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今井登茂子『ちょい足しことば帳』

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元TBSアナウンサーの今井登茂子さんが伝授する、「いつも使っていることばに、ひとこと足すだけ」で、相手の心を軽くしたり、気遣いが伝わる”ちょい足しことば”を紹介します
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2024年5月の記事一覧

風邪で休んだ同僚に言いたい愛されワード「私のときもよろしくね!」の威力

■自分だって助けてもらうことがあるから  同僚が風邪で仕事を休んだ際、「こんな忙しいときに休んでしまって申し訳ない」と、深く落ち込んでいる、という場面は、きっと誰もが体験したことがあるのではないでしょうか。そんなときにちょい足ししたい、とっておきのことばがあります。 \ここでちょい足し/  実はこれ、私の知人から聞いた実話です。体調不良で休んでしまった女性に会社の先輩がかけたことばが、「大丈夫大丈夫、やっておくから気にしないで。私のときもよろしくね!」でした。あとからそ

謝罪されたときに使いたい 相手をポジティブにする“ちょい足し”言葉

■慰めというより、驚きで伝える  謝罪するとき、人はたいがい、とても落ち込んでいます。相手は怒っているかな、許してくれるかなと焦りも感じます。 「迷惑」の度合いにもよりますが、「お互いさまだな」というようなことであれば、相手のそんな気持ちを軽くするひとことをちょい足ししてみてください。さらに責めるのはもってのほか。温かい言葉で返せば、あなたの品も伝わります。  なかでも、いちばんのおすすめは、「どうして?」です。 \ここでちょい足し/  あなたが謝罪したときを想像し

「はい」にひとこと“ちょい足し”するだけで相手に安心感を与えるシンプルワード

「はい」という返事だけでも伝わるけれど、より相手に安心感を与えたい。そんなときに“ちょい足し”すると良いことばを紹介します。そうすることで、物事がスムーズに進みますし、あなたへの信頼感も高まるはず。 ■使いすぎて「お調子者」に見えないように注意!  依頼を快諾するとき、あるいは、当たり前のことをより力強く肯定するときに“ちょい足し”すると効果的なことばです。「言うまでもありません」という場合に使えます。 \ここでちょい足し/  何かをお願いしたときに、相手から「もちろ

あいづちの万能選手「なるほど」のさまざまなバリエーションとNGな使い方

■「大丈夫ですよ、私もそう思いますから」というニュアンス  まず紹介するのは、相手に共感や賛成の意思を示すちょい足しことばです。 \ここでちょい足し!/  いつもなら、「私も同じ気持ちです」と、共感して相手を盛り上げることで、より話しやすくなる雰囲気をつくる目的としても使うことが多いかもしれませんね。でも、ここでは相手を励ます、背中を押すイメージの例です。  自信がなかったり、「もしかしたら反対されてしまうかな」と不安に思いながら話している相手に対して、「いやいや、大

今すぐ使える!お願いごとをされた時に相手の心を軽くする、超シンプルな“ちょい足しことば”

■相手の自信にもつながる  相手に同意するときは、「いいですね」という評価にとどまらず、自分を主語にして伝えることが大事です。そこで使ってほしいのが、次の“ちょい足しことば”です。 \ここでちょい足し/  相手と同じ意見であるという意思表示を、よりストレートに伝えることばです。むしろ「同じ気持ちです」よりも直球できっぱりとした強さが感じられますよね。  たとえば「同じ気持ちです」だと、相手が発言する前から自分もそう思っていたというニュアンスが含まれますが、「賛成です。