春号は新連載があり、創作が充実。第9回林芙美子文学賞受賞作も掲載!<「小説TRIPPER」2023年春季号ラインナップ紹介>
◆新連載
垣谷美雨 「墓じまいラプソディ」
「絶対にお父さんと同じお墓には入りたくない」
四十九日の法要を目前に控え、突然明らかになった義母の遺言。
先祖代々の墓はどうする? 妻が入るのは見知らぬ親類ばかりの夫の墓?
そもそも、夫婦別姓制度って何で進まないのよ?
笑いながらも身につまされる、明日は我が身の現代墓問題、あなたならどうする?
◆創作
篠田節子 「遺影」
グループホームに長く入居していた認知症の義母が亡くなった。遺影に使うことになった写真には、よく見ると肩先に男の手が……。一枚の写真から思わぬ義母の一生が浮かびあがり、老いの風景を巧みに描く短篇。
玄侑宗久 「繭の家」
度重なる感染症の蔓延ののち、Covid-Xの時代がやってきた。26歳の未知夫は国の管理する「繭の家」に住み、ビデオ通話で父と母と会話し、マッチングAIのイチ推しである女性と会うことになった。自然と疫病と人間を問う不思議な短篇。
◆連載完結
町屋良平 「恋の幽霊」
京、青澄、土、しき。高校で4人は出会い、恋に落ちた。身体が発熱し、恋愛のぜんぶを出し尽くしてしまった。あれから15年。「あけましておめでとう! 久しぶり。みんなどうしてる?」大晦日に送られた1通のメッセージが、どん底のいまを動かしはじめる。新次元の恋愛小説、堂々完結。
◆第9回林芙美子文学賞受賞作
「いっそ幻聴が聞けたら」全文掲載
第9回林芙美子文学賞を受賞した、屋敷葉さんの「いっそ幻聴が聞けたら」を全文掲載します。
先に公開した、受賞の言葉と、受賞作の冒頭部分は下記でご覧いただけます