家賃支援給付金制度の目詰まり状況
今日の日経新聞に家賃支援給付金の審査が進んでいないとの記事がありました。7月14日の申請開始から約1か月が過ぎ、経済産業省が進捗状況を公表したのでしょう。
予算は2兆円以上ある中で、実際に給付した金額は、8月17日時点で約200億円のようです。割合にして約1%と全く進んでいません。申請件数としては、8月17日現在で約29万件であり、給付件数は約2万件、全体の10%にも満たない数字です。
家賃支援給付金に対して持続化給付金の申請はどうだったのか。5月1日の申請開始から1か月が経過した6月11日時点では、申請件数199万件、給付件数149万件であり、その割合は75%でした。申請が簡単であるため給付の進捗はいいですね。
申請の前の段階から、審査は進まないだろうということは何となく想像できました。それは、必要書類が多いことと実際の賃貸借契約と賃貸借契約書の内容が異なる場合が少なからずあるからです。
他の記事でも記載していますが、賃貸借契約書の名義が違っていたり、自動更新となっており申請日現在の契約の継続が不明であったり、口約束で土地を借りていて駐車場や荷物置き場として使っているケースがあるのだと思います。
家賃支援給付金を申請する前に持続化給付金を申請している場合は、必要書類の半分は既に準備ができているので比較的スムーズに申請できるかもしれませんが、賃貸借契約書の名義と申請者が異なる場合は、別に書類の作成が必要であり、時間がかかります。
実際に作業をしてみて、申請要領の読み込みや書類のチェックに持続化給付金の時と比べ3倍以上の手間がかかる印象です。特に、賃貸借契約書を代替する書類の作成には、賃貸人及び賃借人それぞれ自書のサインが求められますので、どのような記載が必要かをサポートすることにも時間がかかります。
また、コロナ禍の中、直接高齢の大家さんと会って話をすることが難しい場合もあるのではないでしょうか。
私も申請をサポートしており、最初の申請から3週間が過ぎましたが、マイページの表示は変わらないままで、審査が進んでいるのかどうかわかりません。
幸いなことに申請期限は2021年1月15日であり、まだまだ時間はあります。申請要件に当てはまる方は、コツコツと書類をそろえて期限に間に合うように申請しましょう。また、家賃支援給付金に頼ることは危険ですので、コロナ関係の融資などを検討する必要もあると思いますよ。
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