

来るライヴの準備をしつつも、思うところがあり覚書程度に書き記しています。
今年71歳になる実母は年々気難しく、顔を見るたび"えらい、えらい(しんどいの伊勢言葉)"ばかりでこちらまで憂鬱に….。しかし他人様の前では今でもしっかりと八方美人に豹変。涙ぐましい努力です。
しっかりした人ほど老いると難しい。とはよくいったもので、若干フィクションも交えつつ共に元教育者、お一人暮らし女性お二人のケースを思いだします。
おひとり目。昭和6年生まれ。91歳。今でもカルチャーセンターで文学の講座を数多く開講。ファンも多いらしい。某所で講師をともに務めた関係でこの人を知る事になったのですが、小学校から大学までの教員を務めたほか、国際交流や飛行立ち直りなどにも長年尽力されています。困った点は次から次へと安請け合い。信用していると次に会ったら話が変わる。それもまだらぼけ….。3年前の約束もいまだ果たされていません。住み慣れたご自宅を売却し、今ではマンションにお一人暮らしだそうです。

もう一人は昭和2年生まれ。95歳。若き日よりウーマンリブの活動家でご自身もつい最近の某政治集会でしっかりと弁士を務められました。しかしながら身近な人の話では、出ていくところがわからなかったり….、残念ながら最近では「高齢者を大事にしない」とひがみっぽいお話ばっかり。県立高校から大学の国語教諭を長年務められた彼女もいまではゴミが散乱したご自宅に周囲が心配しながらも「ほおっておいて」と矍鑠たるものらしいです。
その年齢にならないと分からないことは多いですが、実母の今後を案じつつ….。

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