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まとめ:生おきゃく Vol.9 カスタマーサクセスから見た、顧客視点で始めるマーケティング

毎回楽しみしているBigbeatさんの「生おきゃく」に今回も参加してきました。

これまで、生おきゃく全9回全て出席しているにも関わらず、うまくアウトプット出来ていませんでしたので、今後はnoteを活用してイベントに参加したまとめを書いて行こうと思ってます。

今回のテーマは、「カスタマーサクセス から見た、顧客視点で始めるマーケティング」

ご登壇頂きましたのは下記のお二人。(Bigbeatさんのページから引用)

【ゲスト】
■田中二郎さん
Sansan株式会社 Sansan事業部 カスタマーサクセス部
カスタマーマーケティングアソシエイツ

約500社に上るSMB~Enterprise領域のお客様をMid~High Touchでフォローし、実にさまざまな成功・失敗体験を蓄積。カスタマーサクセスの認知拡大に貢献すべく日々奔走している。
Sansan株式会社
https://twitter.com/JiroTanaka_33

■品川正之介さん
スマートキャンプ株式会社
Marketing & Sales Div. Customer Success Manager

早稲田大学を卒業後、2015年日揮株式会社に入社。クウェートに6ヵ月間駐在後、Project Engineerとして国内勤務(アルジェリア担当)を経験。2017年4月スマートキャンプ株式会社に入社。
スマートキャンプ株式会社

今回は、カスタマーサクセス とカスタマーサポートの違いといった、基礎となる部分から田中さん、品川さんがそれぞれ会社でどの様にカスタマーサクセス を推進しているかをわかりやすく、失敗談も交えながらお話頂けました。

田中さんパート:「おきゃくの声」を聴こう

田中さんは現在、セミナーやコミュニティの運営を通じて、色々なお客様のサクセスを考えるというミッションで日々お仕事奮闘されているそうです。

まずはおさらいとして、カスタマーサクセス とカスタマーサポートの違いって?

カスタマーサポート:お客様からの問い合わせなどに対応し、満足度を高めること(受動的に動き、問題が発生したものを対処する)
カスタマーサクセス :率先して、お客様の満足度を高めること(能動的に動き、問題の発生前に先回りすること)

アクションの仕方は全く異なりますが、どちらも大切な重要なのでビジネスをスケールさせる段階では核となる役割だと思います。

田中さんはカスタマーサポートからスタートし、現在カスタマーサクセス のご担当をされているとのこと。Mr.カスタマーですね。

実際に田中さんとお話するとわかりますが、本当に物腰の柔らかい方で、もし自分がお客さんだったら安心してお仕事をお任せしたいと感じました!

SaaSの金言:「解約率は企業の上限を決める」

カスタマーサクセス を担当されている方なら一度は聞いたことがあるのではないのでしょうか? チャーン(解約率)というやつです。

端的にいうと、SaaSのモデルだとどれだけ新規件数を伸ばしても解約率が高いと企業成長が見込めません。

フロー型(売り切り)であれば、とにかく販売できれば良いですが、ストック型(断続)だと解約率は企業存続に関わるほど重要な指標となります。

ストック型の仕組みであればとにかく売り切ってしまえばよし!というのが構造上できないはずですが、まだまだ売り切ってしまおう!というモデルも残念ですがたくさんある様に感じます。。。

田中さんの所属するSanSanではお客様の成功の定義を「自分たちのサービスが業務フローに組み込まれること」を目指しているとをおっしゃっていたので、SanSanの様な考えでお客様の成功に向き合うような仕事がしたいとお話を聞いて思いました。

Customer Markertingに取り組む。

田中さんが取り組まれている「おきゃくの声を聴こう」では、実際にお客様の声を聴くだけでなく、実際のマーケティング活動にも反映させているようです!

実際の取り組みとしては、以下4点。

LTV向上・・・マーケティングミッションをプロダクトに置いてみる。(実際に利用ユーザーが最も高頻度で接触する場所にセミナーなどの情報を掲載すること)
プロダクト価値向上・・・Product Out (※1)で市場を牽引→Market In(※2)で事業を展開。※SanSanではこの二つの溝を埋めるのが、カスタマーサクセスという考え方
コンテンツ創出・・・サクセス事例をコンテンツ(UGC:User Generated Contents)化する。※実際のお客様の声をコンテンツ化する。
データ活用・・・お客様情報だけでなく、様々な情報(クレーム情報含む)をしっかり確保していくことを目指す。

※1 商品開発やサービス提供において、作り手の意思を優先して行う方法

※2 市場ニーズを把握し、顧客の声や視点を重視して商品開発やサービス提供などを行う方法

上記の4項目を意識し、マーケティング活動においても「おきゃくの声を聴こう」を積極的に取り入れられていることがSanSanの成長要因の一つではないかと思いました。 

また、とても興味深かったのはお客様自身にゴール設定を行なって頂くことで、お客様自身に本気になってもらう。ということ。

サービス提供側としてお客様自身に無理なく、程よいゴール設定をしてもらうというのは難しいのではないかと思います。しかし、そういったところにも向き合い、伴走型でお客様と向き合う姿勢が個人的にはとても共感を得られました!!


品川さんパート:CS部隊立ち上げ中から見たマーケティング

品川さんは大学卒業後、日揮株式会社に入社し、クウェートにて6ヶ月間駐在後、(色々な調整業務:本当になんでも屋だったそうです。笑)Project Engineerとして国内勤務(しかしアルジェリア担当)経験し、現職であるスマートキャンプ株式会社に入社された方です。 

そして、何より気になったのは「ルワンダ好き」という文言が紹介文の中に書かれているということ!

ピンポイントで自分も思い入れのある国だったので、俄然興味が出ましたが、質問したい気持ちを抑えてまずはしっかりお話聞かせて頂きました。

品川さんが働かれているBOXILとは?

とてもシンプルに説明するとSaaS導入を検討する企業と支援したい企業とのマッチングサイトを運営している会社だそうです。(他にもありますが、そこはスマートキャンプHPでご確認を)

特徴としてはSEOがとても強いので、ユーザーが検索したワードからBOXILサイトへ誘導し、資料請求でリード獲得、このリードを支援したい企業へ渡すというモデル。

品川さんの部署のミッションは「顧客を成功に導くこと」

<顧客を成功に導くこと=LTV向上>

LTV向上の流れとして、「もっと使う」→「ずっと使う」→「広める」というステップが考えられるので、これをカスタマーサクセス側のアプローチで考えついたのが「正しい顧客に販売しよう」ということでした。

実際に自社での経験をもとに「正しい顧客に販売しよう」ということを痛感したお話頂けました。

BOXILがフィットする顧客の2つの特徴とは・・?

※写真撮るのが下手ですみません。。

上記からも分かる通り、BOXILではリードマネジメント体制とカテゴリの相性という2軸がフィットする顧客を見極める為に必要になっています。

そして、それぞれマトリックスのどのエリアに分布しているかを既存のお客様に当てはめることで、どこが合っていて、どこが合っていないかを確認することができますよね!

なるほど。

すごくシンプルですが、とてもわかりやすいです。

このマトリックスを活用し、ターゲティングの精度をあげることで、正しいお客様を見極めることで自社のコンテンツを最大限活用して頂ける。それが結果的にはLTVの向上に繋がって行くのではないかと感じました。

正しい顧客に販売する為の社内意識の統一の為に行っていることとは?!


マーケティング(認知・リード獲得)※KPI:見込みリード数

インサイドセールス(案件獲得・休眠顧客の掘り起こし)※KPI:案件数

フィールドセールス(提案・クロージング)※KPI:受注数

カスタマーサクセス(スムーズなオンボーディング・活用支援)※KPI:アップセル/継続率

※KPIは他にもあるかもしれませんが、一旦はこちらとさせて下さい。

通常、お客様の商談フェーズによって、それぞれの部門がお客様と接することとなります。

「正しい顧客に販売しよう」という意識はカスタマーサクセスから発信されることがほとんどではないかと思いますが、それぞれKPIが異なる部署であれば意識統一することはとても難しいです。

仮にマーケティングで例をあげるとすると、KPIにリード数を置いているのであればもちろんそのリード数になりうる母数は減らしたくないですよね。

普通の流れでいくとファネル型に母数が減ってくるので、カスタマーサクセスからの発信は川を逆流して泳いでいる様なもの。(そんなことはないかも)

つまり、上流に行けば行くほど意識を統一させることは難しくなっていきます。

こういった時にどうしているかという質問に対して教えていただけたことが、「ユーザーの声を社内チャットで発信する」ということでした。

また、発信は単発ではなく、継続して発信し続けること。

良い事例はもちろん、うまくいっていない事例も真摯に受け止め社内に発信し続けていくことが大切だと教えて頂きました。

こうした積み重ねが、別部門の意識統一に繋げる方法の一つだなと感じたので自分も自社で伝えていきたいと思います。

生おきゃくの醍醐味とは! イベント終了編

Bigbeatが開催する生おきゃくの醍醐味といえばセミナー後の”おきゃく”(懇親会)

たくさんのインプットをした脳に与えるBigbeatのカツオのたたきは本当に絶品です!!

美味しいのにも理由がありまして、Bigbeatの社長である濱口さんが事前にご自身でさばかれており、とても厚みのあるしっかりとしたカツオのたたきをいただくことができます。(ネギ・にんにく大盛りです^^)

※濱口さんのかつおのたたきのこだわりは多々あるそうなのですが、僕がつらつら書いても伝わらないと思うので、是非ご興味ある方は・・・ご参加下さい!

次の生おきゃくは記念すべきVol.10 なのでいつも以上に美味しいカツオが食べられるかもしれません!!(もれなく?私も参加します!)

カツオのたたきも大きな目玉ですが、なんといってもこの”おきゃく”はスピーカーの方、ご参加された方々とお酒を飲みながら深ーい話ができること!

質疑応答で質問できなかったことや、自社で抱えている悩みなどもお話するチャンスもあります。(今回私は品川さんにルワンダについての熱い想いをお聞かせ頂き、勝手に親近感を覚えたという成果をあげました)

まとめ

カスタマーサクセスを推進するにあたっては社内はもちろん、社外でも「認知・理解してもらう」ことが大切だと改めて感じました。

しかし、まだまだカスタマーサクセスの認知度は高いわけではないので、どうやって社内外に伝えていけばいいのか? 何からスタートすればいいのか?といった疑問もまだまだあります。(特に自分の場合は人材紹介業なので、カスタマーサクセスに取り組んでいる事例等もほとんどなく、とても苦労しています。)

ただ、今回のイベントに参加して感じたのは、お客様がどうやったら成功するのか、それに達成させる為に自分たちが何ができるのか?ということを考え続けていけば自然とやるべきことが見えてくるのではないかと感じました。

様々な業界や製品、サービスがありますが、カスタマーサクセス担当者が周りを巻き込んで顧客の成功を第一に考えることが出来れば、それぞれにあった最適な形を見つけることが出来るのではと思います。

そうして考えついた最適な形を既存のフレームワークや他社の事例を交えて自社仕様にカスタマイズしていくことが今の自分にできる第一歩ではないかと思います。

今回(も)、こうした気づきを与えられる会に参加することが出来て本当に良かったです。

今後もこういった会に積極的に参加して、少しずつかもしれませんが自分の業界の理想的なカスタマーサクセスの形を見つけて行きたいと考えています。

アウトプットの難しさを身をもって感じていますが、今後も積極的に書いていこうと思います!

田中さん、品川さん、Bigbeatの皆さま

本当にありがとうございました!





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