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要約とかなんとか#1『広告がなくなる日』

こちらの書籍では、広告のあり方が今後どうなっていくべきかについて綴られています。売れるため、儲かるための古い広告から、社会を進めるような価値のある新たな広告に生まれ変わてほしい。
そういった希望を込めて「広告がなくなる日」と名付けられたそうです。

計9章ある中からビビッときた章だけまとめて行きます。

1.令和という世界は...

令和はVUCAという言葉が広まっているように未来を予測することが困難な時代。あらゆるモノが溢れ成熟した社会。
こういった時代に生きる人々は「意味」を見失っています。生きる意味や働く意味を。不明確なことが多く向かう先がわからない状態になっているのです。前提として「意味が欠如している時代」だということを肌感覚で感じる必要があります。そして広告は単に売れるようにするようなビジネスだけに終わらせず、企業や社会の課題を解決し人間が意味を見出せる方向性を指し示す、社会を前身させる広告産業へ変わらなければならないと主張しています。

2.ブランディングとブランドパーパス

そもそもブランディングとはブランドに対する共感や信頼などを通じて顧客にとっての価値を高めていく、企業と組織のマーケティング戦略のこと。
(Wikipedia参照)
意味が欠如している時代においてブランディングの重要性は高まっています。それはブランディングによってパーパス(存在意義)やビジョン(方向性)が明確になり、「意味」を生み出すことができるからです。例えば、企業の世界観やパーパスに共感するかどうかで購買を検討する人がいたり、ある企業の社員がビジョンがきっかけで自社の仕事に意味を見出し、誇りを持って働くことができたりなど。
意味が明確な組織には人が集まり、強いパフォーマンスを発揮することができると考えられています。ヒト、モノ、カネに意味が付加されると企業はさらに強くなります。

そしてブランドパーパスを発信する際には何よりも「行動」が大切。
広告よりも行動が。環境やジェンダーについてパーパスを通して発信することは良いことですが、口だけの形骸化したものであれば、その分顧客の期待を裏切り批判を受けることになります。そのため行動することが一番です。
行動が信頼を、共感を生む。それが広告になって世の中に広がる。これが令和という時代の特性。こういった点を肝に銘じておかなければならないとつくづく思いました。


なんだかブランディングって人間と同じなのかなと思ってきました。

愛され応援される人間(ブランド)を作る。

簡単に言えばこういうことなんじゃないかと本を読んでいて感じました。
そう考えると、大谷翔平選手や池江璃花子選手だって、企業をブランディングをする際の参考にできるかもしれません。愛され応援されるにはどういった行動をしているのかなどです。

3.広告業界のパーパスは?

タイトルの「広告がなくなる日」にもつながるこの章。
企業のパーパスを考え発信する広告業界のパーパスは一体なんなんだろう。広告が培ってきた発想法や技術は人や社会、文化にどう活かせるのだろう。問いに対しての考え方をいくつか抜粋していきます。

商品開発から
時代を把握する力に優れた広告の思考や技術を活かし、商品の開発から関わっていくことで社会にとって意味のある、価値のあるものを作り出すことができるのではないかとういうこと。「ジョンソン・エンド・ジョンソンのバンドエイド」や「WavioのSEE SOUND」などのように。

プロジェクトから
広告はキャンペーンのように短期的なものです。一瞬のうちに世の中から姿を消します。しかし、社会の課題は単発のメッセージを発信するだけでは解決できません。共感を生んだとしても記憶の中から消えてしまいます。
そのため長期的なプロジェクトに変えていく必要があります。
ナイキの多様性を示す広告でも継続的に発信し続けて大きな影響を与えています。このように広告は単に一過性なものにせず、意志を示し解決に取り組むプロジェクトにしていく役割を担うことを目指していきたい。

今後広告業界で働く上で参考になる考え方ばかりでした。令和という時代への理解やブランディングの大切さ、広告業界のあり方などより高い視座の考え方を吸収できてよかった。

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