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海外の物売りは広告マンに向いている?

 私は生まれてから20年間で7カ国以上を旅してきた海外旅行通で旅には自信があるつもりだ。
しかも、カナダに約8ヶ月留学したこともあり、
海外での身の守り方など熟知しているつもりである。その自称海外旅行通の私が訪れたハリウッドで体験した話をしていこう。

 旅行前に「ハリウッドで、キャラクターと写真撮ったら金取られんで」とすでにハリウッドを訪れたことのある友人に口酸っぱく言われ
「オッケー、オッケー」と適当に返事しながら、
「盗られるとかダッサいなぁ」と思っていた。

 それからハリウッドに到着し、観光を楽しんでいるとスパイダーマンから声をかけられたが、
自信満々に「ノー」と答えてやった。

「やってやったぞ」と言わんばかりに意気揚々と観光を続けた。すると、前方から巨漢の黒人がカタコトの日本語で「ニホンスキ」とフレンドリーに話しかけてきた。男はラッパーらしく、CDをフリーで、すなわちタダであげるといってきた。人間はタダという言葉に弱い生き物である。全くその通りで、どこぞの誰かも知らないラッパーのCDでもタダならもらってもいいかと思いCDを受け取ってしまった。

そして立ち去ろうとした時、唐突に言われた。
「チップ、プリーズ」。
ふざけんなと思う反面、これは一本取られたと思う自分もいた。
言い方を変える手口。まさに広告マンのようにうまかった。
逃げようとも思ったが身の危険を感じ素直に払うことを決意。お金を渡した後イライラしていたため、すぐに歩き出しCDをゴミ箱に投げ捨てた。
その時、ゴミ箱に投げたCDのタイトルに「sukiyaki」と書かれていたのが見えた。
坂本九リスペクトしてるんかい。とおもいながらもその場を後にし、旅を続けた。

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