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【書店員さんの感想まとめ】こんな面白くて勉強になる本、絶対に若い方にも読んでほしい!!――垣谷美雨さん『墓じまいラプソディ』感想まとめ

 垣谷美雨さんの新刊『墓じまいラプソディ』が、朝日新聞出版より2023年12月20日(水)に発売となりました。人生の最後に直面する「墓問題」を真摯に、そしてコミカルに描いた本書。発売前から続々と寄せられていた書店員のみなさんからの熱いご感想を一挙に公開します!

 わかりすぎてうなずきながら読みました。みんな家族のことを想っている。でもちょっと煩わしくて、まっすぐに向き合って話すのを避けながら生活してしまう。
 墓じまいをしたい人、反対の人、どちらもいろいろ考えがあってのことなのだ。
 変わっていく家族のかたち、変わっていく今を私たちの道しるべになってくれる本でした。
あおい書店(らくだ)富士店 鈴木裕里さん)


 他人事ではない誰にでも起こりえる墓問題、夫婦間の姓の問題、ものすごく深刻だけど軽やかな筆致で書かれているので、重くなっていない。でも考えなければならない。垣谷美雨さんはこういった視点の小説を書いたら右に出るものがいない。やっぱりうまいなぁ。その時がきて悩むのではなく、今から考えなければ、世代が違うから考え方も変わってくるものもあるかもしれないが、昔も今も女が不満に思うことは変わっていないと思う。先祖も今生きている人も皆が安心しているようになることを願う。
(ジュンク堂書店滋賀草津店 山中真理さん)


 墓問題や夫婦別姓、フェミニズム問題(問われていないのにフェミニストを自称する男性ってあさましいなぁと思いながら拝読しました。)、どれも読み進める中で笑いつつも「これは実際に自分がその立場にいると笑えないな」とどこか現実に起こった家族の問題を眺めるように拝読いたしました。
明日は我が身の墓事情、「いいんだ、これで。」と言えるようにぜひ今読んでほしいと思う1冊です。
(明屋書店MEGA平田店 山崎裕也さん)


 いつかは誰しもが悩む問題をとてもわかりやすく描かれていて、これはきっとフィクションでもなく今現在こういう風に悩んでる方がいるのだろうなと思うと私自身も他人事ではないなと思います。今悩んでる方も悩んでない方も心構えとして読んでおいたほうが良いのかもしれないなと思いました。
(未来屋書店高崎店 𠮷野千さん)


 こんなにもお墓のイメージがすごいんだなぁと読んでつくづくと感じてしまった。お墓の永遠なるテーマに深くのめり込んでしまいました。そして夫婦別姓問題についても考えさせられました。
 私もこのお墓問題に実際、当てはまってしまうので改めて考えてしまいました。
 読んで為になり、可笑しく面白くもありました。あなたも読んでじっくり考えて見て下さい。
(くまざわ書店南千住店 鈴木康之さん)


 墓じまい…35才の私はそこまで深く考えた事がない、いや考えたくない話だったはずが、とても面白い!! 話の流れがすごすぎてページをめくる手が止まりません!! こんな面白くて勉強になる本、絶対に若い方にも読んでほしい!! 皆それぞれの立場で自分なりに考えているからこそぶつかる問題。お墓問題でこんなに笑っちゃっていいの?!って位、面白く話を受け入れられちゃう作品なのではないでしょうか。この本をどうやって広めよう、手に取ってもらおう…。今から悩んじゃうほどオススメ!!本です。
(ツタヤブックストア宮交シティ 長澤梨沙さん)


 老後問題に『墓じまい』が含まれていることをすっかり忘れていました。
改めて墓って何だろう?と考えるいい機会でした。
 大切に想っている人ならば、土の下に眠っているのではなく、近くにいるのではないか、だとしたら、墓は何故守っていかねばならないのか…。
 どの年代の人にも何か感じるものがある作品だと思います。
 そして、五月さん、大好きです。友達になってほしい!!
(くまざわ書店蕨錦町店 稲田容子さん)


 墓じまい、とても身近な話で、登場人物もいそうな人物ばかり。おもしろく読めました。
 最後に常識にとらわれない理由が、しんみりしましたが、お墓というものをあらためて考えました。
(くまざわ書店下関店 村上真美さん)


 制度や慣習、しきたりというものは、その時代の要請によって形つくられるもの。時代が移ればしなやかに変化して然るべき…なのに、旧い価値観に執着してしまうのも人の性だよなぁと、しみじみ感じました。エンタメ小説として非常に楽しく読ませると同時に、墓の跡継ぎ、改葬、墓じまい、そして夫婦別姓。リアルに身の回りで起こり得る問題を通して、本当に充実して生きるにはどうすればいいか、読者それぞれに問いかける作品だと思います。最後のページ、五月のモノローグには泣かされました。
(ブックスオオトリ四つ木店 吉田知広さん)


 自分自身も実家の親が高齢になり、全く他人事とは思えませんでした。様々なしがらみにしばられたくなくてもしばられてしまうのが人というもの。その悲しさ、つらさを軽快に描かれていて、結局、すっきりと明るい気持ちで自身の問題にも向き合う気持ちになれる垣谷さんの描く力にいつも感心しています。
(明文堂書店TSUTAYA戸田 坂本まさみさん)


 墓じまいがエンタメ小説になる。現代事情がリアルに伝わってくる。なんとかなるさと気が楽になる。
(うさぎや矢板店 山田恵理子さん)


 垣谷先生の本はどれもリアルタイムで共感出来てとても親しみがあって好きな作家さんです。
 今回は特に考えさせられました。コロナ禍で葬儀は家族葬に、墓参りは代行でネットお経と時代は様変わりし、夫婦別姓などの昔からの慣例、しきたりを引き継ぎたいと願う人達とそれに縛られ苦痛でしかなかった嫁いだ側の気持ち。すれ違った思いを妥協するのではなく寄り添った家族の在り方、正解はまだ誰にもわからないかもしれないけれども、誰一人悔いが残らないこれからを思い描いた社会提起にもなった一冊だと思います。
(あおい書店(らくだ)富士店 望月美保子さん)


 こんなんもう人生のハウツー本やないですか。とりあえずリビングに1冊置いておく本やないですか。成人のお祝いに渡す本やないですか。発売日もニクい。この本を読んで考え、年末年始の親戚との話し合いに備えろと。そういうことですね垣谷先生!!! いやもうタイトルの吸引力がすごい。勢いがすごい。誰にでも降りかかる重いテーマなのにコミカルで読みやすく、それでいて自分の身にリアルに迫ってくる。状況は人それぞれだから、答えは自分で見つけるしかないのだけど、諦めたり思考停止したりせず、考え続けたい、と思った一冊でした。
(田村書店吹田さんくす店 村上望美さん)


 考えなければいけないと思いながら先延ばしにしていたお墓問題。老若男女様々な考え方が入り乱れるお墓騒動はユーモラスで悲喜交々。今まで漠然と自分は夫の両親が眠る墓地に入るものと思い込んでいたけれど、さあ私は本当にあのお墓に入りたいの?という思いがこみあげてきて思わず自分の人生を振り返ってしまいました。きっとそんな読者は多いはず! 新潟の女性住職の柔らかい言葉による色即是空、諸行無常という教えがすとんと腑に落ち、五月さんの骨は所詮カルシウムという言葉に心が軽くなりました。五月さんと康子さんのやりとりが爽快で、大切なものは良き友。そしてお墓の形にとられず亡くした人との思い出を大切にする事なのだと思いました。
 一家に一冊必読!現代の墓問題はこれで解決!とても勉強になました。
(三洋堂書店新開橋店 山口智子さん)


 もんもんとして、笑って、そしてすかっとしました! 読む人の立場や置かれている環境によって、感想は違ってくるかもしれませんが…私はめちゃくちゃ面白かったです! 私自身も長女で、主人も長男で、それぞれの実家に大きな仏壇があって…他人事でない墓問題。うんうんと頷き、時にハッとさせられながら一気読みしました。
 頭の固い老人に、まるで話にならない男性、そんな人達に囲まれている女性もたくさんいると思います。
 そんな人にこそぜひ読んで欲しい一冊です! 五月の言葉に心が軽くなること間違いなしです。五月のようにここまで振り切ることは難しいかもしれませんが、そんな考え方もあるんだ!と、私も肩の力が抜けました。
 ご先祖様への感謝も心に残しつつ、今を生きている家族や自分のことを大切にすることが大事だと、あらためて実感しました。
 そして生きている限りはみんなとの思い出を胸いっぱいにためこんで、日々を過ごしていきたいです。
 現代の社会問題にぐいぐいと突っ込んでいく垣谷先生の作品は、やっぱりすごくおもしろかったです! 素晴らしい作品をありがとうございました!
(TSUTAYAサンリブ宗像店 渡部知華さん)


 将来、誰しも必ず関わるお墓問題。ああ…! この問題は他人事ではない!
 気づけば食い入るように、真剣にページをめくっていました。
お墓を巡る、それぞれの家族が抱える問題に、リアリティが止まりません。時に笑い、時に怒り、時に冷や汗と、多くの行き場のない感情が沸き起こりました。家族だから、割り切れない、やるせない、もどかしいと感じる気持ちの先で、辿り着いた結末に共感必至。史上初⁉のお墓小説! 一家に1冊、必備推奨します!
(紀伊國屋書店福岡本店 宗岡敦子さん)


 身近すぎて突き刺さる墓問題。正直自分にも当てはまることが多くて読んでいて面白い!とか思う余裕がなかった。とにかく登場人物たちがどんな選択をするのかが気になって仕方がなかった。登場する女性たちは様々な立場ではあるけど、女という性別だけで選択肢を狭められて、しかもそれが当然と思われてた人たちもいた。私自身もまだまだ頭が古いなと反省するところもあったり、いざとなったらその手を使うのもありかと目覚めたこともあった。大昔みたいにその土地でずっと代々住み続けるのなら墓の管理もできるだろうが、今の時代どこに住むのか転勤や進学や就職で変わるのだから墓の管理って難しい。墓に加えて夫婦別姓の問題。どうしてこんなに手続きが煩雑なのか、一方的に女性が変えるのが当たり前と思われるのが腹が立つ。抵抗がない方もいるのはわかってるし、ただ決めつけというか選択肢がないのが当たり前ってのはおかしくないかい?と思っていた。その辺りも男性側女性側から描かれていてスッキリした。とにかく話し合いが大事だなと、話せる時にちゃんと話しておかなきゃ。
 この世は諸行無常。
 そうそう中林悟には一言言いたい。「こんな変人の母親と同じ名字になって松尾家の一員になるなんてぞっとする」と思ってるけど、そのまま詩穂も同じこと考えてるかもって思い当たらないの?
(宮脇書店ゆめモール下関店 吉井めぐみさん)


 結婚するときにどちらの名字にするかという問題から墓守りの役目にまで発展するとは、思いもよりませんでした。そして、お墓の問題がこんなにもややこしく大変なことだとは今まで知りませんでした。それぞれの世代のいろんな立場からの意見が、専門書を読むよりもわかりやすくためになりました。なぜお墓を作るのか考えた時、『亡き人との絆をなんとか形に残したい』という、光世の考え方にとても共感できました。五月の『死んだら無になる』という諸行無常の考え方もまたしかり。結局は、お墓は遺された者たちの自己満足なんでしょうか。家名を残していくという考え方も、日本人には昔から根強く残った習慣なような気がします。現在では、この小さな島国の純日本人は減ってきているようです。民族の減少とともに習慣もまた1つずつ消えていくのだろうなと思いました。
(アバンティブックセンター宝塚中山店 前田寿子さん)


「お前は長男なんだからしっかりしてもらわないと困るぞ」
 実家に帰省する度に祖父から言われる台詞です。実家には弟が住んでるし、私が家を継ぐとか無いと思うんだけどな…なんて感じる事もしばしば。現代墓問題はそう遠くない将来の自分の問題でもあるので予習として勉強させていただきました。うちは100%祖父と父が墓参り等、お寺さんとのやり取りしてるし、私も墓参り好きなのでお盆には必ず行ってるので現状問題無いのですが、親が無くなったり、結婚したらまた変わるのだろうなというのは感じました。現実問題、墓云々より結婚の方が近くにある課題かなと。夫婦別姓とかニュースでやっていても「関係無いな」と思っていたんですが、こうやって小説として向き合ってみると「関係無い」と思っているうちは結婚出来ない気がしてきました。これだから男は呑気でいいなと怒られてる気分です。それこそうちの祖父はお寺の次男だったので婿養子で今の家に来たのですが、長男が名字変えるのは絶対に許さないだろうな。私も変えたくないし。そうなると選択性夫婦別姓という制度はあってほしい。別に妻になる人に絶対に自分の名字を名乗ってほしいとか無いですからね。改めて今の日本の制度や価値観って時代にあっていないんだと思い知りました。自分たちはできた、やってきたではなく、現実問題として現役世代の問題として考えないといけない。男女間のギャップ、世代間のギャップ、地域間のギャップ、向き合わないといけない問題は多いですね。
(紀伊國屋書店仙台店 齊藤一弥さん)


 常識、一般的という既成概念に囚われて、考えることすらなかった、あるいはずっとモヤモヤしてたけれど、気づかないフリをして心の奥にしまい込んできたこと。そんな身近な「社会問題」をいつの間にか読者も当事者と共に悩み憤り考える。そしてきっとあらゆる世代の女性が「よくぞ言ってくれました」と拍手喝采を送るに違いない、この痛快な語り口。 大半の女性は、この作品の誰かに自分を重ね、身につまされたり一緒に憤ったりしたのではないだろうか。 女性だけではなく、男性にもぜひ一読いただきたい痛快社会派!?小説。
(六本松蔦屋書店 峯多美子さん)


 身近な問題だなと思いました。誰しも必ず死を迎える。でも残される家族は死を受け入れるだけで終わらない。お墓をどうするか。考えておかないといけないのになかなか考えておくことは少ないなあと。生きている間の人間関係も大きく影響してくる。なんか寂しい事だなと思いながら、ちゃんと考えないといけないんだなと思います。
(未来屋書店津南店 中尾裕二さん)


「墓じまい」という重ためなテーマから、どんなストーリーなのかな?と身構えていましたが、そこはやはり垣谷先生の世界観。クスッと笑えるユーモア感じるシーンに距離感がグッと縮まって読み込むことができました。 私自身もひとりの男のひとりの妻として、子の親として、義実家の嫁として…登場人物たちと同じように怒り、呆れ、諦め…そんなことも思い出されて握り拳に力が入ってしまう読書体験でした。
 だけど次第に、「自分」を確立させていく登場人物たちに、清々しいほどの「キッパリさ」を感じ、雲が晴れて青空を仰ぎ見るような明るい気持ちになりました。
 女性だけでなく、男性にも、年齢も立場も越えて、たくさんの人に是非読んで欲しいと推したくなりました。
(BOOKSえみたすラスパ太田川店 森尾美智子さん)


 これから自分にもどんどん降りかかってくる大事な問題。お墓の必要性や子供たちと、自分達だけでは大変な問題も垣谷先生が書くとこんなに面白かったり、ハラハラしたり。いろいろ考えさせられました。今後の参考?にしたい1冊です(笑)
(コメリ書房鈴鹿店 森田洋子さん)


 まずタイトルで、え? 何それ? そして読み始めて、あまりの親近感に嬉しい驚き。ずいぶんと笑わせて頂きました。そして勉強にもなりました。
爽快で、タメにもなって、我々中高年にも希望を惜しみ無く与えてくれる勇気の一冊。こういうの、待っていましたよ! 最高です!
(蔦屋書店熊谷店 加藤京子さん)


 誰にとっても終の住処となる、お墓。『墓じまいラプソディ』はリアルに身につまされる。墓じまいに、夫婦別姓。どちらも今の日本、これからの日本で大きな悩みの種となる事柄。当事者意識を持ちながらも、楽しく読み進めてしまいました。当たり前ってなんだろう、と考えさせられる事ばかり。10年20年で世の中がどんどん変化して。お墓事情も結婚事情も様変わりしていくのが当然の結末で。今までの当たり前はこれからの当たり前ではないって事ですね。お墓事情や夫婦別姓。色々なことを知る為にも、読むべき1冊です! 五月さんの思い切りの良さを見習いたい! 墓よりも何よりも、五月さんの胸に詰まっている大切な思い出が1番大切!
(文真堂書店ビバモール本庄店 山本智子さん)


 墓じまいラプソディ、ひじょーに面白かった。夫婦別姓から結婚にともなう男親の思惑から墓問題。うぁ~キツイ(笑)これを背負わせられると思うと結婚を考えますね、詩織の決断は無理からぬことです。簡単に問題解決とはいかないですが色んなヒントがありました。これから待ち受ける問題に真っ向勝負をかける一作、家庭に一冊常備です!
(未来屋書店入間店 佐々木知香子さん)


 おもしろかったです! 老後、終活、墓じまい。いままさに悩んでいる人はこの本を読んで欲しい。痛快でした!
(未来屋書店碑文谷店 福原夏菜美さん)


 身に詰まる話でした。まさに! まさに! 本当にそう!
私の親戚中に「墓じまいラプソディ」を配りたいです。身近過ぎてこれは我が家の話では?となり時代の流れによって、少子化もあり、核家族が普通になり物事が簡略化されてきていると感じます。すべてこの一冊に集約されています!
(未来屋書店武蔵狭山店 柴田路子さん)


「墓じまい」はメディアでも度々取り上げられ、世の人々にとっての関心事であるように、個人的にも非常に差し迫った問題でありました。拝読して、垣谷美雨さんならではの軽妙な「これでもいいんじゃないか感」に化かされ(褒めてます)、結論は先延ばしでいいや、ということにしました。
 それにしても、墓問題は婚姻制度に端を発していたと気づき、世の中生きても死んでも雁字搦め!と天に毒づきたくなりました。
(くまざわ書店南松本店 若林美佳さん)


 亡くなったお母さんの遺言は、樹木葬!?
 詩穂は婚約指輪などの希望を何一つ叶えてくれない、偽フェミニストの悟と結婚して、幸せになれるのだろうか。
 松尾家、中林家のそれぞれのお墓問題が勃発!
お墓を継ぐ? どちらの姓に改姓する? 果ては、選択的夫婦別姓問題!?
墓じまいを巡るドタバタ劇。
 実の両親が長男長女で、自身も長男長女で結婚しているので自分の血筋のお墓をすでに二つ抱えることが決定している私には、将来直面することになる重大な問題で、それなのに五月の明るい性格のおかげか墓じまいに関するあれこれが重くならず面白おかしく、楽しんで読みました。
 新潟の女住職みたいな考え方の柔軟なお寺さんが増えてくれると良いな。
 なんだかこの国で生きるには、女性に生まれた時点ですでに不幸のはじまりなのだろうかと考えてしまいます。
 詩穂と牧葉を応援しながら読んでいました! 時代の変化が追い風になり、二人とも幸せになって欲しいです。面白かったです!!
(ジュンク堂書店名古屋栄店 西田有里さん)


 ユーモアに包みながら年代・男女による価値観の違いや現代の墓問題に鋭く斬り込み、笑いながらもさまざまなことを考えさせられました。五月と康子の丁々発止のやり取り最高でした。垣谷さんは令和の橋田壽賀子です!
(喜久屋書店豊岡店 中村美穂さん)


 わかる、わかる! ウチもそうだった! 何ヶ所もうなずきながら読んだ。「同じ墓に入りたく無い! 死んだ後ぐらい別な墓がいい!」など思っていたけど口に出せないでいたことがリアルに書いてあった。現在、一人娘のために遠方の墓をどうするか、悩んでいるところもリアル!だなぁと思ってしまった。亡くなった人にお金をかけるより生きている人を大事にした方がいいのかもしれない。読了後、気持ちが楽になりました。
(ゲオフレスポ八潮店 星 由妃さん)


 今日的で、ともすると重くなりそうなテーマも、垣谷美雨の手にかかるとこんなにも軽やかで、こんなにもユーモラスになるのか! 身につまされつつも、励まされ、明日からも元気がでる最高の人生賛歌
(未来屋書店 有松店 富田晴子さん)


 物言わぬ墓石に呪縛され続けてきた人間たち。
 改葬するも仕舞うもこんなに地獄とは!
 あまりに厄介な現実に怒りつつ、受け継がれる情に涙する。
 赤裸々な感情の渦は決して他人事ではない。
 当たり前の常識が音を立てて崩壊し、変化の波に揺らめく価値観。
 家族会議をする前に読んでおきたい物語!
(ブックジャーナリスト 内田 剛さん)


 墓じまい、私も最後の一人なので気になりましたが
夫婦別姓や「家」の問題など多面的に取り上げられていて
共感しきりでした。
 年代によって感覚が違ったり
 男女によって感覚が違ったり
 そもそも個人差があったり
 面白く、笑って読めるのに、でもいろいろ考えさせられる
この著者の作品はどれもそうですね。
 次作も楽しみです。
(NetGalleyより 図書館関係者)


 いつものことながら、どこの家庭にも起こりそうなごたごたを鮮やかに書き切ってくれています。
 わが家も名字の変わった娘しかいない母方の墓の墓じまいについて、少しずつ話をしているところなので、タイムリーでした。参考になる点も多々ありました。
 しかし、結婚の時に感じたもやもやを流して(いったん閉じ込めて?)順調に家庭生活を送っても、最後に墓のことで噴出するのか…怖いな。
 登場人物達はそれぞれの着地点に到達して良かったです。
(NetGalleyより 図書館関係者)


 お墓をどうするかというのが大きなテーマですが、そこに夫婦別姓、死生観、似非フェミニズム、親子関係、兄弟関係などが絡んできて、登場人物によって、様々なスタンスが描かれているのが面白かったです。
 私も実家が遠いので、他人事ではないなと思いながら、読んでいました。
シビアな問題ですが、重くなりすぎず、時に腹を立て、時に笑ってしまうような小説でした。面白かったです。
(NetGalleyより 書店関係者)


「実家のお墓をどうするか」まさに私が今直面している問題で、身近すぎて、共感しすぎて、一気読みしてしまいました。
「そうそう、ホントにそのとおり」って大きく頷きながら読める本です。お墓を巡る話で、家族や親族のゴタゴタが次々と起こりますが、そこは垣谷さんの作品ですから、結末までカラッと明るく読み進められます。お墓のことで揉めている方、ぜひご一読しエネルギーをもらうことをオススメします。
(NetGalleyより 図書館関係者)


 これはフィクションであるけれど、ノンフィクションと言ってもおかしくないくらい現代の問題。
 親族それぞれの立場から語っているので読者は自分に近い境遇を自分ごとに置き換えて
 考えることもできるし、自分とは違う立場のことにも目を向けることもでき、小説だけれども参考書にも値するような、それこそ成人したら必読書にしてもいいくらいでは?
 痛快すぎて一気に読み終えました。
(NetGalleyより 図書館関係者)


 以前、ある番組で「墓じまい」の話題を取り上げたことがある。田舎にある墓の管理が大変なので今住んでいるところの近くの墓に移転する人や、自身が散骨や樹木葬などを望んでならばということで先祖の墓自体をなくしてしまう人も紹介した。
 日本人は宗教にあまり関心がない割には、葬式や墓にはこだわる。若い人は意識が変わってきていて最近では直葬や家族葬も増えてきたが、まだ墓はあることが多い。
 亡くなった後、どんな葬式や墓がいいのかまだよくわからない。
 前に番組でお世話になった愛川欽也さんが亡くなった後、墓参りに伺った。都心にある納骨堂形式のお墓だった。いかにも愛川さんらしい合理主義で、これも一つの形だと感心した。
 うちの墓は一族の共同墓で、色々な人が一緒に入っているが、都心にあるのでとっても便利。これはこれでいいかとも思う。

 この小説は、亡くなった母親が父親と一緒の墓に入るのは嫌だと言い残したことから起こる騒動で始まる。そこに墓じまいの問題も登場し、さらには夫婦別姓の問題も登場する。

 夫婦別姓もまた厄介な問題だ。そもそも結婚してどちらかの姓に合わせなければならないという論理が前時代的なような気がしてならない。前に番組に必要で夫婦別姓について調べたことがあるが、夫婦別姓のために事実婚を選択すると、今の日本ではけっこう面倒なことになってしまう。例えば子供ができると色々と制限が出てしまうし、病院に入院したときに「ご家族しか面会できません」と門前払いされることもあるという。もちろん親の世代にイヤな顔をされることも多いようだ。
 しかし姓が変わるというのもちょっと大変だ。共働きの時代、女性が旧姓で仕事を続けるけど実は姓が変わっているなんてことはよくある。正式書類に結婚後の姓で書かれていて「これ誰?」となったことも何度かある。

 色々と考えさせられる作品だが、そこはエンタテインメントなのでスラスラと読み進められる。別に「これが正解」という明確な答えがあるわけではないけれども、考える材料がいっぱいあって非常に勉強にもなる。
 そして何より、「自分も歳をとった」ということを実感する作品でもある。今の自分にはぴったりすぎる。
(NetGalleyより メディア/ジャーナリスト)


 またまたやってくれましたね。
 もうリアルすぎて最高です。
 生きている人を優先して考えていけたらいいものの死後色々揉めるんですよね。その家、その人、それぞれの悩みが本当に切実で、どれが真っ当なのか悩むところもありました。
 色々なタイプの住職が出てきたり、上辺だけ男女平等を装っていたり、周りにこんな人いるよなぁと思いながら読みました。
(NetGalleyより 図書館関係者)


みんなにも読んでほしいですか?

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